流通情報工学科 0623013 加藤 真弓 指導教員 黒川久幸准教授 2010年2月9日(火) 1 研究背景 小売業、特にスーパーで店舗数・販売額の減少 平成16年から平成19年までに店舗数は5.4%減、年間販売額は11.4%減 店舗における品揃えや無駄のない発注の必要性 2 発表の構成 購買行動に影響を与える要因 取り扱いデータ カレンダー要因について 気象要因について まとめ 3 購買行動に影響を与える要因 カレンダー要因 気象要因 (曜日、月、祝日、年末) (気温、降水量、湿度) 購買行動 販売個数 店舗側の要因 (立地、特売) 4 発表の構成 購買行動に影響を与える要因 取り扱いデータ カレンダー要因について 気象要因について まとめ 5 取り扱いデータ POSデータ:販売個数 ・コーヒー ・ビール (東京の商店街に立地している食品スーパー1店舗 2007年10月1日~2008年9月30日) ・スポーツドリンク ・水 ・お茶 カレンダー要因 気象要因 曜日 気温(℃) 月 降水量(mm) 平日の祝日 湿度(%) 年末 風速(m/s) 年始 日照時間(h) GW お盆 ・牛乳 ※気象庁ホームページより 6 発表の構成 研究目的及び影響を与える要因 取り扱いデータ カレンダー要因について 気象要因について まとめ 7 カレンダー要因について 項目 曜日、月、平日の祝日、年末、年始、GW、お盆 分析方法と考察 各飲料とカレンダー要因の各項目(曜日、年末など)の分散分析 分散分析の結果から影響の有無の把握 飲料ごとに影響の違いや特徴の把握 8 カレンダー要因について コーヒー ビール スポーツドリンク 水 お茶 牛乳 曜日 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 月 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 平日の祝日 ○ ○ × △ △ ○ 年末 × ○ × × × × 年始 × × × × × × GW × × × × × × お盆 × ○ × × ○ × 有意水準5% 有意であるもの○ 有意でないもの× どちらか一方が有意△ 9 カレンダー要因について(曜日の傾向) 120 250 100 200 80 平 均 販 60 売 個 40 数 ( ( 平 150 均 販 売 100 個 数 個 50 / 日 0 ) ) 個 20 / 日 0 月 火 水 木 金 土 日 月 火 水 木 金 土 日 250 平 200 均 販 売 150 個 数 個 100 / 日 50 水 ( ) 牛乳 0 月 火 水 木 金 土 日 10 カレンダー要因について(月の傾向) 80 販 売 60 個 数 40 個 / 日 20 ) 個 / 日 100 ( ( 平 均 販 売 個 数 120 ) 200 180 160 140 120 100 80 60 40 20 0 0 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 200 コーヒー 180 水 160 140 120 100 ( 平 均 販 売 個 数 ) 個 80 / 60 日 40 20 牛乳 0 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 11 カレンダー要因について(来客者数との比較) 既存研究 変化量 t値 切片 -2435 -6.1 曜日の比 2501 38.2 月の比 2426 本研究 影響 来客者数の増減 ○ + コーヒー ビール スポーツドリンク 水 お茶 牛乳 ○ ○ ○ × × × ○ ○ ○ ○ × × ○ ○ × × × × ○ ○ △ × × × ○ ○ △ × × × ○ ○ ○ × × × × ○ × × ○ × 年始 6.2 ○ + 来客者数が増加減少しても必ずしも 356 4.7 ○ + 675 4.7 ○ + 販売個数は増加減少しない場合がある -726 -4 ○ - GW -23 -0.3 × 曜日 月 平日の祝日 年末 年始 GW お盆 -18 -0.1 × お盆 平日の祝日 年末 カレンダー要因と来客者数の関係 カレンダー要因と販売個数の関係 出典:来客者数に影響を与える気象データ項目 に関する研究 12 発表の構成 研究目的及び影響を与える要因 取り扱いデータ カレンダー要因について 気象要因について まとめ 13 気象要因について 項目 最高気温(℃)、最低気温(℃)、平均気温(℃) 平均湿度(%)、最小湿度(%) 降水量合計(mm)、1時間最大降水量(mm) 最大風速(m/s) 日照時間(h) 分析方法と考察 各飲料と気象要因の各項目(最高気温、降水量合計など)の単回帰分析 単回帰分析の結果から影響の有無の把握 カレンダー要因の影響を考慮した各飲料と気象要因の重回帰分析 最高気温と降水量合計についての詳細な分析 14 気象要因について コーヒー ビール スポーツドリンク 水 お茶 牛乳 最高気温(℃) ○ ○ ○ ○ ○ × 最低気温(℃) ○ ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ○ ○ ○ 最高気温(℃)・降水量合計(mm) 平均気温(℃) × 最小湿度(%) ○ × × ○ ○ × 平均湿度(%) 1時間最大降水量(mm) 降水量合計(mm) ○ × × × × ○ × × ○ ○ × ○ ○ × × × ○ ○ 最大風速(m/s) × × × × × ○ 日照時間(h) × ○ ○ ○ × × 有意水準5% 有意であるもの○ 有意でないもの× 15 気象要因について 販売個数=曜日 + 月 + 最高気温 + 最大風速 + ・・・・ 色々な要因の 影響 最高気温=販売個数 - 曜日 - 月 – 最大風速 - ・・・・ ひとつの要因に ついての販売個数 16 気象要因について(最高気温) 飲料 コーヒー ビール スポーツドリンク 水 お茶 牛乳 変化量 3.400 1.190 1.332 1.628 3.804 0.414 700 600 600 500 500 修 正 400 販 売 300 個 数 200 400 修 正 300 販 売 個 200 数 個 100 ( ( 個 最高気温についての 販売個数の変化量(個/℃) ) 100 ) 0 0 10 20 牛乳 30 気温(℃) 40 0 0 10 20 30 気温(℃) 40 スポーツドリンク 17 気象要因について(降水量合計) 既存研究 本研究 変化量 t値 影響 来客者数の増減 日照時間(h) 8 2.3 ○ + 最高気温(℃) 14 6.1 ○ + 降水量合計(mm) -5 -4.9 ○ - 平均湿度(%) -5 -3.9 ○ - 気象要因と 来客者数の関係 飲料 変化量 ビール -0.451 スポーツドリンク -0.431 牛乳 -1.014 降水量合計についての 販売個数の変化量(個/mm) 出典:来客者数に影響を与える気象データ項目に 関する研究 18 発表の構成 研究目的及び影響を与える要因 取り扱いデータ カレンダー要因について 気象要因について まとめ 19 まとめ1 カレンダー要因について • 飲料によって影響を受ける項目に違いがある。 • 曜日、月が特に販売個数に影響を与える要因であることが 分かった。 カレンダー要因について(特徴) • 牛乳が月、水、金、日が特に売れるのに対し、他の飲料は 水曜、日曜に特に売れる。 • 牛乳は年間を通して平均的に売れているのに対し、他の飲 料は冬場の販売個数が少なく夏場多い。 • 来客者数の増減と販売個数の増減は必ずしも一致しない場 合がある。 20 まとめ2 日数とAICの関係 AIC 1260 1240 1220 1200 1180 1160 1140 1120 1 4 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 37 40 43 46 49 52 55 58 61 64 67 70 日数 カレンダー要因の持つ周期性をみるためAIC(Akaike’s Information Criterion)を用いた。 過去7日分が妥当であるという結果が得られた。 21 まとめ3 気象要因について • 飲料ごとに影響を受ける項目に違いがあった。 • 気温と降水量合計が特に販売個数に影響を与える要因であ ることが分かった。 気象要因について(特徴) • 最高気温については牛乳はあまり左右されず、スポーツド リンクは30℃くらいから売れ行きが上がる。 • 降水量合計については、来客者数の影響と販売個数の影響 が一致する。 22 23
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