クリティカル・パス概論

クリティカル・パスとは
スケジュール表(パス表)を利用して
医療提供プロセスを最適化するシステム
=マネジメント(管理)システム
日本ストライカー株式会社
CP導入で期待される効果
医療費削減
コスト削減
患者参加型医療
チーム医療の充実
根拠に基づく医療
在院日数短縮
業務改善
スタッフ教育
円滑な医療連携
リスクマネジメント
日本ストライカー株式会社
CPの由来としくみ
日本ストライカー株式会社
クリティカル・パスの意味
Critical=「臨界」「重要な」
Pathway=「経路」
クリティカル・パス=重要な経路
クリニカルパス
ケアガイドライン
ケア・マップ®
日本ストライカー株式会社
はじまりは工業界
ものを作る行程
作業開始 ①
日本ストライカー株式会社
②
③
④
完了
作業行程の分析
1日
②
複数の行程
がある場合
1日
④
作業開始 ①
1日
完了
2日
1日
③
クリティカル・パス(重要な経路)
=日程・コストに影響を及ぼす行程
臨床に例えると
投薬
退院指導
手術・処置
1日
②
1日
④
1日
治療開始 ①
終了
2日
1日
③
リハビリ
スケジュール化・標準化
日数
項目
1日目
2日目
3日目
4日目
作業 ①
作業 ②
作業 ③
作業 ④
効率化をはかりたければ
クリティカル・パスに注目すればよい
期間短縮の例
日数
項目
作業 ①
作業 ②
作業 ③
作業 ④
1日目
2日目
3日目
4日目
…つまり 工業界のCPとは
作業の効率を上げるために
作業のどの部分が重要であるかを見極め
作業の行程(プロセス)を管理する
システム
日本ストライカー株式会社
その他の効果
作業全体の把握
作
業
の
遅
延
に
対
処
日数
項目
1日目
2日目
3日目
4日目
作業 ①
作業 ②
作業 ③
作業 ④
作業員同士の理解
責
任
感
の
向
上
臨床のCPの開発
• 1985年 米国の看護師(ザンダー氏)
• 開発の目的:多職種間の連携の強化
• 普及の背景:診療報酬制度の変化
(1983年 DRG/PPSの導
入)
医療保険の変化
日本ストライカー株式会社
DRG/PPS(診断群別定額払い方式)
実際の医療費
差額
100万
+50万
200万
-50万
診療報酬
150万
アメリカの経緯
DRG/PPS
の導入
病院
在院日数短縮
患者サービス
医療の質
の向上
日本ストライカー株式会社
回転率アップ
空床・・・
病床稼動率
低下
病院
日本版DRG/PPS~人工股関節置換術の場合~
術前医学管理料
14200円
手術料:人工関節置換術
236000円
術後医学管理料
14100円×3日
入院基本料×日数
12090円×日数
薬剤料・検査料・・・
全部足す=出来高払い
日本ストライカー株式会社
一
日
あA
た病
り院
の:
金
額
一
日
あB
た病
り院
の:
金
額
一
日
あC
た病
り院
の:
金
額
病院別の包括払い
一日の金額が決定×日数
スケジュール化(標準化)の利点








患者さんの経過が一目でわかる
多職種で情報を共有できる
予定がわかる=予防策がたてられる
最低限のサービスの質保証ができる
評価が誰にでも確実に行える
問題発生がすぐに分かる
臨床経過の中での問題発生箇所がわかる
時間の管理ができる
CPを導入する
日本ストライカー株式会社
作業
道具を作る パス表を作る=医療の標準化
道具を使う
パス表にそって医療を提供
道具の改善
医療提供の見直し
その前に大切なこと
• 全体で取り組む内容
導入目的を明確にする
導入計画・目標・評価方法の立案
日本ストライカー株式会社
CPの使い方のレベル
1.現状の治療・ケアをCPの形にしたもので
誰もがそれを実施できる
2.現在の治療・ケアを患者に関わる全職員
で見直す→改善したパターンを実施
3.院内の様々なレベルでの問題を解決
日本ストライカー株式会社
パス表の作成
• CPを導入する疾患・治療法等
全ては
話し合いから
・パターンのあるもの
・症例数の多いもの
• 患者にとっての問題点
• アウトカム(期待される結果)
医師からの勉強会等もよい
• 表のフォーム
単なるスケジュール表ではない!
アウトカム(結果・成果)志向
多職種で
=目標に向かって医療を提供
=問題を予防する
問題解決志向(POS)
日本ストライカー株式会社
アウトカムの考え方の例
超急性期
急性期
中間ゴール 中間ゴール
麻酔
合併症不在
・合併症不在
・早期機能
回復への
移行
回復期
中間ゴール
・危険防止
・合併症不在
・順調な
機能回復
目標を達成するための医療提供
ゴール
一本杖
歩行
データを取る
1.患者様の経過と医療提供を明確化
:疾患、治療・ケアの理解
:治療計画・プロトコルなどを参考
2.カルテ等からデータを収集
使い方
• 適用基準・除外基準
• バリアンスの基準
全ては
話し合いから
• 使用上のルール
使う人が
迷わないよう
に!
日本ストライカー株式会社
・記録の方法(ペンの色
サインの方法等)
・保管場所(カルテ?
カーデックス?)
道具を使う
• パス表に沿って医療提供をする
日本ストライカー株式会社
CPの評価
«
«
«
«
«
«
臨床のアウトカム
バリアンス(変動・逸脱)
患者満足度調査
在院日数
患者毎の医療費
スタッフ満足度調査
など…
CPの評価=医療提供プロセスの評価
日本ストライカー株式会社
バリアンス = 逸脱・変動
クリティカルパス
バリアンス
遅れ
はずれたもの
日本ストライカー株式会社
パスの進行に影響を与えない
変動(揺らぎ)
パスからはずれてしまう
逸脱
バリアンスの活用
• バリアンスは治療やケアの過程やシステ
ム上の問題点を示唆するもの
バリアンス=悪者?
日本ストライカー株式会社
道具の改善
パスの作成
パスの運用
パス改善へ
問題点
日本ストライカー株式会社
アウトカム
バリアンス
日本での効果
•
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•
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•
•
•
インフォームド・コンセント
在院日数短縮
チーム医療の充実
記録・電子カルテとの連動
医療連携
リスクマネジメント
EBM …など
医療提供全体の見直し
日本ストライカー株式会社
パス表の活用
 記録(フローシートなど)
 医師の指示票
 スタッフ教育(疾患・CP)
入院治療計画書
情報公開の資料
患者教育資料
患者のデータ
日本ストライカー株式会社
患者様のメリット






入院中の治療予定がわかる
入院中の対応準備ができる
医療に参加できる
自己管理能力が向上
スタッフとのコミュニケーションの充実
病院を比較することができる
日本ストライカー株式会社
失敗しない導入のポイント
日本ストライカー株式会社
CP導入・運用に大切なこと
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•
導入の理由と目的の理解
目標と評価方法の明確化
病院または病棟単位の組織作り
データ収集を行うこと
医療チームを構成するスタッフの参加
スタッフにとっての利点がある
話のまとめ役がいる(理想は医師)
急ぎ過ぎない
導入前のシミュレーション
はじめにすること
院長先生の
「GO!」サイン
組織作り
&
役割分担
管理部門
開発部門
目
標
設
定
&
管
理