Higashino Lab. 携帯用グループナビゲーションの 実装とその評価 大阪大学 中村雅俊 任貴全 中村嘉隆 梅津高朗 東野輝夫 2015/9/30 ITS研究会 1 Higashino Lab. 研究背景 携帯端末の高機能化、低エネルギー化 無線LAN、GPS機器の低廉化、小型化 ↓ 様々な位置情報サービスの提供、普及 個人向けナビゲーションサービス 他者位置検索サービス 地図検索サービス グループに対するナビゲーションサービス 2015/9/30 旅行など団体の移動、活動をナビゲーション ITS研究会 2 Higashino Lab. 発表内容 グループナビゲーションの概要 歩行者ナビゲーションシステム 歩行者ナビゲーションのエミュレーション グループの管理システム シミュレーション実験 2015/9/30 ITS研究会 3 Higashino Lab. グループに対するナビゲーションの問題点 数十~数百人の団体に対して観光情報を提供して案内 観光スポットの紹介や写真 次の目的地へのナビゲーション 既存のナビゲーションサービスでは ナビゲーションサーバと端末の1対1通信 同じ情報を別々にダウンロードするのでは効率が悪い 単一基地局内に端末が集中したとき帯域が確保できない →無線LANでアドホックネットワークを構築 2015/9/30 ITS研究会 4 Higashino Lab. グループナビゲーションの提案 全ての端末にGPSと無線LANを装備 数個の端末が代表してWeb上のサーバと通信 他の端末は無線LANを経由して情報入手 近くの端末は同じ情報を求めることが多い →情報を共用して効率的に通信 動作環境:サーバ、端末共にJAVAで実装 サーバ 端末 2015/9/30 Web上に設置 GPS、無線LAN ザウルス、VAIO U、携帯電話 ITS研究会 5 Higashino Lab. グループナビゲーションの概要 歩行者ナビゲーションシステムの構成 グループの構成 メンバ 2015/9/30 ナビゲーションサーバ:Web上からサービスを提供 管理クライアント:ナビゲーション情報をカスタマイズ リーダ:携帯電話やPHSによりWebに接続 メンバ:無線LANでリーダを経由してデータを取得 グループ 歩行者ナビゲーションシステム リーダ ナビゲーションサーバ 管理クライアント ITS研究会 6 Higashino Lab. 発表内容 グループナビゲーションの概要 歩行者ナビゲーションシステム 歩行者ナビゲーションのエミュレーション グループの管理システム シミュレーション実験 2015/9/30 ITS研究会 7 Higashino Lab. 歩行者ナビゲーションの概要 各メンバに対して提供 テキスト、地図、写真データを提供 警告メッセージ 経路を外れた場合警告メッセージを出す 終点 始点 2015/9/30 分岐点 ITS研究会 8 Higashino Lab. 歩行者ナビゲーションの提供 ナビゲーションサーバ 探索エンジン ○経路探索 ○コンテンツ作成 ○写真URL作成 写真ファイル転送 地図の切り出し SQLサーバ 地点データ 管理クライアント 2015/9/30 ・Longitude ・Latitude ・Name ・File ・Comment 道データ ・Comment ・Start ・End ITS研究会 写真 ・Image 地図 ・Vector maps 9 Higashino Lab. ナビゲーション情報の概要 地図上の地点 写真、コメント情報を追加可能 ・Longitude ・Latitude ・Name ・File ・Comment 道データ ・Comment ・Start ・End 道データ 地点データ 地点データ 地点間を結ぶ ルート ナビゲーションルート いくつかの道の組み合わせ 2015/9/30 ・Name ・Start ・End ・Route あらかじめ管理クライアントで登録 ナビゲーションを受ける端末の位置に合わせて生成 始点と終点を指定して経路を探索、生成 ITS研究会 10 Higashino Lab. ナビゲーション情報の管理 管理クライアントを使用 データ作成機能 地点データ 道データ ナビゲーションルート エミュレーション機能 管理クライアント上で正しく ナビゲーション情報が伝わ るかどうかリハーサル 管理クライアント 2015/9/30 ITS研究会 11 Higashino Lab. 地点と写真の登録 地点の登録、削除 写真・コメントの追加、変 更、削除 削除操作 追加操作 クリック 2015/9/30 ITS研究会 12 Higashino Lab. 経路の登録 経路の追加、変更、削除 終点をクリック 始点をクリック 経路を追加 2015/9/30 ITS研究会 13 Higashino Lab. 発表内容 グループナビゲーションの概要 歩行者ナビゲーションシステム 歩行者ナビゲーションのエミュレーション グループの管理システム シミュレーション実験 2015/9/30 ITS研究会 14 Higashino Lab. 歩行者ナビのエミュレーション 管理クライアントのエミュレーション機能 携帯を持つユーザが実際の地図上で歩いているようにエ ミュレートできる 正しくナビゲーション情報が伝わるかどうかリハーサル 携帯端末エミュレータ 管理クライアント 2015/9/30 ITS研究会 15 Higashino Lab. エミュレーションの概要 管理クライアント上でナビのエミュレートを行う 地図上の場所と同期 座標⇒経度緯度 クリック 2015/9/30 携帯端末エミュレータ ITS研究会 携帯変 数設定 ファイ ル 16 Higashino Lab. エミュレーションの動作イメージ 携帯端末エミュレータ 始点に到着 初期位置 次の地点に到着 経路外れ 始点と終点の入力から、道データ を探索し、ルートを作成 終点に到着 2015/9/30 ITS研究会 17 Higashino Lab. 発表内容 グループナビゲーションの概要 歩行者ナビゲーションシステム 歩行者ナビゲーションのエミュレーション グループの管理システム シミュレーション実験 2015/9/30 ITS研究会 18 Higashino Lab. グループナビゲーションの動作 リーダ:携帯電話やPHSによりWebに接続 メンバ:無線LANでリーダを経由してデータを取得 ナビゲーション情報配信 リーダがメンバの位置情報を収集 メンバに対してナビゲーション情報を送信 画像の配信 音声によるアナウンス 画像、音声データはリーダから1ホップの範囲内に限定 グループ メンバ 2015/9/30 リーダ ナビゲーションサーバ ITS研究会 19 Higashino Lab. グループの管理 グループからはぐれたメンバを作らないために 各メンバはGPS情報を含むパケットを定期的に散布 パケットを受け取ったリーダと親子関係を成立 リーダは子ノードの位置を監視しながら面倒を見る 2015/9/30 ITS研究会 20 Higashino Lab. 親子関係の形成とメンバの管理 複数の親でグループ全体をカバー メンバはいずれかのリーダを親とする リーダ間で子ノードリストを交換し全体の位置を把握 複数のリーダと通信可能なメンバは自分でサービスを受ける 親を選択 2015/9/30 ITS研究会 21 Higashino Lab. 親子関係の構築 子→親 グループに参加 メンバは定期的にGPS 情報パケッ トを散布 リーダは受け取ったメンバのGPS情 報を子ノードリストに追加 リーダは自分の子ノードリストを配 信 子は親のリストを見てグループに追 加されたことを確認 GPS情報パケットの配信間隔 2015/9/30 消費電力を抑えるためなるべく間 隔をあける ITS研究会 隣接リストに追 加、更新 GPSパケット 作成 A C 全ての子の 子情報パ GPS情報 ケットを キャッチし、 をブロード 情報更新 キャスト P 22 Higashino Lab. 子ノードへの警告 親の電波到達範囲から離れた子ノード 親のデータ配信、アナウンスが受けられない ↓ GPS情報や通信状況から親ノードで問題のある子 ノードを発見し、警告パケットを送る 親から直接届かない場合、近くにいる子を経由 警告パケット 2015/9/30 ITS研究会 23 Higashino Lab. 発表内容 グループナビゲーションの概要 歩行者ナビゲーションシステム 歩行者ナビゲーションのエミュレーション グループの管理システム シミュレーション実験 2015/9/30 ITS研究会 24 Higashino Lab. シミュレーション実験 GPS配信間隔について検討する 団体の移動をシミュレートして実験 短い方がメンバの位置が監視しやすい 長い方がメンバの消費電力を抑えられる 親ノードから子ノードが持続的に捕捉できている 離れた子ノードへの警告が手遅れにならない ネットワークシミュレータMobiREAL†を使用 †:http://www.mobireal.net/ 2015/9/30 ITS研究会 25 Higashino Lab. シミュレーションシナリオ 京都市内観光 親ノード数3、子 ノード数200 200人の学生を 3人で引率 無線到達距離は 70メートル 2015/9/30 キャンパス内で 行った測定実験 から設定 ITS研究会 26 Higashino Lab. 実験内容 親の無線範囲から出て、警告メッセージを受け取るまでの時間を集計 GPS配信間隔は5秒、10秒、15秒、20秒とする リーダの無線範囲 リーダ リーダ 無線範囲外 無線範囲外 2015/9/30 ITS研究会 27 Higashino Lab. メンバが警告パケットを受け取るまで 親の無線範囲内 無線範囲から離脱 警告パケットを受信 2015/9/30 ITS研究会 28 Higashino Lab. シミュレーション動画 2015/9/30 ITS研究会 29 Higashino Lab. 5秒間隔 60 実験結果 10秒間隔 15秒間隔 20秒間隔 メンバの割合(%) 50 40 30 20 10 0 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 捕捉に要した時間(秒) 親ノードの通信範囲内から出てから親ノードに捕捉されるまでの時間 10秒より大きくすると警告パケットが届くのに時間がかかる 100KByte/秒で画像、音声の配信を同時に行っても同様の結果に 2015/9/30 ITS研究会 30 Higashino Lab. まとめ 本研究のまとめ 歩行者ナビゲーションシステムの実装 管理ツールおよびエミュレーション環境の実装 グループナビゲーションにおけるグループ管理プロトコル の試作 ネットワークシミュレータでの評価実験 グループ間通信を維持できるGPS散布間隔について検討 今後の課題 2015/9/30 グループナビゲーションシステムの実装 GPSのない端末も近隣の端末から位置推定 データ配信につかえる帯域についてシミュレーション実験 ITS研究会 31
© Copyright 2024 ExpyDoc