401kの基礎知識から導入まで 資料 Contents 1. 401kの基礎知識 K 2. 401kのメリット・デメリットとFAQ F 3. 導入ステップ D 2009 プロゼミ資料 その3 富山 総合事務所 ブレイン 株式会社 ブレインコンサルティングオフィス 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-26アイピー第2ビル2階 tel 03-5217-2670 fax 03-5217-2671 url www.e-brain.ne.jp K1-1.確定拠出年金(401k) ☑ 401Kは会社が お金を出し 運用は個人の責任で行なうシステム(企業 型) 拠出金 33,000円 企業 8,000円 5,000円 囲こ での 商金 品額 選の 択範 拠出金の限度額 企業年 金なし 46,000円 企業年 金あり 23,000円 5,000円 20,000円 自営業 者等 68,000円 企業年 金なし 18,000円 自営業 者等 企業型 Memo 拠出金の限度額 個人型 → 2 K1-2.全体像 企業型 対象者 拠出額 概要 企業年金制度なし 46,000円 個人型 企業年金制度あり 企業年金制度なし 自営業者等 23,000円 18,000円 68,000円 ①定額、②給与の一定割合、③定額と定率 の組み合わせのいずれかで確定拠出年金 規約に定める方法 ・毎月の掛金は翌月末日までに資産管理機 関に払い込む ・毎月の掛金は翌月末日までに国民年 金基金連合会に払い込む、ただし、国 民年金の保険料が未納の場合は掛金 の納付は不可 □ 給付の種類・・・老齢給付金・障害給付金・死亡一時金 ① 老齢給付金 → 加入年数により60歳以上で請求・70歳までに受給開始 ② 障害給付金 → 国民年金法の障害等級に該当する場合 ③ 脱退一時金 → 3年以下で制度に加入できなくなった場合など Memo → 3 K1-3.401kの仕組み 選任・拠出 加入企業 事業主 選任 運営管理機関 労 規 使 約 合 意 従業員 ・記録管理業務 給付申請 ・決定 受給権者 ・運用関連業務 ・その他付随業務等 Memo 各種契約 銀 行 ・ 証 券 ・ 生 保 等 ) 給付支払 給 付 支払指示 商 品 提 供 機 関 ( 運用指図 とりまとめ 運用指図 通 知 資 産 管 理 機 関 ( 信 託 銀 行 等 ) → 4 K1-4.401k各機関の役割 各機関の役割 加入企業 60歳未満の従業員(厚生年金保険被保険者)を加入対象者とし、労使合 意に基づく掛金を拠出する 運営管理機関 (厚生労働大臣への届出) 資産管理機関 (信託銀行、厚生年金基金、生 命保険会社、農業共同組合連合 会、 損害保険会社) 商品提供機関 Memo ・運用商品選定、提示 ・運用商品情報の提供 ・加入者個人の運用指図の取りまとめ ・加入者に係る記録管理(レコードキーピング)→再委託可 ・給付に係る事務 ・企業からの掛金の拠出を受ける ・商品提供機関と契約し、加入者の商品選定、変更等の商品提供機関 に対する指示 ・運営管理機関の指示で年金受給者への給付の入金手続 加入者が運用する金融商品提供 → 5 K1-5.401kの加入期間 加入期間は通算されます。加入期間は60歳までです。 企業型加入期間 + 個人型加入期間 + 運用指図期間 下記のケースではいずれも加入期間は38年になります。 ① 一般的な例 企業型401k 運用指図 サラリーマン・OL 結婚退職して第3号被保険者になったような場合 4年 34年 ② 他の企業年金からの移行の例 Memo 適格年金 企業型401k サラリーマン・OL 適格年金から401kに移行した場合 14年 24年 → 6 K1-6.加入期間と受取年齢 加入期間により受取年齢が異なります。 Memo 加入期間 受給開始年齢 10年以上 60歳から受給 8年以上 61歳から受給 6年以上 62歳から受給 4年以上 63歳から受給 3年以上 64歳から受給 1ヵ月以上 65歳から受給 → 7 K1-7.401kのメリット 優遇税制① □ 一時金として受け取る場合は、退職所得控除 勤続年数 控除額 20年以下 40万円×勤続年数(80万円未満は80万円) 20年以上 70万円×(勤続年数-20年)+800万円 Memo → 8 K1-8.401kのメリット 優遇税制② □ 年金として受け取る場合は、公的年金等控除 年齢 65歳以上 65歳未満 Memo 1年間の公的年金等(A) 公的年金等控除額 120万円まで 全額 120万円超~330万円未満 120万円 330万円以上~410万円未満 (A)×25%+37.5万円 410万円以上~770万円未満 (A)×15%+78.5万円 770万円以上 (A)×5%+155.5万円 70万円まで 全額 70万円超~130万円未満 70万円 130万円以上~410万円未満 (A)×25%+37.5万円 410万円以上~770万円未満 (A)×15%+78.5万円 770万円以上 (A)×5%+155.5万円 → 9 K1-9.ポータビリティ 民間の サラリーマン等 離 職 ・ 転 職 転職先に 401kがある 転職先に資産移換して企業型継続 転職先に401kなし 他の企業年金あり 個人型へ移換新たな拠出はできない 運用指図のみ 転職先に401kなし 他の企業年金なし 個人型へ移換 拠出できる 限度額18,000円/月 自営業者に 個人型へ移換 拠出できる 限度額68,000円/月 専業主婦 個人型へ移換 新たな拠出は不可 運用指図のみ 資産50万円以下は解約できる Memo → 転職先の企業年金等→厚生年金基金、確定給付企業年金、適格退職年金 10 F1-1.401k個人から見たメリット・デメリット メリット ① 税制面の優遇措置 ② 企業の経営状態にかかわらず資 産が保全される デメリット ① 60歳まで原則、解約も借入もでき ない ② 運用により資産が減ってしまうリス クがある ③ 60歳から65歳までの資金の確保 ④ 転職時に残高を持ち運べる(ポー ③ 資産運用のための自助努力が必 要となる タビリィティー) ⑤ 運用により資産が増えれば受取額 が増える Memo → 11 F1-2.401企業から見たメリット・デメリット メリット ① 社長・役員も加入できる デメリット ① 中途退職者の一時金に対応できな い ② 拠出額が損金になる ② 退職事由による減額が不可能 ③ 運用によるリスクを負わない ③ 従業員への投資教育が必要にな る ④ 企業会計上、年金債務とならない ⑤ 運用コストが安い Memo → 12 F1-3.FAQ ① Q うちの会社には401kなんか無理ですよ? A 【導入企業の規模】 会社規模に関係なく導入企業は増えています。 退職金制度の目的を「老後資金確保」と位置付ければ401kは効果的です。 役員退職金準備にもなります。 投資に関心が高まっていますし、導入することにより社員の意識が変わりま すよ。 Q 401kを導入すると社員がディトレーダーに なりませんか? A 【商品数】 企業年金連合会の調査では、 運用商品の平均採用本数は14.76本 個別株のように何千銘柄あるわけではありません。 Memo → 円グラフは、2006企業年金連合会実態調査資料 13 F1-3.FAQ ② Q A 役員も加入できるんですか? はい、社長さん以下役員の方も加入できます。 401kは全額損金処理できますから、逓増定期保険で役員退職金の準備をするよりある意味で効果 的です。 逓増定期保険を批判するわけではありませんが、比べてみてください。 ■ 401k に月46000円拠出の場合 10年 20年 3% 6,430,428円 15,072,386円 5% 7,129,635円 18,743,058円 7% 7,912,869円 23,478,679円 ■ 逓増定期保険 100% 80% +補償機能 Memo → 14 F1-3.FAQ ③ Q 運用リスクがありますよね。 A もちろんありますが、投資信託商品をうまく選択して「分散投資」を行なうことにより、過去の経験則で は確実に資産が増えていくのです。というのも、世界は経済成長を前提として動いているからです。 昔は、金融機関への貯蓄で5%、10%という利率が得られましたが、現在はどうでしょう。公的年金制度も 崩壊していく中で「自助努力としての401k」は節税効果も加味するともっとも効果的な手段の一つです。 分散投資の例 (1 9 8 0 年1 月~2 0 0 3 年6 月) 1200 1980年 → 2003年 1000 国内株式 海外株式 800 円建債券 600 海外債券 550 4分割資産 400 100 200 23年で5.5倍 Ju De c79 n80 De c80 Ju n81 De c81 Ju n82 De c82 Ju n83 De c83 Ju n84 De c84 Ju n85 De c85 Ju n86 De c86 Ju n87 De c87 Ju n88 De c88 Ju n89 De c89 Ju n90 De c90 Ju n91 De c91 Ju n92 De c92 Ju n93 De c93 Ju n94 De c94 Ju n95 De c95 Ju n96 De c96 Ju n97 De c97 Ju n98 De c98 Ju n99 De c99 Ju n00 De c00 Ju n01 De c01 Ju n02 De c02 Ju n03 0 Memo → ※4分割資産は、国内株式、海外株式、国内債券、海外債券のそれぞれに、資産を4等分して(25%ずつ)投資した場 合。 ※円建債券は、シティグループ日本国債指数(25%)とシティグループ世界国債指数(除日本、為替ヘッジあり)(75%)を加 重平均した指数。海外債券はシティグループ世界国債指数(除日本)。1980年4月を100として指数化。 ※国内株式はTOPIX指数、海外株式はJ-Mix外国資産株式指数の推移。1979年12月を100として指数化。 15 F1-3.FAQ ④ 各年率で100万円を10年間複利運用した場合の10年後の金額(20%税引き後) 10年 150万円 140万円 72 72 利率 6% =12年 5%→148.6万円 130万円 3%→126.9万円 120万円 110万円 0.1%→100.8万円 100万円 Memo → 16 F1-3.FAQ ⑤ Q ブレイン総合型とは? A 企業型の中で、金融商品や規約の共通部分を固定化して、中小企業でも導入しやすい形にした制度 です。 現在では、「総合型」といわれているカテゴリに入ります。(総合型は法律用語ではありません) ブレインは、弁護士や公認会計士、税理士、社会保険労務士等の法律系国家資格者の総合事務所と社 会保険労務士のネットワークを持つコンサルティング会社の総称です。 Q 何が特徴ですか? A 一般に、総合型は、損保系保険会社が運営していますが、ブレイン総合型は、退職金制度等に精通してい る「社会保険労務士」を中心として導入フォローするところが特徴の一つです。従って、担当者が変わるというこ とはありませんし、『私がずっとフォローさせていただきます』 □ 金融商品も考え抜かれたラインナップです。特定の金融機関の商品群にこだわっていません。 □ 単独で、企業型を導入するよりも、価格は2分の1程度で済みます。他の総合型と比較しても導入コストは 大差ありません。 □ コスト比較よりも、むしろ、私どものコンサルティングのノウハウを買っていただければと考えております。 今後、公的年金はますます給付削減、保険料アップになって行きます。これからのリタイア後の生活は、「自助 努力」で作り上げていかなければなりません。 Memo → 17 F1-3.FAQ ⑥ Q ブレイン総合型の金融商品は 元 本 変 動 型 ア フク ァテ ン ドィ ブ フィデリティ 日本成長株ファンド ダ・ヴィンチ イ フン ァデ ンッ ドク ス 年金積立 インデックスファンド TOPIX 年金積立 インデックスファンド 日本債券 ラ イ フフ ァス ン ドタ イ ル 元 本 確 保 型 Memo アライアンス グローバル・グロース オポチュニティーズ(Ⅰ) DCガリレオ 年金積立 年金積立 インデックスファンド インデックスファンド 海外株式(ヘッジなし) 海外債券(ヘッジなし) 年金積立グローバル・ラップ・バランス 安定型 安定成長型 成長型 積極成長型 積極型 第一の積立年金 → 18 F1-3.FAQ ⑦ Q DCとその他の制度の併用状況 Q 加入者選択制 → 加入選択制を設けている規約 は 約3割 ・・・その場合、社員のDC選択率 は76% → DCのみは 約40% 2006企業年金連合会実態調査資料 19 F1-3.FAQ ⑧ Q Q DC加入資格 事業主返還 → 65%の規約では短 期在職者の掛金について 返還規定を設けている。 そのほとんどは全額返還 規定となっている。 2006企業年金連合会実態調査資料 20 F1-3.FAQ ⑨ Q 前払いとDC掛金の割合を、従業員が任意で変更できるか → 加入者自身がDC掛金と前払いを任意で 選択できる制度の採用率は規約の 約1割 Q 想定利回り → DCを導入するに当たって多くの企業 が設定する 想定利回りの平均は2.26% 2006企業年金連合会実態調査資料 21 D1-1.導入までのステップ 導入決定 運営管理機関の決定 加入対象者の決定 退職金制度の作成 掛金拠出方法の決定 説明会の実施 申請 規 約 の 作 成 厚生局 代表事業主 従業員の同意 拠出書類作成 加入企業 申請 Memo → 22 D1-2.導入までのステップ 規約承認 他制度からの資産移換 投資教育 第1回拠出 第2回拠出 掛金の中断 中途退職者 継続投資教育 Memo → 23 D1-3.導入ステップのポイント① 対象者 社長・役員 正社員 除外 可・不可 社員として、除外しても良い 除外できない(加入時等例外あり) 契約社員 除外できる パート・アルバイト 除外できる 嘱託社員 除外できる ※ ※ 401k制度導入後は、厚生年金の被保険者である正規社員は全員一律に加入しなければなりません。 つまり、特定の社員だけ401k制度から除外するということは出来ません。 しかし、制度導入時に限って、規約で規定すれば一定の年齢以上の人を除外することができます。 Memo → 24 D1-4.導入ステップのポイント② 基本給勤続年数連動型退職金制度に401K を導入 支給係数 勤続年数 基本給 1~2 0.5 38年 350,000 3~10 10.0 11~20 16.0 21~30 18.0 31~ 20.0 勤続年数 35万×20=700万 退職金 =基本給×支給係数 利回りを考えず 単純に月数で割ると 月額 4,605円 30% 210万 Memo 運用利回りが 2%の場合 →拠出掛け金 月額 3,079円 → 25 D1-5.導入ステップのポイント③ 過去勤務分の資産移換 制度導入時点での期末要支給額に基づいて移換額を決定 【例】401kの割合を30%とする退職金制度を導入した場合 制度移行時期末要支給額 社員 勤続 401k開始時点 基本給 支給係数 要支給額 退職一時金 (70%) 401k (30%) 移換 資産 X 2 150,000 0.5 75,000 52,500 22,500 22,500(注1) Y 20 250,000 16.0 4,000,000 2,800,000 1,200,000 1,200,000 Z 38 350,000 20.0 7,000,000 4,900,000 2,100,000 2,100,000 過去分の移換は4回から8回で移換 Memo → 移換額を全額1回で401kに移換はできない → 26 D1-6.導入ステップのポイント④ ■ 従業員の同意 ① 全員の同意 過半数で組織する労働組合。労働組合がないときは、過半数を代表する 者の同意 ② 説明会の開催 導入理由や経緯を全員へ説明 ■ 提出書類一覧 ○ 規約(別表) ○ 加入企業の用意する書類 従業員代表の同意書、従業員代表の証明書、労使協議の経緯書、加入から除く者の 雇用契約書の雛型、登記簿謄本原本2通、厚生年金領収済み通知書、就業規則・育児介 護規程、給与(賃金)規程、退職金規程、401k規程(生涯設計給付手当に係わる規程) Memo → 27 D1-7.導入事例 役職と拠出金を設定する際の モデル昇進とモデル退職金額 役職と拠出金の例 役職に 応じた手当 役職 役職 標準 滞留年数 拠出額合計 代表取締役 46,000円 役員 36,000円 部長 7年 2,184,000円 部長 26,000円 課長 12年 2,304,000円 課長 16,000円 係長 8年 960,000円 係長 10,000円 主任 8年 768,000円 主任 8,000円 一般 3年 180,000円 一般 5,000円 Memo 定年時の 拠出金合計額 6396,000円 ↓ モデル 退職金額 → 28
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