主要穀物の価格動向

主要穀物の価格動向
世界の穀物の価格変動
新興国の食生活変化
地球温暖化による変化
バイオマスエネルギーの普及による変化
新興国の食生活変化
新興国(特に中国)の経済成長
穀物の需要を押し上げる圧力に
中国に関しては食生活の変化で肉類を大量に消費
牛肉1kgの生産にトウモロコシ11kgが必要
食肉消費量が増えると加速度的に穀物需要が増加
穀物の価格が
急騰
地球温暖化による変化
近年地球温暖化
によって
干ばつ,ハリケーン,水不
足,塩害,etc での被害
が増えている.
2007年にはオーストラリ
ア大干ばつが起こり,コメ
の生産量が例年の100
分の1に激減した
穀物の価格変動
(ドル/ブッシェル)
20.0
小麦
16.0
とうもろこし
大豆
2006年
豪州大干ばつ
2007年
欧州天候不順
豪州干ばつ
12.0
8.0
4.0
0.0
1970
1980
1990
2000
(年)
バイオマスエネルギーの普及による変化
近年のアメリカではトウモロコシのバ
イオ燃料向け消費量が輸出量を完全
に上回った.このようなことはアメリカ
以外のトウモロコシ生産量上位国でも
起こっている.輸出量の確保が難しく
なり穀物の価格が急騰してしまう.こ
の先トウモロコシの生産量が伸び続
けなければならない.
日本の穀物の価格変動
食料自給率
各国の食料自給率は
オーストラリア237%,
カナダ145%,アメリカ
128%,フランス12
2%,韓国47%,日本
39%,となっている.
日本の小麦の自給率
は13%
トウモロコシの自給率
は0%
日本の食料自給率は極端
に低い
日本の食料自給率が低い原因
•農業の担い手の
高齢化
6割近くが年金受給世代
•農家は儲からな
い
コメ農家の時給は最低
賃金以下の256円!!
•畜産物,油脂の
消費の増加
自給率の高い米の消費
が減少
自給率の低い畜産物など
の消費が増加
日本の食料自給率が低い原因
農家1戸当たりの農
地が少ない
人口に比べて土地
が狭い
農家1戸当たり
の農地が少ない
日本の国土は67%が森林
で占められている
100平方メートル当たりの農
地価格は日本は約20万に対
し、
ドイツは約2万円
アメリカは1500円と安い
輸入に頼ってしまいアメリカなどの
価格変動に影響される
バイオマスエネルギー
(バイオエタノール)
バイオエタノールとは
サトウキビやトウモロコシなどを発酵させ、
蒸留して生産されるエタノール
バイオエタノールのメリット
•農家は補助金が出る
•トウモロコシへの作付け変換で大きな利益を出す
農家があります。
•植物を原料としているため永続的に作ることが可能
• 燃焼する際に放出するCO₂が,その原料の植物が
生長する際に吸収したCO₂の量に等しいとみなせる.
=CO₂の濃度を高めることがない
バイオエタノールのデメリット
•石油への転換効率が低く,今後,効率を向上させてもトウモロコ
シ1tから石油360㎏相当するエネルギーしか取り出せない
•バイオ燃料用に農作物を作れば、その分食料用の作地面積が
減少するので、食料価格の高騰を招く恐れがある
•トウモロコシ畑拡大などに伴い、 オレンジ畑など既存の畑がつ
ぶされ,潰されたほうの農作物は結果的に価格が上昇する
•バイオ燃料の方がガソリンよりもNOx排出量が多いという研究
例がある
•石油に比べ広大な土地を必要とする
参考文献
週刊東洋経済「食の戦争」 東洋経済新報社
世界の食料生産とバイオマスエネルギー 川島博之 東京
大学出版会
ガソリンニュース原油高騰の理由と背景
http://www.maroon.dti.ne.jp/gasoline/energy/baio.html
食料自給率が低い理由
http://homepage3.nifty.com/logical/column094.html
どこまで普及する?バイオエタノール
http://allabout.co.jp/career/worldnews/closeup/CU20070503A/index.htm