小規模・自給自足を目指した 熱音響システム

小規模・自給自足を目指した
熱音響システム
早稲田大学大学院
国際情報通信研究科修士課程2年
山崎研究室
松原博己
研究の概要
• 研究内容
太陽熱を用いた熱音響システム構築を目指し、
簡便かつ余計なエネルギーを使用しないシステム
の提案。
砂漠での水の生成、超伝導スピーカへの応用。
• 研究成果
パラボラを用いた太陽光の集光
3/4波長熱音響共鳴管の特徴を活かした熱音響冷
却システムの提案と測定結果
熱音響システム
• 熱音響原動機
熱から音へのエネルギー変換
• 熱音響冷凍機
音から熱へのエネルギー変換
熱源に太陽熱を利用
太陽熱を利用した熱音響シス
テムは特に赤道付近の国々に
大きな価値をもたらす可能性
が高い
集光パラボラを用い集光するこ
とにより太陽熱を利用
気温15.6℃の冬の野外で焦点
温度は345℃を記録
集光パラボラを用い、太陽熱を
熱源として利用できる可能性
集光パラボラ
1/4波長共鳴管と3/4波長共鳴管の音圧分布
•流入する音波が管内で定在波を起こ
す。
•スタック内の流体は圧縮・加熱・冷却・
膨脹の順に変化(熱輸送が起きる)
•流入する音響エネルギーを熱エネル
ギーに変換することで冷却を行う
1/4波長共鳴管と
3/4波長共鳴管の音圧分布
1/4波長共鳴に比べ3/4波長共鳴
は冷却部が逆転する
3/4波長共鳴では冷熱が密閉さ
れ冷却能力が向上する可能性
試作した熱音響共鳴管
熱音響共鳴管
熱音響共鳴管
(1/4波長共鳴)
(3/4波長共鳴)
スタック近傍の温度勾配
1/4波長共鳴
3/4波長共鳴
測定と結果
スタックを設置した状態での共鳴周波数である138Hzの正弦
波音波を出力し、スタック上下での温度差を測定
最大で16.2℃の温度差
最大で17.2℃の温度差
(気温12.0℃、冷却部7.3℃、閉口端
23.5℃)
(外気温度12.2℃、冷却部3.7℃、開口
端部20.9℃)
1/4波長共鳴管
3/4波長共鳴管
原動機側で生じる熱の影響が軽減するので、1/4波長共鳴に
比べ冷却能力が向上したと考えられる。
音圧分布の可視化
スタックなし
原動機側にスタックを150mm移動
音圧最大の部分にスタックを設置
閉口端側にスタックを150mm移動
むすび
•3/4波長共鳴管の優れた冷却効果を確認
•管内の音圧分布を可視化し、スタックの設置位
置と冷却能力との関係性を確認
•太陽光を熱源として利用した熱音響システム構
築の可能性