経済活動と先進国・途上国 1.50年代から現在までの国際調査によると、 経済開発計画の観点からの「女性」と「男性」の定義は • 男性=生計を担う、世帯主 女性=補助する人間 • 男性労働=世帯の土台、主な労働力 女性労働=(夫、生計)を補助する労働 1 経済活動と先進国・途上国 2.経済計画の問題と統計データの問題点 • 国レベルのデータ好都合:富の分配が分からずに、国の順位を示す • GDP:購買力や階層別、ジェンダー別、地域別データを見せない • 公式経済:国の国際経済の中の順位を見せるが、 非公式経済に従事する労働力を見せない ※「非公式経済」=インフォーマルセクター(契約や保証のない労働・ 個人店舗、小作農、タクシー、日雇い・季節労働) 2 ジェンダーと世界経済の展開 70年代アジアにおける「新興工業経済地域(NIEs)の例: p181 –台湾、韓国、香港、シンガポールや、輸出指向型経済に おける、 「安い労賃が競争力の切り札となる」ことの意味: –繊維生産、電気産業・部品の組み立てなどの軽工業 に従事する主な労働力は女性 (女性=「安価な労働力」という説を参照) その背景: –貧困地域である農村部から都市部にある労働市場・雇 用市場に参入する 3 経済活動と先進国・途上国 3.経済開発、開発計画がめざす生活水準の向上は、 本当に女性・農民・貧困者の生活向上に 貢献するのか? 4 経済活動と先進国・途上国 4.富の分配は問題であるから、 国の所得 ≠ 女性の所得 ≠ 貧困者の所得 5 経済活動と先進国・途上国 5.労働力・職場での男女差別 1.賃金差別 2.選択できる労働の質、職場の条件の格差は 性別に異なる 6 経済活動と先進国・途上国 6.農業労働・農業社会の経済 農業に従事している男女率や、 農作に従事している女性は、 公式経済のデータに性格に載っていない。 7 経済活動と先進国・途上国 7.国際市場の途上国への影響 1 • 輸出志向経済の要素: • プランテーション農業(一つのアグリビジネスが大きな面積で単一 収穫を行う) • 先進国向きのぜいたく品製造工場 • 労働市場・職場での男女差別 • 近代経済による女性が補助の労働力として定義付けられるから、 男性賃金よりも低い報酬の仕事しか得られない ※問題点:主な途上国の農村女性は生計を1人で担う。賃金差別があると、 世帯が貧困化して行く 8 経済活動と先進国・途上国 8.国際経済・国際市場 2 輸出志向型経済のプランテーションや工場が求める 労働は: 1. 多国籍企業と途上国の多数労働力 2. 多国籍企業と安価な労働力 上の2つに当たるのは、途上国の女性労働 9 経済活動と先進国・途上国 9.途上国~先進国の諸関係 1. 国境を超える出稼ぎ 2. 消費をする社会(先進国)と 商品を生産する社会 (途上国) 3. 慈善関係:生活向上事業、技術移転事業 10 日本の産業革命:炭鉱労働 炭車をひく馬(貝島管牟田炭破) 明治35年撮影 福岡県鞍手郡香井田村 11 昔は女性も上半身裸で働いていた 明治時代の製糸工場内部 三重県 津市 12
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