科学リテラシー涵養活動を創る

「21世紀を豊かに生きるための科学技術の智」
第2回シンポジウム
2008.3.19
科学技術の智の定着に向けて
渡辺政隆
科学技術政策研究所
小川義和
国立科学博物館
課題 21世紀を豊かに生きるために
1 理科教育、科学教育の課題
就学期間中の科学的知識が成人段階に結びついていない
→日本人が持つべき科学技術リテラシーの必要性
(目標)
2 現代社会における科学のあり方
科学技術の高度化と人々の意識の乖離
「社会における科学」「社会のための科学」
→科学と社会との対話,科学コミュニケーションの必要性
(手法)
科学技術コミュニケーション
マインド
研究者
大学教官
専
門
教
育
科と教
学し養
教て
育の
大学院生
科
学
コ
ミ
ュ
ニ
ケ
ー
シ
ョ
ン
教
育
大学生
科
養学
成コ
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ニ
テケ
ムー
(
大タ
学ー
院
)
科学館
博物館
等
科学コミュニケ-ター
加工された科学情報
(職業)
人材供給
研究機関広報担当者
メディア関係者
科学記者
サイエンスライター
科学番組制作者
科学書編集者
科学系博物館関係者
研究者兼
報道機関
出版社
放送局
科学館
講演会
等
関心の高まり
サイエンスライター
教師
学校
小中高生
科学技術に対する
イメージ向上
民主的な政策決定
持続可能な社会
公
衆
の
潜
在
的
な
好
奇
心
を
喚
起
科学技術研究・行政への建設的意見
科
学
リ
テ
ラ
シ
ー
の
向
上
科学技術リテラシー定着のために
科学技術研究機関
メディア
生涯学習センター
・公民館など
サイエンスコミュニケーション
知の対流・ネットワーク
科学館・博物館など
大学・学校
企業広報
サイエンスカフェなど
(ネットワーク化)
科学技術の智の定着における課題
• 何のために定着するのか
一人ひとりが自律した豊かに生きることができる社会の構築
個人、社会、地球規模・・
リテラシーをもった人?(価値の認識、思考、活用、判断力)
• 何を定着するのか
人々が必要とする科学技術の知識、技能、物の見方
中核となる知識と見方・考え方(本質、科学的精神)
• 誰を対象にするのか
すべての日本人が・・・
世代、多様な接点(学校、家庭、研究所、博物館、カフェ・・)
目的
• どのように定着するのか
普及から定着へ:政策・戦略→プログラム→実践
定着から評価・共有へ:実践→政策・・・
変化への対応、変化を拒む人々への対応
政策・
戦略
実践
プログ
ラム
例えば・・・国立科学博物館の取り組み
科学系博物館における「科学リテラシー涵養活動」 の体系イメージ
ライフス
テージ
科学リテラシー 世代
涵養活動の目標
感性の涵養
知識の習得・
概念の理解
科学的な見方・
考え方の育成
(スキル,実践力,科学的な態度,
判断力,創造性)
社会の状況に適切に
対応する能力の育成
(表現力,コミュニケーション
能力,活用能力)
幼児~小学 小学校高学年 高等学校・
子育て・壮年 熟年・老年
校低学年
~中学校
高等教育
「科学リテラシー涵養活動」の開発
自然界や人間社会における具体的な課題についての
「科学リテラシー涵養活動」を今後開発
「水」
「エネルギー」
「食」
定着にむけての基本方針
(1)科学技術の智プロジェクトの継続
本プロジェクトの継続と定着のためのデザイン(考え方と手法)の策定
日本学術会議が日本の知の拠点
(2)定着のための戦略の策定と実行
科学技術の智の定着化に向けて、定常的な組織の構築
①政策・戦略→②実行プログラム→③実践
(3)実行プログラム段階におけるネットワークの構築
横断的・総合的課題への挑戦
学校(幼-大学)、研究機関、博物館・科学館、メディア、行政、企業、NPO、家庭
(4)成果の検証と世代間の継承
実践段階における定着の検証と評価
定着から共有へ(政策へのフィードバック)
(5)将来の変化への対応
人々が必要とする科学技術の智の検討
科学技術の智の定着へ
機関
ライフ
ステージ
学校
(幼稚園-高等教育)
研究機関
博物館・科学館
・地域
メディア
(TV,インターネット、書籍)
行政
企業
・・・
2010~
幼児~小学
校低学年
教材・・
2020~
小学校高学年
~中学校
2030~
高等学校・
高等教育
2040~
子育て・壮年
2060~
熟年・老年