資料 3-1 自動車運転評価モデル事業について (現状) 既に免許を取得している高次脳機能障がい者が、自動車運転の再開を希望された場合、評価については、兵庫県総合リハビリ テーションセンター(神戸市西区)を主に紹介。 【目的】 ・既に自動車運転免許を取得している高次脳機能障がい者の運転再開時に資する評価の仕組みづくり(モデル 試行) (結果については、本人や家族等に助言し、自動車運転再開にあたっては、大阪府警運転適性相談窓口へ相談するよう案内を行う。) 【対象】(案) ・自動車運転の再開を希望する、高次脳機能障がい者(障害者総合支援法第78条の高次脳機能障がい及びその関連障がいに対す る支援普及事業の対象者)のうち、主治医意見書で自動車運転の可能性があるとされた者 ・評価後に、大阪府警察運転適性相談窓口への相談を検討している者 【課題】 (案) ・自動車学校への協力要請(試乗、教官、適性検査(警察庁方式運転適性検査K-2)等の確保) ・作業療法士の確保(神経心理学検査)、試乗評価を行う作業療法士の確保 ・評価手法、内容等の妥当性(警察庁方式運転適性検査K-2⇔神経心理学検査) ・評価結果等に基づく自動車運転再開にあたってのアドバイスのあり方 等 【平成25年度の取組】 ・阪和鳳自動車学校でのモデル試行 1 自動車運転評価の流れ(兵庫県総合リハビリテーションセンター自立訓練センター) ① 本人が自動車運転評価の申込書を兵庫県総合リハビリテーションセンターの自立訓練センター に提出。(主治医の意見書、セラピストの資料を添える) ② 運転のための評価を自立訓練センターの作業療法士(OT)が下記の検査を実施。 (約1時間) ・警察庁方式運転適性検査K-2 ・TMT A・B(注意力) ・レーブン (視覚状況判断力) 神経心理学的検査 ・コース立方体 (知能)等 ③ ②の結果を判断して試乗評価を実施するか検討。 ④ ③の結果、試乗評価が可能となれば、自立訓練センター内の教習コースを自動車学校教官 が助手席、②の検査を実施したOTが後部座席に同乗し試乗を行う。 ⑤ 高次脳機能評価に加え、発症からの期間や経過、本人の高次脳機能以外の問題点(視力や視 野、運動機能面の評価等)を確認し総合的に評価。 ⑥ 必要があれば自動車学校の教官が助手席に同乗し習熟訓練も実施。(座学1時間、自立訓練セ ンター教習コース1時間、路上走行6時間) ⑦ 自動車運転を再開する場合、兵庫県警察運転適性相談窓口に相談するよう案内。 訓練センターに提出。(主治医の意見書、セラピストの資料を添える) ② 運転のための評価を自立訓練センターの作業療法士(OT)が下記の検査を実施。 2 【国の動き等】 道路交通法の一部を改正する法律(H25.6.7成立→施行:1年を超えない範囲内において政令で定める日) <要旨> 最近における道路交通をめぐる情勢に鑑み、自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがある病気にかかっている者等の的確な把握及び負担の軽減 を図るため、運転免許を受けようとする者に対する質問に関する規定等の整備を行うほか、無免許運転等に係る罰則の強化、自転車運転による交通の危険 を防止するための講習の導入等を行おうとするもの。 <一定の病気等に係る運転者対策の推進を図るための規定の整備:主な内容> 1 都道府県公安委員会は、免許を受けようとする者又は免許証の更新を受けようとする者に対し、自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがある 一定の病気等のいずれかに該当するかどうかの判断に必要な質問をするための質問票を交付することができる。また、当該質問票に虚偽の記載をし て提出した者に対する罰則を整備する。 2 医師は、その診察を受けた者が一定の病気等のいずれかに該当すると認めた場合において、その者が免許を受けた者等であることを知ったときは、 当該診察の結果を公安委員会に届け出ることができる。 3 公安委員会は、自動車等の運転により交通事故を起こした者で一定の病気等に該当する疑いがあるもの等に対し、三月を超えない範囲内で期間を 定めてその免許の効力を停止することができる。 4 一定の病気に該当すること等を理由として免許の取消しを受けた日から起算して三年を経過する前に次の免許を受けた者に対する免許証の有効期 間について、当該取り消された免許を受けた日から当該取消しを受けた日までの期間及び当該次の免許を受けていた期間は継続していたものとみなす。 5 一定の病気に該当すること等を理由として免許の取消しを受けた日から起算して三年を経過しない者については、免許の再取得に係る運転免許試験 (適性試験を除く。)を免除する。 ●道路交通法(抜粋) 第九十条 公安委員会は、前条第一項の運転免許試験に合格した者(略)に対し、免許を与えなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する者 については、政令で定める基準に従い、免許(略)を与えず、又は六月を超えない範囲内において免許を保留することができる。 一 次に掲げる病気にかかつている者 イ 幻覚の症状を伴う精神病であつて政令で定めるもの ロ 発作により意識障害又は運動障害をもたらす病気であつて政令で定めるもの ハ イ又はロに掲げるもののほか、自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるもの 一の二 介護保険法 (平成九年法律第百二十三号)第五条の二 に規定する認知症(第百三条第一項第一号の二において単に「認知症」という。)である者 ●道路交通法施行令(抜粋) 第三十三条の二の三 法第九十条第一項第一号 イの政令で定める精神病は、統合失調症(自動車等の安全な運転に必要な認知、予測、判断又は操作の いずれかに係る能力を欠くこととなるおそれがある症状を呈しないものを除く。)とする。 2 法第九十条第一項第一号 ロの政令で定める病気は、次に掲げるとおりとする。 一 てんかん(発作が再発するおそれがないもの、発作が再発しても意識障害及び運動障害がもたらされないもの並びに発作が睡眠中に限り再発するも のを除く。) 二 再発性の失神(脳全体の虚血により一過性の意識障害をもたらす病気であつて、発作が再発するおそれがあるものをいう。) 三 無自覚性の低血糖症(人為的に血糖を調節することができるものを除く。) 3 法第九十条第一項第一号 ハの政令で定める病気は、次に掲げるとおりとする。 一 そううつ病(そう病及びうつ病を含み、自動車等の安全な運転に必要な認知、予測、判断又は操作のいずれかに係る能力を欠くこととなるおそれがある 症状を呈しないものを除く。) 二 重度の眠気の症状を呈する睡眠障害 三 前二号に掲げるもののほか、自動車等の安全な運転に必要な認知、予測、判断又は操作のいずれかに係る能力を欠くこととなるおそれがある症状を 3 呈する病気
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