《学部間共通総合講座》 図書館活用法 第1講 2005年4月15日 明治大学図書館庶務課 大野友和 [email protected] 於 和泉キャンパス 1 【はじめに】 ・大学で、何を学ぶのか!? 大学は「学びの場」である。 何を学ぶのかは、学生諸君が自ら考えること ・如何に学ぶか、どんな目的で勉強をするか? これも個人が考えること、個人個人で考えること ・目的を達成するために様々な講義を聴き、講義を理解 するために、自分で学習したり、資料を探したりイン ターネット上の情報検索をする必要がある 2 なぜ学ぶのか? 学ぶために、様々な講義を聴き、講義を理解するために、 自学自習、資料検索、情報検索、インターネット上のコン テンツ検索をする必要がある。 ・その時、図書館がある ・自ら学び、自ら新しい創造をする、そんな場が 図書館である ・図書館員は、皆さんの学習のサポートをする ことが役割・使命 3 本講座の意義と目的 【意義】 ・図書館には、全世界の「知的財産」が眠っている。 それを掘り起こして有効に活用するためには、そ れなりの知識とテクニックが必要である。その知 識とテクニックを本講座で学ぶ。 ・教員と図書館員が一体となって、図書館の有効活 用について講義を進行させる、全国でもユニーク な授業。 ・情報化時代に上手な情報取得は重要。 4 【目的】 学生諸君が、 ・図書館やインターネット上、情報システムに存 在する情報をうまく活用し、レポートや卒業論文 の執筆に役立たせる。 ・学術情報検索やデジタル・コンテンツ取得に関 する技術のマスター。 ・図書館の役割や様々な機能を理解し、図書館 を活用する力をつける。 5 《授業のねらい①》 明治大学図書館には、210万冊の図書が利用を 待って書架に並んでいます。また、多種多様な情報を 蓄積しています。 → 図書館を知る、図書館の価値と役割を知る インターネットに流通する情報、各種データベースに 蓄積する情報も、無数に存在する。 → 情報の存在を知り、情報検索のテクニックを会 得する 6 《授業のねらい②》 小説や文芸作品を漁って読む人もいるでしょうが、膨 大な資料から、一冊の本を探し出すテクニックも必要 です。このテクニックをぜひ習得してほしい。 → 目録を検索して求める本を探す 図書館は、「知の宝庫」とも言われています。 一生の間に読める図書の数は、自ずから限りがありま す。また、世の中にあふれる資料・情報は玉石混淆で す。この授業で、資料を探す、あるいは情報を検索す るための、しっかりした『目』を養ってください。 →図書館ネットワークと図書館利用の感覚を磨く 7 《授業のねらい③》 図書館は、皆さんの学習過程で必要となる、資料や情 報を、蓄積し、探し出すお手伝いをします。つまり、学 生諸君の「学び」のサポーターです。 →図書館サービスの種類と図書館員の役割を知る この授業によって、図書館利用の面白さや楽しさを感 じとってもらいたいと思っています。 →図書館の魅力を知る 8 ◆図書館活用法Ⅰ (和泉/前期/金曜3限) •4/15 「本講座の意義と目的」 大野友和(図書館庶務課長) •4/22 「図書館とわたし」 佐々木憲一(文学部助教授) •5/6 「図書館で何ができるか-図書館資料の概要と種類-」 和泉図 •5/13 中村正也( 書課) 「図書の探し方(1)」柴尾晋(和泉図書課) •5/20 「図書の探し方(2)」金澤敦子(和泉図書課) •5/27 「レファレンスサービスとはなにか」 金澤敦子(和泉図書課) •6/3 「文献と情報の探索(1)」 •6/10 •6/17 「文献と情報の探索(2)」 柴尾晋(和泉図書課) 「データベース、電子図書館の利用法」 梅田順一(総合サービ 梅林千香子(和泉図書課) ス課) •6/24 「インターネット情報とその利用法 (2)」久保木和義(総合サービ ス課) •7/1 「レポートと論文の作成法」 •7/8 「資料・情報の整理法」 森久(経営学部教授) 中村正也(和泉図書課) 9 本日の授業内容 1. 2. 3. 4. 5. 大学図書館への招待 図書館の構成要素 明大図書館の魅力 本物に出会おう 知の宝庫の探索 10 1.大学図書館への招待 大学図書館の役割 図書(=資料:単行書、雑誌等)を 収集整理(目録化)利用保存 《学術資料を蓄積し、学習・研究に資する》 『知の宝庫』の形成 11 2.図書館の構成要素 三要素 「資 料」:図書、雑誌、新聞、地図、 二次情報DB、電子ジャーナル、CD‐ROM等々 「建 物」:建築物、閲覧机、椅子、ブックモービル 「図書館員」 :専門的職員(レファレンス、図書目録作成等) そして 「利用者」:利用者が使わない図書館は、「図書館でない」 図書館とはにか? 図書館は、歴史文化・芸術・科学技術などの記 録を大量に集めた知識の共同利用センター 12 3 明大図書館の魅力 ①最新情報をキャッチ! 〔資料①参照〕 ・世界中の新聞、生まれ故郷の新聞も読める ・多種多様な雑誌が揃っている ②充実した図書資料と電子図書館機能 ③図書館員が頑張っている ④駿河台の中央図書館が生まれかわった ⑤和泉・生田の図書館も頑張っている ⑥図書館を良くするのは学生諸君(利用者)だ! 〔資料②参照〕 13 ところで 明大図書館の概要 は 施設:中央、和泉、生田の三図書館と保存書庫 面積:12,485(中央図書館) 組織:専任職員46名、非専任64名 計110名 蔵書数:約210万冊(年間受入数:約6万冊) 経費:図書費=7.1億円、その他=1.01億 システム関係費=1.71億 計10億円 (職員人件費を除く) 開館日数:約330日 14 3.1 図書館を大いに使おう! ①国立国会図書館に行こう (www.ndl.go.jp) ②公共図書館利用のすすめ ③大学図書館の輪 ④外国に行ったら図書館を訪ねよう! ⑤山手線コンソーシアム 15 4.本物に出会おう -原典のよさを感じとろうー 文字・印刷物・図書の歴史を見ると ①粘土板 楔形文字 古代メソポタミア (紀元前3000年頃から約4000年用いられた書写資 料) ②ロゼッタ・石 象形文字 (B.C. 196年) ナポレオンのエジプト遠征軍がナイル河口の町アル・ ラシッドで発見黒色玄武岩の石碑の一部(高さ114cm 幅72cm)。古代エジプトの象形文字、神聖文字)。 16 17 ③甲骨文字 中国、殷の時代の都跡から発掘された亀甲 や獣骨に刻まれた文字。中国文字の最古のも の。紀元前16世紀頃のもの。 ④パピルス(Papyrus) エジプトナイル河畔の水草に書かれた文字。 紀元前3000年頃から約3500年間使用。 paper の語源 18 19 ⑤羊皮紙(ベラム)に書かれた文字 仔羊や羊、まれには山羊の皮をなめし て作られた書写または製本の材料。 2世紀頃から小アジアを中心に書写材と してパピルスに取って代わって使用され るようになった。 20 21 ⑥印刷技術の発見 グーテンべルク 36行、42行聖書 1444年-1455年 活版印刷 美しいラテン語の聖書 〔当初200部印刷され、約40部が現存すると言われている。日 本では、丸善と慶応大学に所蔵されている。〕 ⑦インキュナブラ 活版印刷技術発明後1500年までの50年間に活版印 刷された図書の総称。ラテン語の『ゆりかご』から来て いる。印刷術揺籃期の図書。 22 23 ⑧写本 奈良絵本 室町時代末期から奈良東大寺な どの絵佛師が書いた絵本 美しい絵本 24 25 ⑨百万塔陀羅尼 764年、称徳天皇の勅願により木 製の小塔を百万基つくり、その中に 陀羅尼経を印刷した紙片を収めた もの。 その経文が現存する最古の印刷物である。 木版印刷。 26 27 28 ⑩巻物(巻子本)、折本(たたみ物)、袋とじ 現在の製本術(洋装本)が行われる以前の装丁法。 和装本ともいう。 ※印刷術の発達 活版技術、木版印刷等 爆発的な出版流通 29 30 5 「知の宝庫」の探索 ①書庫に入り、本の海を泳いでみよう ②図書館員は利用者によって育つ ③電子図書館探索 -門外不出資料の公開ー ④神田神保町古書店街を歩く ⑤都心型大学・・・混沌こそが文化だ 31 「図書館活用法」 第1講授業終了 評価は試験あるいはレポートによって行います。出 席も重視します。 授業には遅れないで教室に入ってください。授業開 始15分以降は遅刻とします。 静かに授業を聴いてください。 健闘を祈ります!! 図書館を大いに利用して、図書館活用力に磨きをか けて下さい。学習は生涯続きます。図書館はそのた めの強力な味方です。 32
© Copyright 2024 ExpyDoc