素淮会 様 日本経済の復興と成長 2011 Aug 1 Takaaki Mitsuhashi Small and Medium Enterprise Management Consultant [email protected] 1 日本経済の真の問題 本 来 の 供 給 能 力 ( 潜 在 G D P ) デフレギャップ ※本来の供給能力を需要が下回り、 GDPが押さえつけられる現象を デフレギャップと呼ぶ。 2010年の日本の名目GDP(単位:兆円) 現 実 の 需 要 ( G D P ) 65,764.10 -1,717.90 280,804.90 96,020.90 20,134.50 12,750.80 -100,000 0 100,000 民間最終消費支出 民間住宅 5,465.80 200,000 300,000 民間企業設備 400,000 500,000 在庫変動 政府最終消費支出 公的固定資本形成 純輸出 2 出典:内閣府 日本の犯罪認知件数・検挙件数・検挙率推移 2,500,000 32% 32% 2,000,000 32% 1,500,000 32% 31% 1,000,000 31% 500,000 31% 0 31% 平成18年 平成19年 認知件数 出典:警察庁 平成20年 検挙件数 平成21年 検挙率 平成22年 3 出典:OECD OCDE26 日本 韓国 スイス トルコ スロバキア オーストリア ドイツ メキシコ オランダ チェコ スペイン ポーランド ポルトガル オーストラリア ギリシャ 米国 イタリア アイルランド カナダ ベルギー 英国 ハンガリー フィンランド フランス スウェーデン ノルウェイ OECD諸国の公務員数対労働人口数(05年) 30% 25% 20% 15% 10% 5% 0% 4 主要国の輸出依存度・輸入依存度 50.00% 45.98% 45.00% 41.92% 38.09% 40.00% 35.00% 31.91% 30.00% 25.00% 26.31% 18.01% 20.00% 15.00% 26.84% 23.73% 24.68% 13.44% 11.76% 10.00% 15.19% 13.04% 9.66% 8.69% 8.72% 5.00% 0.00% 日本 アメリカ イギリス ドイツ 輸出依存度 中国 韓国 ロシア ブラジル 輸入依存度 出典:JETRO、内閣府、財務省 ※輸出依存度=財の輸出÷名目GDP ※輸入依存度=財の輸入÷名目GDP 5 日本の公共投資の推移(単位:十億円) 45,000 10.00% 40,000 9.00% 35,000 8.00% 7.00% 30,000 6.00% 25,000 5.00% 20,000 4.00% 15,000 3.00% 2.00% 5,000 1.00% 0 0.00% 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 10,000 公的固定資本形成 出典:内閣府 公的固定資本形成対GDP比率 6 可住面積あたり道路延長距離 100 80 60 40 20 0 アメリカ フランス ドイツ 可住面積あたり高速道路延長(m/km2) 出典:五十嵐敬喜、小川明雄:著「道路をどうするか (岩波新書) 」P65 イタリア イギリス 日本 可住面積あたり全道路延長(Km/km2) 7 保有自動車1万台あたり高速道路延長距離 (単位:Km) 3.8 4 3.5 3 3 2.8 2.5 2 1.5 2.1 1.4 1.1 1 0.5 0 日本 アメリカ フランス ドイツ イギリス 韓国 自動車1万台当たり高速道路延長距離 8 出典:国土交通省 保有自動車1万台あたり高速道路延長距離 (4車線以上、単位:Km) 4 3.6 3.5 2.9 3 2.7 2.5 2 2 1.5 1 1.1 0.9 0.5 0 日本 アメリカ フランス ドイツ イギリス 韓国 自動車1万台当たり道路延長距離(4車線以上) 9 出典:国土交通省 日本の国債種別発行残高 (単位:億円) 7,000,000 6,000,000 5,000,000 4,000,000 3,000,000 2,000,000 1,000,000 建設国債 出典:財務省 特例国債 減税特例国債 10 2011 2010 2009 2008 2007 2006 2005 2004 2003 2002 2001 2000 1999 1998 1997 1996 1995 1994 1993 1992 1991 0 GDPこそが全ての源泉 借入(銀行融資など) 政府 所得移転 (社会保障等) 借入(国債発行) 貯蓄 支出 (消費・投資) 徴税 国民 (企業・家計) 可処分所得 (政府の所得) GDP(所得) 支出 (消費・投資) 貯蓄 11 ※政府の「徴税」は、国民の社会保障費支払いを含む 出典:内閣府 民間最終消費支出 民間住宅 民間企業設備 在庫変動 政府最終消費支出 公的固定資本形成 12 -100,000 純輸出 2010 2009 2008 2007 2006 2005 2004 2003 2002 2001 2000 1999 1998 1997 1996 1995 1994 1993 1992 1991 1990 1989 1988 1987 1986 1985 1984 1983 1982 1981 1980 日本の名目GDPの推移 (単位:十億円) 600,000 500,000 400,000 300,000 200,000 100,000 0 財務省の意見書 財務省は、2002年に外国格付け機関に以下の意見書を出しています。 【外国格付け会社宛意見書要旨】 http://www.mof.go.jp/jouhou/kokusai/p140430.htm 1.貴社による日本国債の格付けについては、当方としては日本経済の強固なファンダメンタルズ を考えると既に低過ぎ、更なる格下げは根拠を欠くと考えている。貴社の格付け判定は、従来より 定性的な説明が大宗である一方、客観的な基準を欠き、これは、格付けの信頼性にも関わる大きな 問題と考えている。 従って、以下の諸点に関し、貴社の考え方を具体的・定量的に明らかにされたい。 (1)日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない。デフォルトとして如何 なる事態を想定しているのか。 (2)格付けは財政状態のみならず、広い経済全体の文脈、特に経済のファンダメンタルズを考慮 し、総合的に判断されるべきである。 例えば、以下の要素をどのように評価しているのか。 ・マクロ的に見れば、日本は世界最大の貯蓄超過国 ・その結果、国債はほとんど国内で極めて低金利で安定的に消化されている ・日本は世界最大の経常黒字国、債権国であり、外貨準備も世界最高 (3)各国間の格付けの整合性に疑問。次のような例はどのように説明されるのか。 ・一人当たりのGDPが日本の1/3でかつ大きな経常赤字国でも、日本より格付けが高い国がある。 ・1976年のポンド危機とIMF借入れの僅か2年後(1978年)に発行された英国の外債や双子の赤字 の持続性が疑問視された1980年代半ばの米国債はAAA格を維持した。 ・日本国債がシングルAに格下げされれば、日本より経済のファンダメンタルズではるかに格差の ある新興市場国と同格付けとなる。 2.以上の疑問の提示は、日本政府が改革について真剣ではないということでは全くない。政府は 実際、財政構造改革をはじめとする各般の構造改革を真摯に遂行している。同時に、格付けについ 13 て、市場はより客観性・透明性の高い方法論や基準を必要としている 日本国債の所有者(10年末) 1.93% 4.54% 総額は727兆円 7.22% 民間銀行 生損保 4.83% 38.92% 3.88% 社会保障基金 日本銀行 年金基金 7.99% 海外 家計 10.46% 民間非営利団体 その他 20.23% 出典:日本銀行 14 出典:外務省 日本 アメリカ ドイツ フランス イギリス ユーロ圏 韓国 豪州 15 2011年5月 2011年4月 2011年3月 2011年2月 2011年1月 2010年12月 2010年11月 2010年10月 2010年9月 2010年8月 2010年7月 2010年6月 2010年5月 2010年4月 2010年3月 2010年2月 2010年1月 2009年12月 2009年11月 2009年10月 2009年9月 2009年8月 2009年7月 2009年6月 2009年5月 2008年 2007年 主要国の長期金利推移 (単位:%) 7 6 5 4 3 2 1 0 日本国家のバランスシート(10年末) 単位:兆円 6,000 471.4 1,049.7 5,000 4,000 2,787.1 2,768.7 3,000 2,000 813.4 1,169.9 1,000 1,489.3 360.3 249.2 54.4 0 借方(資産) 純資産 出典:日本銀行 民間非営利団体 17.8 貸方(負債・純資産) 家計 非金融法人企業 金融機関 政府 16 主要国消費者物価指数 6 5 4 3 2 1 2011年 2010年 2009年 -1 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 0 -2 -3 出典:外務省 日本 アメリカ ドイツ フランス ユーロ圏 EU 中国 韓国 イギリス 17 主要国人口推移 (2000年=100) 1.10 1.08 アメリカ 1.06 イギリス フランス ドイツ 1.04 イタリア 日本 1.02 韓国 ロシア 中国 1.00 0.98 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 出典:IMF 18 日本の輸出と平均給与 900,000 4,500 800,000 4,000 700,000 3,500 600,000 3,000 500,000 2,500 400,000 2,000 300,000 1,500 200,000 1,000 100,000 500 輸出額(億円)左軸 2009 2008 2007 2006 2005 2004 2003 2002 2001 2000 1999 1998 1997 1996 1995 1994 1993 1992 1991 1990 1989 1988 1987 1986 0 1985 0 平均給与(千円)右軸 19 出典:国税庁、財務省 ご清聴ありがとうございました 三橋貴明 20
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