男性の育児が肥満に与える影響富山大学経済学部経済学科孫田篤 2007-02-27 専門ゼミ－報告会 1 １、はじめにー背景  「子育てダイエット」「育児やせ」の現象がある  男性の肥満が増加傾向である男性のＢＭＩ25以上の割合 40.0 35.0 30.0 25.0 20代 30代 40代 50代 20.0 15.0 10.0 5.0 2007-02-27 専門ゼミ－報告会 20 02 20 00 19 98 19 96 19 94 19 92 19 90 19 88 19 86 19 84 19 82 19 80 0.0 2 ２、データ  ＢＭＩ・・・厚生労働省「国民健康栄養調査」数値が25以上の男性の割合（％）  合計特殊出生率・・・厚生労働省「人口動態統計」 2007-02-27 専門ゼミ－報告会 3 2、データ  離婚率・・・厚生労働省「人口動態統計」  喫煙率・・・ＪＴ「「全国喫煙者調査」  賃金・・・総務省統計局「賃金センサス」  失業率・・・総務省統計局「労働調査」  進学率・・・文部科学省「学校基本調査」  気温・・・気象庁の年平均気温平年差を使用 2007-02-27 専門ゼミ－報告会 4 ３、推定結果  表１、推定で使用した変数の基本統計量平均標準偏差分散最小最大ＢＭＩ 20歳代 14.933 3.037 9.226 9.40 19.20 30歳代 23.929 4.527 20.496 18.00 32.70 40歳代 26.617 3.426 11.738 21.40 34.40 50歳代 26.283 3.720 13.836 19.80 32.40 1.544 0.175 0.031 1.29 1.81 合計特殊出生率 2007-02-27 専門ゼミ－報告会 5 3、推定結果平均標準偏差分散最小最大喫煙率 20歳代 66.283 6.311 39.834 54.10 77.10 30歳代 67.092 4.576 20.936 59.60 75.90 40歳代 62.733 3.375 11.389 55.10 69.10 50歳代 58.683 6.111 37.341 50.30 72.20 3.175 1.173 1.376 2.00 5.50 290.517 48.020 2305.957 198.60 340.70 離婚率 1.610 0.348 0.121 1.22 2.30 世帯人員数 3.515 0.207 0.043 3.19 3.82 41.558 4.972 24.716 35.20 49.60 0.093 0.542 0.294 -0.79 1.04 失業率賃金進学率気温 2007-02-27 専門ゼミ－報告会 6 3、推定結果表2 被説明変数：男性の肥満者割合合計特殊出生率 20歳代係数 30歳代ｔ値係数 -16.804 -1.837 離婚率 7.371 喫煙率賃金 -42.989 -4.922 *** 1.729 11.514 2.778 ** 0.265 1.250 -0.607 -2.687 ** 0.082 2.076 0.014 0.367 26.379 1.497 48.121 2.861 失業率 0.679 0.460 0.677 0.484 進学率 -0.161 -0.728 -0.224 -1.369 1.689 2.304 0.372 0.532 世帯人員数気温定数項重決定Ｒ２ * ｔ値 * ** -100.603 -53.530 0.863 0.944 注）***は1％水準、**は5％水準、*は10％水準で統計的に有意であることを示す。専門ゼミ－報告会 2007-02-27 ** 7 3、推定結果 -表2 被説明変数：男性の肥満者割合合計特殊出生率 40歳代係数 50歳代ｔ値係数ｔ値 -21.807 -1.789 * -27.340 -2.831 離婚率 11.147 2.139 ** -0.496 -0.111 喫煙率 -0.098 -0.363 0.227 1.139 賃金 -0.012 -0.262 -0.009 -0.213 世帯人員数 15.233 0.715 -5.413 -0.328 失業率 -0.020 -0.011 3.334 2.078 進学率 -0.214 -0.927 -1.006 -4.277 気温 0.238 0.274 -0.542 -0.731 定数項 7.374 108.827 重決定Ｒ２ 0.854 0.907 2007-02-27 専門ゼミ－報告会 ** * *** 8 3、推定結果＜表2から得られる結果＞  すべての世代で、合計特殊出生率が高いほど、肥満者の割合は減少している。  ３０・４０代で離婚率の上昇が肥満者の割合の増加に影響を与えている。 2007-02-27 専門ゼミ－報告会 9 ４、結論と今後の課題  結論  合計特殊出生率の上昇により育児機会が増えることで肥満を防止する可能性があることが見られた。  離婚により肥満を引き起こすことも観察された。 2007-02-27 専門ゼミ－報告会 10 ４、結論と今後の課題問題点・・・被説明変数の数が少ない。・一部のデータに性別・世代別のものでなかった。  今後の課題  より詳細な個票データによる分析を行う 2007-02-27 専門ゼミ－報告会 11