1.1 システム工学 A.システム工学 とは

1章まとめ





1.1.A,B
1.1.C
1.2
1.3.A,B
1.3.C
村山 哲晴
杉山 崇則
山本 博人
田村 理遊
関 洋平
まとめ責任者 村山 哲晴
杉山 崇則
1章:システム工学
1
1.1 システム工学
A.システム工学とは
B.システムズアプローチ
工学部経営工学科 3年 4401086
村山 哲晴
1章:システム工学
2
システム工学とは
“システム工学とはシステムの目的を最もよ
く達成するために,対象となるシステムの構
成要素,組織構造,情報の流れ,制御機構な
どを分析し,設計する技術。”
(日本工業規格JIS Z 8121)
1章:システム工学
3
システム工学とは

システム工学は,問題解決を目指す
⇒科学技術の進歩,経済発展にともない対象の複雑化,大規
模化


計画や設計といった問題を合理的に解決する
方法論
システム工学は,総合化を目指す
⇒科学技術の進歩とともに技術の専門化・細分化が進み,
弊害が起こる。

各分野を総合的にとりまとめる方法論
1章:システム工学
4
システムズアプローチ
合理的な問題解決のプロセス
“マネジメントサイクル”
計画(plan)⇒実施(do)⇒評価(see)の循環

計画(plan)
実行(do)
1章:システム工学
評価(see)
5
システムズアプローチのプロセス
問題の明確化
概念化
詳細化
分析
改良
評価
実施
1章:システム工学
システム工学の基本的枠組み
6
システム工学とは
“システムズアプローチのプロセスの全体あるい
は部分を対象とした方法論および方法を総合
する学問”
1章:システム工学
7
システムズアプローチ

この考えはシステム工学だけではなく,シス
テム分析やオペレーションズリサーチとい
た学問にも共通する

システム工学⇒設計
システム分析⇒分析評価
OR
⇒運用
1章:システム工学
現在非常に接近
8
1.1.c例―ガス管‘マジックジョイント’の開発
~システムズアプローチの考え方~
4401045杉山 崇則
Theory of System Design
1章:システム工学
9
システムズアプローチの考え方
1章:システム工学
10
問題の明確化





目的を明らかにする
制約を確認する
代替案を出す
評価属性,評価基準を設ける
評価属性に対して目標を設定する
1章:システム工学
11
ガス管の例(問題の明確化)

目的


制約



既存のガス管網全体に改修を施すようなものでは困る
代替案
評価属性


ガス管をとめずにガス管の分岐工事を行えるようにする
安全性,施工の安易性など
評価基準
1章:システム工学
12
概念化

問題を解決するための中心的なアイディア
を打ち出し,基本構想をまとめる
1章:システム工学
13
ガス管の例(概念化)
1章:システム工学
14
詳細化


概念化のステップで出された基本構想を,
実行可能なレベルまで詳細精密化する。
必要となるすべての要素(属性)を明確に
し,各要素に具体的な値(属性値)を代入し
ていく。
1章:システム工学
15
分析


詳細化のステップで決まった代替案が,す
べての制約を満足し,かつ目的を達成しう
るかを確かめる
各評価属性の値を求める
1章:システム工学
16
評価

実行可能案


制約を満足し,かつ目的を達成しうる代替案
評価

実行可能案に対して,さらに改良を加えるか否
かを検討し,複数の実行可能案の中からもっと
も望ましい案を選定する
1章:システム工学
17
改良


目的を達成できない,または制約を満足し
ない非実行可能案を実行可能案にする
実行可能案について,より高い評価を得ら
れるよう洗練するため,属性値(または,属
性)の変更を行う
1章:システム工学
18
実施


最終的に選択された案を実行する
実施までに至った段階で,分析の中で表面
化しなかった問題を再評価に結びつける
1章:システム工学
19
1.2 システム
4401091 山本博人
1章:システム工学
20
システムとは
システムの定義・・・
多数の構成要素が有機的な秩序を保ち,
同一目的に向かって行動するもの
(JIS Z 2821)
1章:システム工学
21
太陽系はシステムか?
太陽系自体には目的がない
太陽系をシステムと呼んではいけないのか?
1章:システム工学
22
「存在」か「認識」か?
システムは
「存在」・・・システムというモノ ?
「認識」・・・モノをシステムと見る ?
システムとは,モノの見方(認識,recognition)
1章:システム工学
23
システムの認識
システムの最も一般的な認識
“対象を部分から構成された全体”とする
1章:システム工学
24
6つの認識
対象の
①全体(境界)の認識
②部分(要素)の認識
③要素間と全体との関係(相互関係,構造)の認識
④多重レベル構造(階層構造)の認識
⑤境界を通してのモノのやりとり(入力,出力)の認識
⑥対象および要素のもつ役割や働き(機能)の認識
1章:システム工学
25
階層構造の認識
システム内に新たにシステムを認識する
→ サブシステムと呼ぶ
1章:システム工学
26
入力,出力の認識
「入力」
環境から,境界を通してシステムに入ってくるもの
「出力」
システムから,境界を通して環境に出ていくもの
1章:システム工学
27
例外? フラクタル図形
フラクタル図形(自己相似性を持つ)
→ 全体は部分に織りこまれている
→ 全体と部分というシステムの認識になじまな
い
1章:システム工学
28
「目的」の再確認
「目的」・・・問題解決で実現しようとする望ましい状態,
あるいは,
そのためにシステムのもつ機能
1章:システム工学
29
機能の認識
システムの機能
システムを構成する各要素のもつ機能と,
要素間の相互関係によって生み出される。
1章:システム工学
30
太陽系はシステムである!
以上より,太陽系は「システム」として認識さ
れる。
1章:システム工学
31
1.3AB ソフトシステムズアプローチ
4401056
田村理遊
1章:システム工学
32
大学のリストラクチャリング
システムズアプローチは工学分野以外
の問題解決でも有効な方法論か?
↓
大学組織の再構築(リストラクチャリン
グ)という事例を通して問題解決の本
質とプロセスを見ていく
1章:システム工学
33
例) 工科大学の組織改革
政治・経済・社会の面で様々な環境の変化
が起きている
↓
工業の停滞により受験生離れが始まる
↓
教育研究体制の改革に着手する
1章:システム工学
34
造船工学科の改革のための対
応

問題状況の把握


見解の交換


新たな見解を生成し,スタッフ内の学習が進展
基本理念の選定


問題に関する情報収集
改革案に対する基本理念,合意を制定
理想案の作成

特色ある学科・系を編成するための議論
1章:システム工学
35
改革のための対応(続き)

理想案と現実との比較


実行可能案の決定


差を考慮しつつ,理想案を元に具体案を作成
具体案を学科全体で議論
実施

リストラクチャリングスタート
1章:システム工学
36
問題点



漠然とした不満はあるが,何をどうしたらい
いのか分からない
基本理念の合意は出来ても,実際に案を作
成しようとすると合意が雲散霧消する
理想案と現実には大きな隔たりがある
1章:システム工学
37
システムズアプローチの限界

本節で示した大学のリストラクチャリングは
前節のガス管の開発とは大きく異なる
ガス管の開発
良定義問題
大学の再構築
悪定義問題
1章:システム工学
38
問題解決の相違点
良定義問題




目的・目標を明確に
することが出来る
対象を完全に把握し
表現できる
客観的な分析・評価
の比重が大きい
改良を極限まで追及
できる
1章:システム工学
悪定義問題




目的・目標を設定でき
ない
対象を完全に把握・
表現するのは不可能
主観的な分析・評価
の比重が大きい
最適化の概念になじ
まない
39
問題による相違
従来と違う,悪定義問題に対して
有効な方法論
ソフトシステムズアプローチ
従来のように,良定義問題に対して
有効な方法論
ハードシステムズアプローチ
1章:システム工学
40
1.3C ソフトシステムズ
アプローチ
工学部経営工学科
4401047
関 洋平
1章:システム工学
41
ソフトシステムズアプローチとは



多様な価値観が並立可能な形で意味の探求を
するのに最適なアプローチである
立場や価値観の統一を求めず,違いは違いのま
ま,調整しあって折り合える点を捜す
抽象世界で概念モデルを生成できる
概念モデルを理論的に発展させたり,妥
当性を検証することが可能
1章:システム工学
42
ソフトシステムズアプローチとは

ソフトシステムズ方法論
問題状況
の把握
問題状況
の表現
現実世界
実施
概念モデル
と現実との
比較
実施案の
作成
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
抽象世界
根底定義
1章:システム工学
概念モデル
の作成
43
ソフトシステムズ方法論
1
問題状況の把握
多方的に問題状況を把握する必要
1章:システム工学
44
ソフトシステムズ方法論
2
問題状況の表現
短い時間スケールで変化するプロセス
長い時間スケールで変化する構造
文章または図で表現する
1章:システム工学
45
ソフトシステムズ方法論
3
根底定義
根底定義
(root definition)
人間活動システム
(human activity
system)
1章:システム工学
46
ソフトシステムズ方法論
4
概念モデルの作成
要素間の相互関係を認識
概念モデルでの要素である諸活動は動
詞で表現する
1章:システム工学
47
ソフトシステムズ方法論
5
概念モデルと現実との比較
理論と現実の比較を行う
両者の差が議論の出発点となる
1章:システム工学
48
ソフトシステムズ方法論
6
実際案の作成
実行可能で,関係する人々の合意が得られるも
のであることが望ましい
1章:システム工学
49
ソフトシステムズ方法論
7
実施
実際案の実施は,新たな問題状況への移行を意
味する
繰り返し適用
1章:システム工学
50