講義7 企業収益と投資 企業活動 国内向け 労働力 生産 生産設備 企業 出荷 在庫 原材料(中間投入) 輸入 利益 株価 輸 出 GDPへの影響 賃金 消費 企 業 収 益 設備投資 株価 G D P 企業収益関連統計 経常利益など(日銀短観) 経常利益など(法人企業統計) 業況判断(日銀短観) 統計の比較 母集団 法人企業統計 (財務省) 資本金1000万円 以上 (118万社) 日銀短観 (日本銀行) 資本金2000万 円以上 (21万社) 調査対象企業 23997社 (2004年3月) 10562社 (2004年3月) 調査項目 判断項目もある DI,見通しなど 決算が基本 規模別統計の比較 法人企業統計 (財務省) 資本金10億円以 上 日銀短観 (日本銀行) 資本金10億円 以上 中堅企業 資本金1億円以 上10億円未満 資本金1億円以 上10億円未満 中小企業 資本金1000万円 資本金2000万 以上1億円未満 円以上1億円未 満 大企業 統計のクセ 法人企業統計 毎年4-6月期分からサンプル替えがある。 日銀短観 資本金2000万円未満の中小企業が含まれ ない 調査方法変更で、インターネット企業なども調 査 SNA統計との比較 損益計算書 SNA 経常利益 企業所得 営業利益 営業余剰 売上高 産出 倒産統計 銀行取引停止処分件数(全国銀行協会) 倒産件数、負債金額 (東京商工リサーチ、帝国データバンク) 倒産の定義 銀行取引停止処分 2回目の不渡り手形 内整理 内々に会社を整理する 会社更生法の適用申請 大規模な株式会社 会社整理 株式会社、経営者が再建 民事再生法の手続き 破たん前に申請 再建型 破産 全債権者に平等に弁済 特別清算 解散後の株式会社対象 (注)帝国データバンクホームページより 設備投資 分類 建設、土木、機械 能力増強、更新投資、合理化投資 産業別・規模別 ・投資の流れ 計画 → 受注 → 着工 → アンケート 機械受注 資本財出荷 建築着工 稼働 短観 法人企業統計 設備投資の理論 資本の限界効率 資本の限界収益率 = 1+利子率 加速度原理 It=A(Yt - Yt-1) ストック調整原理 It=λ(K*t - Kt-1) トービンのq q=企業の株式総額/資本の再取得価格 投資の限界効率表 投資の限界収益率 利子率 投資の限界収益=⊿F/⊿I 1+i I 投資量 設備投資関連統計 設備投資(GDP統計) 資本財出荷(経済産業省) 機械受注(内閣府) 建築着工統計(国土交通省) アンケート調査 設備投資(国民経済計算) QEでの設備投資の推計法 需要側 法人企業統計(ウエート:0.58) 供給側 資本財出荷など(ウエート:0.42) ソフトウエア投資 受注ソフトウエアに限る(特定サービス産業動態統 計) パッケージソフトウエアは含まれない 民間設備投資の推移 25 20 19.1 15 14.7 12.5 13.8 12.2 10 6.9 6.5 6.6 5 6.5 4.2 4.1 1.7 0.9 0 6.6 1.2 0.3 -2.7 -5 -3.1 -5.3 -6.8 名目企業設備投資 民間企業設備投資 -10 -5.8 -5.9 -14.9 -15 2003 2002 2001 2000 1999 1998 1997 1996 1995 1994 1993 1992 1991 1990 1989 1988 1987 1986 1985 1984 1983 1982 1981 -20 四半期別設備投資 前年同期比(%) 16.0 14.7 14.7 名目設備投資 実質設備投資 10.6 14.0 12.0 10.1 10.0 9.1 7.7 8.0 6.0 3.9 4.0 4.9 2.8 2.0 0.0 2004:1 2003:4 2003:3 2003:2 -0.8 2003:1 -2.0 資本財出荷(経済産業省) 『鉱工業生産指数』 付加価値ベースではない。 輸出向けが含まれ、輸入が控除されていな い。 輸送機械を除く指数をみる。 機械受注(内閣府) 『機械受注統計』 設備投資のうち、機械に関する統計 設備投資に約半年先行する 見通し調査もある。 船舶・電力を除く民需をみる。 2003:4 2003:2 2002:4 2002:2 2001:4 2001:2 -25 2000:4 -20 2000:2 1999:4 1999:2 1998:4 1998:2 1997:4 1997:2 機械受注 前年同期比(%) 25 20 15 10 5 0 -5 -10 -15 機械受注(船舶・電力を除く民需) 名目設備投資 -30 建築着工統計(国土交通省) 設備投資のうち、建築物の動きを把握 着工統計なので、進捗ベースのGDPの設備 投資より先行する。 アンケート調査 日本銀行 ソフトウエア投資を除く。 日本政策投資銀行 資本金10億円以上。 日本経済新聞社 上場企業中心。 海外での設備投資も含む。 資本金1億円以上。 内閣府 見通しの数値は調査時期によってかなり変動 する。 設備投資に影響を与える指標 金利 稼働率指数(経済産業省) 設備判断DI(日銀短観) 貸し出し態度判断DI(日銀短観) 資本ストック(内閣府) 講義8 物価と財政 物価 モノの動き 輸出 輸出物価指数 輸入 生産 企業 CGPI 輸入物価指数 卸売 CGPI 小売 消費者 CPI カバーする範囲 企業 商品 家計 企業物価指数 (CGPI) 消費者物価指数 サービス 企業向けサービス (CPI) 価格指数 (CSPI) 指数の特徴 ラスパイレス指数 PQ PQ t 0 0 0 Q PQ P Q Q t 0 0 t 0 0 パーシェ指数 P Q P Q P Q P Q Q Q t t t t t t 0 t t 基準時の価格指数を1とする。 t なぜパーシェ指数か 実質値=基準年次の価格で比較年次を評価したもの P Q 0 t 価格指数=名目値/実質値 P Q / P Q t t 0 t 指数の比較 ラスパイレス指数 パーシェ指数 長所 加法整合性。 基準年の金額ウ エートがわかれば計 数量=名目/価格 算できる。 がどの分類でも成り立 つ 短所 上方バイアス 下方バイアス 連鎖指数 PQ P01 PQ 1 0 0 0 PQ , P12 PQ 2 1 1 1 P0t P01・ P12・ ・ Pt 1t 品質調整 パソコン価格 =a+ b クロック周波数 +c ハードディスク容量 +d 画面の大きさ +e ダミー(T2のとき1、それ以外はゼロ) +f ダミー(T3のとき1、それ以外はゼロ) 消費者物価指数 (総務省) 消費者が生活するのに必要な財・サービスの 価格を調査する。 サービス価格が約半分を占める。サービス価 格は人件費が主なので、財価格よりも上がり やすい。 サービス価格が入っている分、企業物価指数 よりも上昇しやすい。 消費者物価のウエート 財 サービス 農水畜産 工業製品 物 など 公共サー 一般サー ビス ビス 生鮮食品 ウエート 5079 450 776 4303 4921 1294 3627 企業物価指数 (日本銀行) 国内企業物価指数 輸出物価指数 輸入物価指数 需要段階別・用途別 素原材料→中間財→最終財 • 資本財 耐久消費 財 消費財 非耐久 消費財 企業向けサービス指数 (日本銀行) 企業間のサービス取引の価格 一般サービス、不動産、リース・レンタルの比 重が大きい。 デフレーター(内閣府) デフレーター=名目値/実質値 消費者物価指数 企業物価指数 CGPI ≒ 消費デフレーター ≒ 設備投資デフレーター < GDPデフレーター < CPI 物価に影響を与える要因 需要と供給の変動(需給ギャップ) 国内物価は、輸入品の数量、価格に影響を 受ける 輸入物価は国際商品市況、為替レートに左 右される お金の量(マネーサプライ) モノとお金の比 消費者物価指数は、公共料金にも左右され る 需要曲線と供給曲線 需要曲線 供給曲線 価 格 数量 需要減退によるデフレ 需要曲線 供給曲線 価 格 需給ギャップ 数量 技術革新によるデフレ 需要曲線 供給曲線 価 格 数量 ディマンド・プル・インフレ コスト・プッシュ・インフレ ディマンド・プル・インフレ 需要の増加で物価が上昇する →需要動向の見極めが重要 コスト・プッシュ・インフレ 製商品を生産する際の費用(コスト)が増える 賃金、輸入価格 ユニットレーバーコスト=人件費/生産量 =雇用者報酬/実質GDP 需給ギャップ GDPギャップ=実際のGDP-潜在GDP 稼働率指数(経済産業省) 製商品・サービス需給判断D.I.(日銀短観) 生産・営業用設備判断D.I. 雇用人員判断D.I.(日銀短観) 1990:1 1990:4 1991:3 1992:2 1993:1 1993:4 1994:3 1995:2 1996:1 1996:4 1997:3 1998:2 1999:1 1999:4 2000:3 2001:2 2002:1 2002:4 2003:3 交易条件=産出/投入 110 105 100 1.04 1.03 1.02 1.01 1.00 0.99 95 90 85 0.98 0.97 0.96 0.95 0.94 0.93 投入物価 産出物価 交易条件=産出物価/投入物価(右目盛) 公共投資 公的固定資本形成(GDP統計) 国の予算 地方財政統計 公共工事受注額(建設工事受注動態統計) 公共工事請負金額(公共工事前払金保証統 計) 公共工事出来高(建設総合統計) 公共投資の流れ 計画 ↓ 受注・着工 ↓ 前払保証 ↓ 完了 予算 地方財政計画 公共工事受注 機械受注(官公需) 公共工事前請負金額 公共工事出来高(建設総合統計) 公的固定資本形成(GDP統計) 受注・着工と進捗 着工 工期 予算 国の予算 当初予算 補正予算 地方財政計画 普通建設事業費 補助事業(国の予算と重なる) 単独事業 国よりも地方の方が金額としては大きい 公共工事受注額 (国土交通省) 『建設工事受注動態統計』 契約月に計上 公共工事請負金額 (東日本建設業保証株式会社ほか) 『公共工事前払金保証統計』 請負契約締結→保証契約締結のため、1ヵ月 程度ラグがある。 推計要素のない全数調査 公共工事出来高 (国土交通省) 『建設総合統計』 受注統計を使って、進捗ベースに展開 建築、土木工事は入っているが、機械類は 入っていない。 財政投融資改革 郵便貯金、年金積立金の預託義務の廃止、 市場での自主運用 必要な額を財投債で調達 貸付金利を国債の市場金利を基準とする 政策コスト分析の導入 各財投機関は財投機関債を発行 情報開示の徹底 財政投融資 改革前 郵便貯金 厚生年金・ 国民年金 資 金 運 用 部 資 金 特 殊 法 人 財政投融資 改革後 財投機関債 金融市場 財投債 郵便貯金 厚生年金・ 国民年金 預託金の払い 戻し 財 政 融 資 資 金 融資 特 殊 法 人
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