RFIDがもたらす社会問題 ~初級編~ 所属KG:MAO 学年:B3 Name:wakutin いきなり体験してください。 膨大なID番号を簡単に特定でき るのか? ①自分のMACアドレスの下2桁を取り出す。 ②16進数を2進数に変換する。 ③自分の番号が呼ばれたら返事をする。 やり方① やり方② RFIDのID特定 いくらID番号の数が多くても、このように効 率よく本人を特定できます。 事件です!(被害者;斉藤氏、北 山氏の悲痛な叫び) そこで、もし全国の傘にRFタグ、傘立てに RFリーダーがついたらどうだろう。 良い面:自分の傘が現在どこにあるかわかる。 悪い面:雨の日限定で傘を持っている人が追 跡される可能性。 追跡性とはどのような問題であるだろう。 Traceabilityがもたらすこと Traceabilityとは 追跡可能性 Traceabilityとは、この場合RFIDタグをリー ダーに読み取らせることで消費の履歴情 報が追跡可能であることです。 ビジネスへの可能性 消費者へのサービス向上 食品Traceability 製販共同マーケティング 物流の効率化 http://www.bcm.co.jp/image/2003/J ul/techo-trend/zushin.jpg プライバシーの問題①“デジタル 化された顔” 産業技術情報研究所 高木浩光氏 Traceabilityにより、個人情報が漏れる危 険性 ID番号が付いている物を持ち歩くだけで、そ れを所持している人が誰かわかってしまう可 能性 プライバシーの問題②“realな世 界とvirtualな世界を結ぶ” 国立情報学研究所 佐藤一郎氏の発言 発行者以外がIDを便乗利用する。防犯対 策以外のサービスの利用により、商品購 入後も、RFタグが機能している可能性。 問題状況の具体例 名簿の例 IDつきの名簿を持った人が本人を特定できる。 研究室の図書館の例 共有フォルダに入っている本が何かわかって しまう。(見られたくないものだったらプライバ シーの侵害。) RFIDがもたらす新しい問題点 IDの発行や収集に法的制限がない。 離れた所から、所有者の意思に反して読 むことができる。 安価な市販の装置で誰でも読むことができ る。 様々な対策法 Auto-IDセンターでは・・① EPCには固有のコード番号が記載されてい るだけで、それ自体は重要な意味を持ちま せん。EPCに関連付けられる固有のアイテ ムに関する重要なデータはセキュリティの かけられたネットワークシステムに保存さ れており、これらのデータへのアクセス権 は厳重に管理されています。(“オートIDセ ンターQ&A”より) Auto-IDセンターでは・・② 個々のIDに付けられる無線タグ上のEPCは 約3フィート(約90センチ)以上の距離では 読み取れません。読み取りでは専用リー ダーを近づける必要があります。さらに物 理的に無線タグ上のEPCは壁や床など、厚 い物体を挟んで読み取ることはできません。 (オートIDセンターQ&Aより) 技術的な対策例① 可変的な番号をつける。 ID発行者にしかIDの値がわからないよう にする。 自分で情報発信のオン・オフが自由にでき る。情報発信の自己コントロールがしにく いため。 問題点は技術的な解決方であるため、コスト、 時間がかかること。 技術的な対策例②クッキーとの 比較 クッキー サーバが勝手に固有の個人IDを送信。 サーバがブラウザに事前にIDを覚えさせてお く。 RFID 永久固定の番号が与えられる。 初めて会ったスキャナーにも自分のIDを送っ てしまう。 技術的な対策例③身近なデバ イスの利用 自分の周囲にRFIDのリーダーがあったら、 警報で知らせるしくみ。 不正RFIDを破壊する機能。 自動で、110番に電話をつなぎ、ただちに 不正店舗の情報を知らせる仕組み。 管理、運用面での対策例 RFIDを購入時に取り外す。 人とものは結びつかないが、逆に、人とものを 結びつけることで広がるプロジェクトの可能性 がなくなる。 最終購入者に所有権が移った時点で、自 社情報を消去する。 法による対策例 情報の不正利用に関しては、法律などで の対応が必要になる。情報を不正に入手 し悪用したものには罰則が必要。 個人情報保護法 PL法 この問題は市場に任せておくと、利益が優 先されてしまうため、政府も密接に関わる 必要がある。 一般市民の不安の声(ボイコット ベネトン) www.boycottbenetton.org ベネトン不買運動の発端 2003年3月、フィリップス・セミコンダクタ社の発表 ベネトンの新ブランド“Sisley”向けに1500万個のRFIDタグを出荷 予定 量産・低価格化に弾みがつくと見られた プライバシの観点からの懸念 アメリカの消費者プライバシー団体が反発、ベネトン製品 の不買運動を提唱 CASPIAN(Consumers Against Supermarket Privacy Invasion and Numbering) ベネトンは現段階での店舗におけるRFID利用計画を取 り下げ ベネトンの見解 RFID技術については評価・分析を行っている段階 本格的な導入に向けてのテストはまだ 「個人のプライバシーに関する潜在的な含意の分析を含め、この研 究ではステークホルダーと顧客にとって最大の価値を生む最適な決 定をとる」 顧客の追跡のためにはタグを用いない 購入時にRFIDラベルを削除することも検討 画期的にRFIDを利用するため には RFIDのような新しいサービスはどんどん行って いくべき! 技術的なサポートだけでなく、消費者自らの意識の向 上、管理者、運用面、法律によるしっかりとしたサポー トの確立が重要。 リスクだけが強調されすぎているが、RFタグを使うこと によるインセンティブをもっと前面に押し出してほしい。
© Copyright 2024 ExpyDoc