荷主時間価値を考慮した船社 経営戦略についての検討 海運ロジスティクス専攻 0555021 張 畢 目次 研究の背景と目的 荷主行動モデルの構築 経営戦略の検討 まとめと課題 研究の背景 現在 6000TEU級が多数 1970年代 1000TEU級 が主流 荷役などの物流時間が長くなる 航路数を減らす 寄港頻度が落ちる 待ち時間が長くなる 研究の背景 荷主は船社を選 択の判断指標 運賃 船社費用に 当たる運賃 輸送時間 船社利益に 当たる運賃 航海時間 荷役時間 待ち時間 船型 航路数 船型と航路数の決定は荷主に選ばれるかとかに懸 かっている、船社経営の面において非常に重要である. 研究の目的 本研究では船社経営に船型戦略と航路数 戦略の策定を支援することを目的とする 荷主行動モデルを構築する 船型戦略の検討 航路数戦略の検討 目次 研究の背景と目的 荷主行動モデルの構築 経営戦略の検討 まとめと課題 荷主行動モデルの構築 荷主は船社を選択の判断指標 運賃 輸送時間 犠牲量モデルの考え方 S C d T 犠牲量S コストC 時間価値単価d×時間数T 荷主行動 船社Aサービス一覧 荷主に与える犠牲量 船社Bサービス一覧 < 荷主に与える犠牲量 船社Cサービス一覧 < 荷主に与える犠牲量 荷主船社行動判断 荷主輸送需要 A社の積残 A船社サービス B船社サービス AとB社の積残 C船社サービス 荷主行動モデルの定式化 目的関数: min S CF CT 荷主犠牲量 荷主費用損失 CF A Y k k i, j CT M T Y (i , j ) k 運賃単価 荷主時間価値損 失 輸送需要(決定変数) k k i, j (i , j ) k 時間価値単価 物流時間 モデルの制約条件 Y W f R k i, j k i, j k i, j ODi , j Y k i, j k i, j 輸送能力の制約 輸送量の制約 k Y 0 k i, j 非負条件 船社利益計算 船社経営の目的 船社利益最大にする 船社の収入 船社の費用 運賃 1航路当り費用 輸送量 航路本数 船社利益計算 P A Yi , j SC (i , j ) 船社利益 運賃収入 船社費用 世界のコンテナ輸送需要 世界を8地域に分割 船社データ 航路数( 本) Maer sk SeaLand 13 Ever gr een 11 The Gr and Al l i ance 20 The New Wor l d Al l i ance 12 CYKグ ループ 15 Uni t ed Al l i ance 12 隻数( 隻) 84 69 127 73 88 70 船腹( TEU) 425234 288678 576260 355592 352262 295131 平均船型( TEU) 5062 4184 4537 4871 4003 4216 出所:国際輸送ハンドブック2003 Maersk SeaLand :大型船を用いる船社 CYKグループ :小型船を用いる船社 モデルの妥当性 計算値(千TEU) 4500 Maersk Sealand社の計算値 と実測値がよく一致している。 CYKグループはあまりあっていない 3000 1500 0 0 1500 3000 4500 実測値(千TEU) CYKグ ループ Evergeen The Grand Alliance Maersk SeaLand TheNew World Alliance United Alliance モデルの妥当性 計算値(千TEU) 4500 3000 1500 0 0 1500 3000 4500 実測値(千TEU) CYKグ ループ Evergeen The Grand Alliance Maersk SeaLand TheNew World Alliance United Alliance 船型と船価の関係 船型が小さくなり、バラツキが大きい 目次 研究の背景と目的 荷主行動モデルの構築 経営戦略の検討 まとめと課題 一般傾向(船型変化と荷主犠牲量) S CF CT 10.0 荷 主 犠 牲 量 ( 万 円 9.6 9.2 単位輸送コストが減少 減少 8.8 /TEU 8.4 ) 8.0 1000 2000 3000 4000 船型(TEU) 5000 6000 7000 一般傾向(航路数変化と荷主犠牲量) S CF CT 10.0 9.6 ) 8.4 /TEU 荷 主 犠 牲 量 ( 万 円 減少 寄港頻度を増加する 9.2 8.8 8.0 0 2 4 6 8 10 航路本数(本) 12 14 16 検討項目 船型の大型化戦略 船型の小型化戦略 航路数の増設戦略 航路数の撤退戦略 Maersk SeaLand大型化戦略 400 船 300 社 利 益 の 200 変 化 量 100 ( 億 円 0 ) 積載率が落ちるため、 利益が減少 基準 -100 3000 6000 9000 12000 船型(TEU) 15000 18000 CYKグループ大型化戦略 1100 船 社 利 益 の 変 化 量 ( 億 円 ) 基準 900 700 500 跳ねるように変化 が見られる 300 100 -100 3000 5000 7000 9000 船型(TEU) 11000 13000 CYKグループ大型化戦略 ① 1000 ② ③ 800 船 社 利 益 の 変 化 量 ( 億 円 ) 600 積載率低下 利益減少 400 200 基準 0 -200 3500 4000 4500 5000 船型(TEU) 5500 6000 CYKグループ大型化による荷主犠牲量変化 単位:万円/TEU 8.6 犠牲量 荷 主 犠 牲 量 ( 万 円 ① 8.5 ② CYK ③ Evergreen /TEU 8.5 Grand Alliance 8.4 Maersk Sealand 8.4 TNWA 8.3 United Alliance ) 8.3 3500 4000 4500 5000 5500 船型(TEU) 6000 6500 7000 CYKグループ小型化戦略 小型船社は堅実な戦略 200 150 船 社 利 益 の 変 化 量 ( 億 円 ) 100 50 輸送能力が低下したため、 収入が減少 基準 基準 0 -50 2000 2500 3000 3500 船型(TEU) 4000 4500 200 150 船 社 利 益 の 変 化 量 ( 億 円 ) 100 50 基準 基準 0 -50 2000 2500 3000 3500 船型(TEU) 4000 4500 Maersk SeaLand小型化戦略 50 0 船 社 利 益 の 変 化 量 ( 億 円 ) 基準 -50 -100 段階的に減少 基準値より少ない -150 -200 -250 -300 2000 2500 3000 3500 船型(TEU) 4000 4500 5000 5500 Maersk SeaLand航路の増加戦略 輸送能力が増強 750 基準値より増減 単位:億円 寄港頻度が増加 650 550 利益 船 社 利 益 ( 億 円 ) 450 積載率低下 基準 350 基準 250 5 7 9 11 航路本数(本) 13 15 17 Maersk SeaLand航路の増加戦略 2005年にMaersk SeaLand社はP&O Nedlloyd社を買収 P&O Nedlloyd社はアジア⇔北米航路に15隻大型船保有 ウイークリーサービス : 3航路 + : 7航路 利益最大の10航路形成出来た 10航路 Maersk SeaLand社 CYKグループ航路の増設戦略 船社利益の変化(億円) 200 船 社 利 益 の 変 化 量 ( 億 円 ) 基準 基準 -100 積載率の低下 利益減少 -400 -700 -1000 9 11 13 15 航路数(本) 17 19 CYKグループ航路数の撤退戦略 船 社 利 益 の 変 化 量 ( 億 円 ) 船社利益の変化(億円) 1200 積載率の向上により、船社の利益が増加する。 900 600 300 基準基準 0 0 2 4 6 航路数(本) 8 10 12 Maersk SeaLand航路の減少戦略 0 船 社 利 益 の 変 化 量 ( 億 円 ) 利益の変化(億円) 基準 -100 -200 -300 -400 -500 0 1 2 3 4 航路数(本) 5 6 7 目次 研究の背景と目的 荷主行動モデルの構築 経営戦略の検討 まとめと課題 まとめ(1)船型戦略 Maersk SeaLand社は船型を大型化にし、輸送能力 を増強させ、単位輸送コストを低減し、集荷力を高め、 大量輸送により収入を増加し、利益の拡大が出来る。 CYKグループが中途半端な大型化は、積載率が低 下になり、船社利益に影響する。逆に、小型化にす ると、積載率が高め、確実に利益の増加に繋がる。 まとめ(2)航路数戦略 Maersk SeaLand社は航路数を増設し、輸送能力をアッ プさせ、寄港頻度の増加による荷主時間的サービスを 向上し、収入を増やし、利益の拡大に有効な戦略である。 CYKグループは航路を減らし、積載率を向上させ、 収入が増えないか、出費の節約により、利益の増加 が可能である。 課題 船社は荷主の輸送時間を優先的を考える際、 寄港数を減らして、直行することがある。今回 検討できなかった寄港数の増減による船社 利益の変化について、今後の課題とする。 現有船舶の資源の中で、最適な配船すること が非常に重要である。そこで、船社利益全体 の最大化にするには、各地域での配船行動 を研究する必要がある。 ご清聴ありがとうございます
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