Maple 7 日本語版リリースセミナー 8/2/02 カナダ大使館 教育・研究分野での Maple活用紹介 −材料工学でのMaple利用− ■ 京都大学工学部・材料工学科 西谷滋人 内容 ■Mapleを用いた演習 ■材料科学コースでの事例 ■カリキュラムなどの紹介 ■日常研究での使用例 ■研究内容の紹介 利用の手引 ■ 作成法 ■ ■ ■ 初版(1996)は,PM7600上で MapleVR3+PageMaker 最新版は,iBook上でMaple7+LaTeX 利用法 ■ ■ ■ 京都大学工学部 材料科学コース演習 京都大学 大型計算機センター講習会 日常研究 材料工学科の紹介 ■ 京都大学工学部 物理工学科(250名) ■ 機械システム学,材料科学,エネルギー理工学,宇宙 基礎工学 ■ 材料科学専攻研究領域 ■ 金属・セラミックス材料の物性研究,新規材料・プロセ スの開発 ■ 材料設計,熱力学,デバイスプロセス,磁性材料,機 械的性質,組織学(熱処理,変態),分光分析,格子 欠陥,超電導体 学生の進路 ■ ■ 大学院進学率, 就職(2001-2002) 56名が卒業予定 大学院34名 ■ 鉄鋼(4), 自動車(6), 電気(10), 進学(2), その他(12) その他 就職 ( 4) ( 5) 他専攻 進学者 ( 15) 東大, 京大航空, 京大エネルギー, 奈良先端 材料工 学専攻 進学者 ( 32) 1 2 3 4 電子・原子レベルの研究 機械的性質 電気的性質 相変態 組織制御 分子動力学 モンテカルロ 電子構造計算 カリキュラム ◆ 全学共通 ◆ 基礎情報処理(演習),微分積分学,線形代数学,物理学基礎論,基礎物理化学,図 学,電磁気学,確率論,数理統計,無機化学入門,振動・波動論,統計物理学 ◆ 物理工学共通科目 ◆ 計算機数学,計測学,材料力学,工業数学,材料基礎学,固体物理学,応用電磁気学,原子物理学 ,流体力学基礎 ◆ 材料科学コース ◆ 薄膜材料学,結晶回折学,材料組織学,結晶物性学,材料物理化学,熱および物質移動, エネルギー平衡論,エネルギー・材料熱化学,材料物理化学,統計熱力学,量子無機材料 学,固体電子論,材料機能学,材料プロセス学 ◆ 選択必修(物理工学演習,材料科学実験及び演習) 演習 :サテライト演習室 演習内容(I) ■ 目的: 実際に問題を解くことで,専門課程で使う数学にな じむ. ■ 内容: ■ 教科書の抜き刷りから必要な情報をとりだし,問題を解く . ■ Mapleの基本操作と理論の基礎を教え,あとは自習. ■ TA二人と講師とで机間巡視で50名程度を個別指導. ■ レポート提出. 演習内容(II) ■ ■ 基本操作 演習 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 化学反応式の係数決定(連立方程式の整数解) トンネル効果(式の変形) 熱膨張係数の導出(複雑な関数の近似と積分) 陽電子消滅寿命(連立微分方程式) Hamiltonian の解(線形代数) オイラー角(線形代数) 組成自由エネルギー曲線(連立方程式の数値解) 減衰振動のフーリエ変換(高速フーリエ変換) 分析 ■ テキスト通りに打ち込んで結果が出たらおわり. ■ ■ 大学の講義は座学で十分 ■ ■ (線形代数,複素関数,微分方程式)単語が出てきただけで引い ちゃう. プログラミング恐怖症 ■ ■ 数式の変形はできるが,計算はしない・できない. 数学恐怖症 ■ ■ まわりで遊ぶ愉しみ... C言語至上主義(?) simulated annealing(資料p.26) simulated annealing(1) 最適化問題の代表例である, 巡回セールスマン問題を simulated annealing法をもちい て解く. 巡回セールスマン問題とは,あ る街から出発していくつかの街 を次々とめぐって元の街に戻っ てくる最短の経路を求める問 題. simulated annealing(2) アルゴリズム 1. 2. 3. 4. 5. 6. 配置aを仮定しE(a) を求める. aからすこし違った配置a+δaを作る. Δ E = E (a+δa)- E (a)を求める. Δ E < 0なら新たな配置を採用する. Δ E > 0なら新たな配置をexp(- Δ E /T)の確率で受 け入れる. 手順2以下を適当な回数繰り返す. simulated annealing(3) 以下は街の位置をランダムに生成し,表示するMaple scriptです. restart; with(plots): N_city:=16; Path:=[seq(i,i=1..N_city),1]; Position:=seq([evalf(rand()/10^12),evalf(rand()/10^12)],i=1..N_city): Real_Path:=[seq(Position[Path[i]],i=1..N_city),Position[1]]: PLOT(CURVES(Real_Path)); 街の間の距離をあらかじめ計算して,2次元の配列に入れておき,配置a から任意に2都市を取りだして入れ替える試行をδaとして上述のアルゴリ ズムにしたがって最短経路を探すプログラムを作成してください. No1.mwsへ 日常の研究での使用例(1) ■ 論文のフォロー:数式処理 ■ 論文で級数展開して解析的に求めた結果が怪しい. 数式処理(資料p.35) No2.mwsへ 入力を打ち込むときの一般的なコツ 1. 2. restart をかける: 内側から順に入力する: 1. 3. 4. 長い入力は内側の関数から順に何をしているか確 認しながら打ち込む. 出力してみる: 関数に値を代入してみる: 日常の研究での使用例(2) 数値計算の前後データ処理: filter処理(資料p.40) データを積分したいが,数値積分では誤差が... ■ sed, awk, perlなどではお手上げ ■ Mac上で開発して,Unixへ移し,shellの中で利用 ■ No3.mwsへ ■ 数値計算の前後データ処理: unix上でfilter処理として使用するスクリプト. maple < FreeE.txt と入力して使用.処理の内容は前述のとおり. "data1.tmp"にあるデータの1,3列を 読み出して,結果は"FreeE.res"に打ち出す. ------------FreeE.txtの中身-----------interface(quiet=true); ... writeto("FreeE.res"): printf("Integrated Free Energy: %15.10fB%n",result): writeto(terminal): interface(quiet=false): 日常の研究での使用例(3) ■ 論文のフォロー:数式処理 ■ ■ 数値計算の前後データ処理:filter処理 ■ ■ ■ ■ ■ 論文で級数展開して解析的に求めた結果が怪しい. データを積分したいが,数値積分では誤差が... sed, awk, perlなどではお手上げ Mac上で開発して,Unixへ移し,shellの中で利用 結果の視覚化(資料p.43)(No4.mwsへ) プログラムの雛形作成 ■ 計算スピードや容量が必要なときはunixで 数式処理ソフトに 求められる性能・機能 数式処理の精度,信頼性 ◎ 計算の速度 ○ グラフィックスの操作性 △ 知識の蓄積・加工・発信機能 ?
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