96年2学期講義ノート 論文作成指導 -日本語表現法ー OH EunTeak YUDA College of Business 1 場面別表現集(資料偏) 1.図表に関する表現 – – – – 2.資料に関する表現 – – 使用する資料を示す 古語や外国語の資料を引用する 3.調査・実験に関する表現 – – 2 図表を紹介する。 数に関する表現 図表を用いて説明する 図表に示されたデータの解釈を提示する 調査の概要を示す 実験の概要を示す 例(134-139頁) 表図の紹介(ことば19) 1)日本と台湾の離婚率を表2に示す(まとめる)。 2)表 2は台日離婚率の変化を示した(表した)ものである。 3)台日離婚率の変化を示したものが表2である。 4)台日離婚率の変化を表にした。(表2) 傾向や変化(ことば21) 1)中華民国の離婚率は1996年2003年まで増加している(増えている、 高くなっている、伸びている)。~増加傾向にある。 2)日本の離婚率は2002年から減少している(低下している、下がる)。 (~減少傾向にある) プラスやマイナスの方向(ことば20) 1)中華民国の離婚率は1998年から2%を超えている。(プラス) 2)日本の2005年の離婚率は前年を下回る。(マイナス) 概数の表現(ことば21) 1)2006年中華民國の離婚率は2.83%である。→2006年中華民國の離 婚率は約3%である。 2)1998年から中華民國の離婚率は2%台である。 3 図表に関する表現 1-3図表を用いて説明する(p.140) 図のように(ような)~である(となる) 例)H9年度以降、訪日外国人来道数をグラフにすると、図1 のように右上がりの棒グループとなる。 – 1-4図表に示されたデータの解釈を提示する。 ~ことがわかる(認められる)(図~) – 図(表)~から、ことがわかる(みとめられる)。 例)H9年度以降、訪日外国人来道数は増えていることがわ かる(認められる)。(図1) 例)図1から、訪日外国人来道数は増えていることがわかる (認められる)。 – 4 2.資料に関する表現 2-1使用する資料を示す。 – 資料・史料としては~を用いる(用いた)。 例)資料としては明治時代の文献を中心に用いる。 例)家庭裁判所の離婚記録を用いる。 – – 5 『書名』には~のような記述がある。見られる ~のように記されている。 『書名』によると、~のように記されている。 3.調査・実験に関する表現 3-1調査の概要を示す。P.148 – – – – – – 6 調査の目的: ~ことが調査の目的である。 調査地:調査地は~である。 被調査者(調査対象者・調査協力者):非調査者は~であ る。~対象にし/として、調査を行った。 調査期間:調査期間は以下のとおりである。 調査を担当した人: 調査方法:この条件に当てはまる被調査者をサンプリング により名簿から抽出し、郵送によるアンケートを行った。回 収率は35%である。アンケート項目は以下の通りである。 展開の技術 7 1.例を挙げる:例を挙げることによって自分の意見 をより強力に提示する方法。 2.対比する:二つあるいはそれ以上のものを対比す る。比較する。 3.注目させる:焦点を当てる。 4.推論を示す:推測すること。 5.結論の補強 1.例を挙げる 一般論から具体論へ – – – – 8 【一般論】。例えば、例を挙げれば、具体的は【具体例】。 【具体例】。これらの例は、【一般論】を示すよい例である。 例)○○さんは真面目な学生である。例えば、今学期一回 も欠席していない。 例○○さんは今学期一回欠席していない。遅刻もしない。 前に座って勉強する。これらの例は、○○さんが真面目な 学生であることを示すよい例である。 2.対比する 類似点を挙げる。 – – – – 相違点を挙げる。 – – – – 9 (1)AもBも/ABとも(に)。AさんもBさんも遅刻した。 (2)同様に、同じく。Aさんは今日遅刻し、同様に、Bさんも 遅刻した。 (3)~にも同じことが言える。当てはまる。 B班の学生は真面目に勉強する。C班の学生にも同じこ とが言える。 (1)Aは~が、Bは~:Aさんは真面目であるが、Bさんは不 真面目である。 (2)一方/他方/それに対して;Aさんは今年結婚した。それ に対してBさんは今年離婚した。 (3)~と異なり; (4)~については(という点では)~と~は異なっている。 3.注目させる 【一般的傾向】→【焦点】→【意見】 – – – – 10 1〕【焦点】(という)点を強調したい(に注目したい、が興味 深い) 例)他の国に比べると、台湾の国際結婚の離婚率が高い 点に注目したい。 2〕問題(重要なの)は、【焦点】(という)こと(点、問題)であ る。 例)ここで、注目したい点は、台湾の国際離婚率が高いと いうことである。 4.推論を示す(p.161) 推論:元の知識(既知の事実)から帰結(推測)を導 き出す過程。 推論の過程 【問題提起】:なぜ国際結婚の離婚率が高いのか 【仮説提示】:一般の結婚とは異なる理由がある。 【行動提示】:双方の離婚の理由を調べる 【データ提示】:家庭裁判所の離婚資料の中から双方 の離婚理由を調べる 【データ解釈】:双方の離婚の第一理由 【考察(結論〕】:国際結婚の離婚第一理由を考えると、 離婚の要因はコミュニケーションの問題であると考え られる。 11 推論の表現(ことば32)、162から163 【前提】と考えると(とすると、とすれば、ならば)、【帰結】という ことになる。(と考えられる、のではないか、はずである) 例)農業だけをしている家が14%に過ぎないとすると、工業化は かなり進んでいるということになる。 【前提】。したがって(ゆえに、よって)、【帰結】ということになる (と考えられる、いえる、のではないか(だろうか) 例)農業だけをしている家は14%に過ぎない。したがって、工業 化はかなし進んでいるのではないか。 【前提】ということから、【帰結】(という)ことがわかる(示唆され る、と考えられる、いえる) – 【前提】。これは【帰結】(という)ことである。(ことを示唆してい る。) – 12 例)農業だけをしている家が14%に過ぎないから、工業化はかなり進 んでいるといえよう。 例)農業だけをしている家は14%に過ぎない。これは工業化がかなり 進んでいるということである。
© Copyright 2024 ExpyDoc