教育費の負担 教育権の条件整備 何故教育に費用が発生するのか • 最初の教育=労働の中での実地指導 – 指導者は労働による成果:費用徴集は不要 – 学習者も若干の労働的成果がある • 学校が発生=専門職としての教師の成立 – 教師の生計費・建物・教材等の費用が発生 – 教師・学生は支配階級に属するため、費用は被 支配階級の労働の成果を収奪 • 経済の発展による庶民への学校の拡大 – 学習者の授業料が発生 義務教育制度成立と 費用関係の根本的変化 • 身分制教育制度の費用負担 – 支配階級 租税(労働する人からの収奪)より – 庶民 自己負担 • 義務教育制度 – 租税と自己負担の組み合わせ – 大衆教育 公費による強制教育に転換 – 中等教育 公費と私費(私費は選別的意味も) – エリート教育(膨大な公費と高額な私費) 費用とは何か • 「お金(貨幣)」とは何か マルクスの物神化論(人と人の関係が人と 貨幣の関係として現れる) cf 近所の子どもに勉強を教えるとき、謝礼を 受け取るか、考えてみよう。 何が問題か • 公費教育は、機会均等を保障しているか – 経済格差と教育 現れ方(東大調査) • 公費と私費のバランスのあり方は – 公費が多い程よいのか • • • • 公立学校と私立学校は違うのか 私費負担と義務の関係は cf 給食費 教育産業の興隆は健全か不健全か 国家と地方自治体の関係は 経済格差の現れ • 東大調査1 家計と成績・私立進学・させたい ことの実現 • 東大調査2 家庭の文化と成績 • 「経済的状況が、単純に成績に影響するので はなく、文化的状況を経由して影響する」 費用の形態(公費) • 公費=税金(所得再分配) – 新自由主義 否定からバウチャーまで(受益者負 担) – 福祉国家 教育は公共の仕事(無償) • 設置者負担主義と国家補助 – 国家主義と地方主義(教育は国か地方か) – 義務教育費国庫負担法(教員給与) 費用の形態(共同・私費) • 社会化された費用(国家権力ではなく、民間 の力の集約 国家負担にすべきか cf 慰安 婦基金) – 民間奨学金(特待生はよい制度か?他の学生が 負担する) – 寄付金(あしなが奨学金) • 私費 受益者負担はどこまでが・誰が • オランダの原則(公私の平等) 給食費を考える • 給食は「教育」か「私生活」か 「教育」なら何を教えるのか 集団生活・食育 • 給食は「義務」か「選択」か。 • 給食費は、当事者負担(受益者負担)か公費 か • 給食費未払いをどう考えるか(現状では、義 務で私費負担 受益者負担は、受益しない自 由を含むのが通常だが) 給食の形態と費用負担 希望者・個人負担 13 全員一律・公費負担 23 系列1 29 全員一律・個人負担 0 5 10 15 20 25 30 35 憲法と教育基本法の費用規定 • 憲法26条 義務教育はこれを無償とする。 • 教育基本法5条 国又は地方公共団体の設 置する学校における義務教育については、授 業料を徴収しない。 • 最高裁判決 参照 私費負担の問題 • • • • 日本の私学の特殊性 特別な学校ではない しかし、公立学校より大きな負担がある 「義務教育は無償」という規程の問題 塾・ダブルスクールの問題
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