シラタマホシクサの保全 に関する研究[発芽特性編]

種子発芽特性から考察する
シラタマホシクサの人為的な
生育地の拡大の適正性
社会開発工学科
14218639 水野 秀俊
目次
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背景
目的
方法
結果
結論
今後の展開
背景
・東海地方の固有種.
・近年,絶滅の危機に瀕している.
・個体数が約半分に.
シラタマホシクサ
・最近では,自然保護団体が,
種子を他の湿地から持ってきてまくことがある
目的
違う集団の種子をまくことが適切かどうか
シラタマホシクサの保全のために生態を知る
・生育地
による種子発芽特性の違い
・温度条件
方法(採取地)
種子採取地
新池
島田
板山
行人町
県芸大
東谷山
愛知:10ヶ所
静岡: 2ヶ所
三ツ池
矢並
育種場
JA裏
大谷
天伯
方法(播種)
乾燥
×30親個体分
種子採取
5/15℃
10/20℃
15/25℃
方法(カウント)
毎日,カウントする
方法(データ解析)
基盤温度
基盤温度:休眠解除の合図のタイミングを決める
積算温度
積算温度:休眠解除から発芽までの時間
基盤温度:高いと発芽の合図が遅くなり,
低いと発芽の合図が早い.
積算温度:高いと発芽までの時間がかかり,
低いと発芽はすぐに始まる.
方法(データ解析)
温度(℃)
12h
積算温度=
(日数)×24×{(温度-基盤温度)/2+基盤温度}
基盤温度 10
20
基盤温度
基盤温度
12h
0
発
芽 時間(h)
温度(℃)
温度(℃)
積算温度=(日数)
×24×(温度-基盤温度)/2
25
15
基盤温度
基盤温度
盤温度
15
発
芽
5
0
時間(h)
基盤温度
基盤温度
基盤温度
0
発
芽
時間(h)
結果(発芽率)
•
発芽率 (湿地別,温度別)
東谷山(S6)
1.0
0.9
0.8
0.7
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0.0
天伯
板山
行人町
大谷
JA裏
育種場
県芸大
東谷山
新池
島田
三ツ池
矢並
0
5
10
(日)
時間(日目)
15
1.0
0.8
発芽率
発芽率
発芽率(15/25℃)
0.6
0.4
△:15/25
□:10/20
◇:5/15
0.2
0.0
0
5
10
15
20
25
時間(日目)
(日)
・集団間で違いがある
・温度条件による違いは発芽の傾向のみ
結果(基盤温度,積算温度)
2000
大谷
(℃・hr)
積算温度 ℃・hr
発芽に必要な時間
多
積算温度:高
基盤温度:低
三ツ池
天伯
積算温度:高
基盤温度:高
発芽時期が遅い
1000
JA裏
発芽時期が早い
少
0
積算温度:低
基盤温度:低
-15
-10
容易
-5
積算温度:低
新池
基盤温度:高
矢並
0
5
(℃)
(℃)
基盤温度
休眠解除
10
難
15
結論
・発芽率には集団ごとに差異がある.
・温度は発芽する早さに影響を与える.
・発芽傾向の性質の組み合わせが違うものが
ある.
特性の違う集団同士の交配は,種の攪乱を招く.
今後の展開
現地調査を行い,
気温と発芽時期の関係を
解明することができれば
種の保全・復元に大きく貢献できる.
終