Document

Using Virtual Reality
for “New Clowns”
GAME&COMPUTER VISION LAB
高町 武志
発表内容
概要
関連研究
VRと“New Clowns”
VR演劇構築の為の技術
シナリオと実験
結果と結論
はじめに
Virtual Realityとは?
コンピュータ上で、3次元の空間を構築する事によって、
仮想現実空間を作りだす技術
⇒ 仮想旅行、研究などの応用に使える
New Clownとは?
直訳すると「新しい道化役者」
本論文では新しい役者、演劇の分野について
VRと組み合せて考察している
“Hitherto Clowns”
従来の演劇
⇒既存のストーリーを観客に見せ、場面や
照明効果、役者の聴衆とのやり取りに
よって反応を画一的に操作
・役者と聴衆のやり取りのプロセスによって
同じ演劇でも感じ方が変わってくる。
・もっと双方向対話に適した演劇はできないだろうか?
従来の研究(1)
VR研究学会の発表
いくつかの舞台の要素をVRで作り、登場させる
VIRTUAL REALITY LENDS MAGIC TO THE
MAGIC FLUTE
従来の研究(2)
Dance Driving project
他には、フランス調査機関(French research lab)と
人形会社によるVRでの人形作りとアニメーションに
関する研究等
VR と “New Clowns”(1)
VRと今までの演劇の融合を考える
VRの特徴
- 3次元空間での行動可能
- 実時間上での双方向な行動可能
今までのVRの装置の構成
- HMD(Head-Mounted Displays)
- センサー付きグローブ
CAVEというコンセプトにより、VR空間を大きなディス
プレイで表示するようになった
VR と “New Clowns”(2)
New Clownsの概念
・New Clownsは現実に存在する真剣な役者
聴衆が騒がずに静かに演劇を見る事によって、彼等は
演じる事ができる。観客が以下の行為を行った場合は、
役者は即興で演じる。
- くしゃみ
- カメラのフラッシュ
- 子供の泣き声
など
VEの状況を調節する事によって、役者の心理状態に
影響を与えて、即興の機会を与えることが可能かも
VR演劇構築の為の技術
VRによるインタラクティブ演劇構築の為に
必要な3つの要素
1.場面のモデリング
2.シーンの表現方法
3.VRとのインターフェース
Modeling
小さい物体に関しては写真から3D物体を
作るアプリケーションで生成
実験の舞台になるボルドーの都市は
3D Geomarketingを使い、都市の土地図からモデルを
作成して、構築にはVRML(Virtual Reality Modeling
Language)を使った
建物のテクスチャはデータベースから作成
⇒本物の写真から作ったリアルな外観
⇒芸術的な絵を使ったアーティスティックな外観 が
表現可能
Modeling Sample
Perception
聴衆がシーンを正しく認識する為の環境
- 全長30メートルのディスプレイ
- 3台の高解像度プロジェクター
- 全方位サウンドシステム
Interaction
VR空間において聴衆との対話実現の
為のインターフェース
レーザーポインタ
・VR空間上で座標を指定するのに使用
CAT
・VR空間上で場面内を自由に航行するのに使用
・簡単な操作で6 degree of freedomの動きが可能
・見た目は円盤状の舵のようなもの
Interaction Sample(Laser)
Interaction Sample(CAT)
シナリオと実験
実験・・・聴衆と役者のVR体験を目標
シナリオ - 都市の航行と惑星の探索
参加者 - 2人の役者と20人の聴衆
舞台はフランス・ボルドー。人がいないボルドーを
探索して、何故住民がいなくなったのかの謎を追う為に
謎の惑星に移動するというシナリオ
未知の惑星では、役者がスクリーンの後ろに回ると、
それに代わるアバターがVR上に登場する
観客はレーザーポインタでアバターを動かしたい
座標を指定すると、その地点にアバターが動く
実験結果(CAT)
CATを使ったデモ1
3次元物体の回転、並進運動の表現
CATを使ったデモ2
ペン型デバイスを使った
インターフェース
実験結果(IM)
Immersive Modeling &
modifications by CAT
まとめ
この実験での聴衆の反応は非常に良いものとなった
この実験は、3つの恩恵をもたらした
1.役者が観客を導いて冒険する事で、
非常に芸術的な演劇が作れた
2.観客が触れた事のない新技術を
簡単に体験できた
3.リアルタイム双方向の演劇により、観客は
全員体験という形で演劇に参加できた
結論と今後の展望
大きなスクリーンによるVR空間や、その中での行動を
可能にした革新的なインターフェースによって、参加者
達は直感的な方法でVEと対話する事ができた。
それにより、新しい経験をもたらし、演劇の分野を
広げる事になった
今後は、PCのような低性能なマシンでVRを構築し、
シンプルなプロジェクターやカメラ、スクリーンなどで
シーンを再現して、VR演劇、そして新しい技術を
手軽に体験できるようにするのが目標である