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公共サービス論(2014.11.3)
第四回 図書館法について
1
図書館法
(昭和25年法律第118号)
2
図書館法
第一章 総則(第一条~第九条)
第二章 公立図書館(第十条~第二十三条)
第三章 私立図書館(第二十四条~第二十九条)
附則
3
第一章 総則
4
第1条(この法律の目的)
(この法律の目的)
第一条 この法律は、社会教育法の精神に基き、
図書館の設置及び運営に関して必要な事項を
定め、その健全な発達を図り、もつて国民の教
育と文化の発展に寄与することを目的とする。
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第1条(この法律の目的)
「社会教育法の精神」
社会教育法
第一条 教育基本法の精神に則り、社会教育に
関する国及び地方公共団体の任務を明らかに
することを目的
任務・・・施設の設置及び運営等により、国民が自ら
文化的教養を高め得る環境醸成に努めること
(同法第三条)
第九条 図書館は社会教育のための機関 6
第2条(定義)
図書館の目的
図書、記録その他必要な資料を収集し、整理し、
保存して、一般公衆の利用に供し、
※学校図書館、大学図書館、議会図書室などは
対象外
その教養、調査研究、レクリエーション等に資す
ること
図書館の設置者
地方公共団体
一般社団法人・一般財団法人・日本赤十字社
7
(参考)
「学校図書館」(学校図書館法第2条)
児童又は生徒及び教員の利用に供する
学校の教育課程の展開に寄与
議会図書館(地方自治法第100条18号)
議員の調査研究に資する
官報、公報及び刊行物を保管する
大学図書館(大学設置基準第36条・第38条)
教育研究上必要な資料を、図書館を中心に系統
的に備える
8
第3条(図書館奉仕)
(図書館奉仕)
第三条 図書館は、図書館奉仕のため、土地
の事情及び一般公衆の希望に沿い、更に学
校教育を援助し、及び家庭教育の向上に資
することとなるように留意し、おおむね次に掲
げる事項の実施に努めなければならない。
9
第3条(図書館奉仕)
「土地の事情及び一般公衆の希望に沿い」
 地域住民の要望や、社会からの要請を踏
まえたサービスを行う
「学校教育を援助」
「家庭教育の向上に資する」
「おおむねに次に抱える事項の実施に努める」
 図書館の活動を例示
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• 図書、記録、視聴覚教育の資料その他必要な資料
を収集し、一般公衆の利用に供すること。
• 図書館資料の分類排列、目録の整備
• 図書館資料の利用のための相談対応
• 他の図書館等との連絡、協力、相互貸借の実施
• 分館等の設置、自動車文庫等の巡回
• 読書会、研究会、鑑賞会、映写会、資料展示会等の
主催、開催の奨励
• 時事に関する情報及び参考資料の紹介、提供
• 学習の成果を活用して行う教育活動の機会の提供、
提供の奨励
• 学校、博物館、公民館、研究所等との連絡・協力
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第4条(司書及び司書補)
(司書及び司書補)
第四条 図書館に置かれる専門的職員を司書
及び司書補と称する。
2 司書は、図書館の専門的事務に従事する。
3 司書補は、司書の職務を助ける。
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第5条(司書及び司書補の資格)
司書資格を得るには
① 大学(短大を含む)で「図書館に関する科目」
を履修し卒業。
② 大学(短大を含む)又は高等専門学校卒業
生が司書講習を修了。
③ 3年以上司書補(又は司書補と同等以上以
上の職)としての勤務経験者が司書講習を
修了。
13
司書補資格を得るには
① 司書の資格を得る
② 大学に入学できる者で司書補講習を修了し
た者。
14
大学(短大)
大学(短大)※又は
高等専門学校卒業
生
3年以上司書補
(同等以上の職)
として勤務
「図書館に関する
科目」履修
司書
講習
※ 大学(短大)卒業後に大学で科目等履修により資格を取得することもできる。
詳しくは文部科学省HP参照。http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/gakugei/shisyo/
卒業
修了
司
書
資
格
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司書養成課程の見直しについて
平成20年の図書館法の改正により、図書館法第5条第1項第1号におい
て、「大学において文部科学省令で定める図書館に関する科目を履修し
たもの」が司書となる資格を有する者となることが新たに定められた。
背景
司書の資格については、大学で「図書館に関する科目」を修得する方法と、
司書講習を修了する方法があるが、従来は大学において修得する「図書館
に関する科目」についての規定がなかった。
このため、従前は、司書講習の科目を大学の科目と読み替えて運用していたが、
法律(文部科学省令)で定めることとなり、平成22年4月に図書館法施行規則の
改正を行った。 大学における図書館に関する科目が初めて省令に規定!
文部科学省作成
図書館法第5条改正の背景①
 司書資格取得者数(平成19年度)
○大学において図書館に関する
科目を修得した者
9,076人
○司書の講習を修了した者
1,209人
(19年度司書講習実施大学 13大学)
計 10,285人
(平成20年3月文部科学省社会教育課調べ)
※司書講習相当科目の単位認定大学数 237大学
(平成21年4月現在)
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司書の資格取得方法
全体
大学
課程
短大
課程
通信
課程
司書
講習
不明
人数
5,792
1,952
911
519
1,329
1,081
%
100.0
33.7
15.7
9.0
22.9
18.7
※都道府県・市区町村の中央館の正職員を対象とした調査
出典:図書館及び図書館司書の実態に関する調査研究報告書(平成
15年度社会教育活動の実態に関する基本調査事業、国立教育政策
研究所社会教育実践研究センター)
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図書館法第5条改正の背景②
 図書館関係者からの指摘
 司書講習は、現職者を対象として設定されたも
の。修得すべき科目・単位数は、必ずしも大学
の教育課程にふさわしいものとなっていない
 講習科目を大学の課程に適用することに対す
る強い抵抗感
 「図書館に関する科目」を明確化することについ
て、図書館関係団体や大学教員等からの強い
要望
これからの図書館の在り方検討協力者会議『司書資格取
得のために大学において履修すべき図書館に関する科目
の在り方について(報告)』(平成21年2月)より引用
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図書館法第5条改正の背景③
社会教育主事、学芸員養成に関する規定と
の並び
社会教育法第9条の4第3号
大学を卒業した者で大学において文部科学省
令で定める社会教育に関する科目を履修した
もの
博物館法第5条第1号
大学を卒業した者で大学において文部科学省
令で定める博物館に関する科目を履修したもの
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図書館法第5条改正の背景④
司書の資質向上の必要性についての指摘
これからの図書館の在り方検討協力者会
議『これからの図書館像』(平成18年3月)
中央教育審議会答申『新しい時代を切り拓
く生涯学習の振興方策について』(平成20
年2月)
教育振興基本計画(平成20年7月閣議決
定)
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第6条(司書及び司書補の講習)
(司書及び司書補の講習)
第六条 司書及び司書補の講習は、大学が、
文部科学大臣の委嘱を受けて行う。
2 司書及び司書補の講習に関し、履修すべき
科目、単位その他必要な事項は、文部科学
省令で定める。(後略)
司書講習実施大学
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第7条(司書及び司書補の研修)
(司書及び司書補の研修)
第七条 文部科学大臣及び都道府県の教育
委員会は、司書及び司書補に対し、その資質
の向上のために必要な研修を行うよう努める
ものとする。
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各種研修事業
a. 図書館司書専門講座
b. 新任図書館長研修
c. 図書館地区別研修
a. 図書館司書専門講座
【対象】 公共図書館の勤務経験が概ね7年以上で
指導的な立場にある司書
【主催】 文部科学省、国立教育政策研究所
【期日】 平成26年6月16日(月)~6月27日(金)
b. 新任図書館長研修
【対象】 公共図書館に就任して1年未満の図書館長
【主催】 文部科学省、国立教育政策研究所、
日本図書館協会 ほか
【期日】 平成26年9月2日(火)~9月5日(金)
c. 図書館地区別研修
【対象】 公共図書館の勤務経験が概ね3年以上の中堅司書
【主催】 文部科学省、開催都道府県・指定都市教育委員会
【期日】 11月~2月において、全国6ブロックで開催(4日間)
ブロック
開催県・指定都市
開催月
北海道・東北
福島県
11月
関東・甲信越静
栃木県
12月
東海・北陸
石川県
11月
近
畿
大阪府
2月
中国・四国
島根県
12月
九州・沖縄
福岡県
1月
司書等の研修体系について
これからの図書館の在り方検討協力者会議
「図書館職員の研修の充実方策について(報告)」
(平成20年6月)より
http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/tosho/teigen/08073040/004.htm
<国の研修>
対象:指導的立場にある者
内容:高度かつ専門的内容
全国的・国際的動向
図書館経営に関する高度な内容
新たなニーズへの対応
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<都道府県の研修>
対象:管理職、都道府県内の司書・司書補
内容:初任者・中堅等の経験別の実務全般
地域社会の動向
<市町村の研修>
対象:図書館職員全般
社会教育施設等の図書室等の職員
内容:図書館の意義・役割
図書館業務全般
関係機関との連携
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研修への参加促進の方策
• インターネット等を活用した遠隔教育による研
修の導入
• 設置者や管理職に対して、職員の能力育成
の必要性について理解促進を図る
• 研修参加者による職場への研修内容の周
知・普及
• 研修歴を記録し評価する仕組みづくり
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第7条の2
(設置及び運営上望ましい基準)
(設置及び運営上望ましい基準)
第七条の二
文部科学大臣は、図書館の健全な
発 達 を 図 るた め に 、 図 書館 の 設置 及 び運 営 上
望ましい基準を定め、これを公表するものとする。
目的・・・図書館に求められる役割を明確なものとし、
図書館運営の質の向上を図る。
⇒平成13年7月告示・施行
「公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準」
30
第7条の2
(設置及び運営上望ましい基準)
改正前 図書館法第18条
「公立図書館の設置及び運営上望ましい基準」
図書館法改正
改正後 図書館法第7条の2
「図書館の設置及び運営上望ましい基準」
私立図書館も対象に
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〇平成24年12月 新しい「望ましい基準」へ改正
≪背景≫
① 図書館法改正への対応(平成20年)
・「望ましい基準」の対象拡大
・評価・改善・情報提供の努力規定
・研修実施の努力義務
②社会の変化や新たな課題への対応の必要性
・図書館に対するニーズや地域課題の複雑化・多様化
・指定管理者制度の導入等、図書館の運営環境の変化
・
32
○図書館の設置及び運営上望ましい基準
(平成24年告示)
第一
一
二
三
四
五
六
第二 公立図書館
総則
一 市町村立図書館
趣旨
1 管理運営
設置の基本
2 図書館資料
運営の基本
3 図書館サービス
連携・協力
4 職員
著作権等の権利の保護 二 都道府県立図書館
1 域内の図書館への支援
危機管理
2 施設・設備
3 調査研究
4 図書館資料
5 職員
6 準用
33
○図書館の設置及び運営上望ましい基準
(平成24年告示)
第三 私立図書館
一 管理運営
1 運営の状況に関する点検及び評価等
2 広報活動及び情報公開
3 開館日時
4 施設・設備
二 図書館資料
三 図書館サービス
四 職員
34
第7条の3(運営の状況に関する評価等)
第七条の三 図書館は、当該図書館の
運営の状況について評価を行うとともに、
その結果に基づき図書館の運営の改善
を図るため必要な措置を講ずるよう努め
なければならない。
評価項目例: 来館者数、利用者数、貸出点数
HPアクセス数、蔵書数 ・・・
35
第7条の4
(運営の状況に関する情報の提供)
(運営の状況に関する情報の提供)
第七条の四 図書館は、当該図書館の図書館奉仕
に関する地域住民その他の関係者の理解を深める
とともに、これらの者との連携及び協力の推進に
資するため、当該図書館の運営の状況に関する
情報を積極的に提供するよう努めなければならない。
情報提供の方法(例):HPを活用、図書館内での掲示、
関連資料の閲覧、図書館の広報誌
情報提供の内容(例):概要、利用状況等に関する統計数値
36
第8条(協力の依頼)
都道府県教育委員会は、市町村の教育委員
会に対し、総合目録の作製、貸出文庫の巡
回、図書館資料の相互貸借等に関して協力
を求めることができる。
37
第9条(公の出版物の収集)
政府は、都道府県立図書館に対し、官報や
刊行物を二部提供する。
国及び地方公共団体の機関は、公立図書館
の求めに応じて、発行する刊行物等を無償で
提供することができる。
38
第2章 公立図書館
39
第10条(設置)
公立図書館の設置に関する事項は、条例で
定めなければならない
参考:教育機関の設置・管理について
地方自治法第244条の2・・・普通地方公共
団体は、法律又はこれに基づく政令に特別
の定めがあるものを除くほか、公の施設の
設置及びその管理に関する事項は、条例
でこれを定めなければならない。
40
• 地方教育行政の組織及び運営に関する法律
(地教行法)第33条第1項
・・・教育委員会は、法令又は条例に違反し
ない限度において、その所管に属する教
育機関の管理運営の基本的事項について、
必要な教育委員会規則を定めるものとす
る
41
第13条(職員)
(職員)
第十三条 公立図書館に館長並びに当該図書館を設置
する地方公共団体の教育委員会が必要と認める専門的
職員、事務職員及び技術職員を置く。
2 館長は、館務を掌理し、所属職員を監督して、図書館
奉仕の機能の達成に努めなければならない。
42
図書館の設置及び運営上望ましい基準
• 専門的なサービスを実施するために必要な数
の司書及び司書補を確保するよう努める。
・ 館長として、図書館の運営及び行政に必要な
知識・経験、司書資格を有する者を任命する
ことが望ましい。
43
第14条・15条・16条(図書館協議会)
(図書館協議会)
第十四条 公立図書館に図書館協議会を置くこと
ができる。
2 図書館協議会は、図書館の運営に関し館長の
諮問に応ずるとともに、図書館の行う図書館奉仕
につき、館長に対して意見を述べる機関とする。
第十五条 図書館協議会の委員は、当該図書館
を設置する地方公共団体の教育委員会が任命
する。
44
地域主権戦略大綱(抜粋)
(平成22年6月22日閣議決定)
義務付け・枠付けの見直しと条例制定権の拡大
の具体的措置(第2次見直し)
(5)図書館法
図書館協議会委員の任命基準(15条)を、条例に委任。
条例制定の基準を「参酌すべき基準」に。
⇒地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための
関係法律の整備に関する法律(第2次)により改正
(平成24年4月1日施行)
45
第15条
(改正前)
図書館協議会の委員は、学校教育及び社会
教育の関係者、家庭教育の向上に資する活
動を行う者並びに学識経験のある者の中か
ら、教育委員会が任命する。
(改正後)
図書館協議会の委員は、当該図書館を設
置する地方公共団体の教育委員会が任命す
る。
46
第16条
(改正前)
図書館協議会の設置、その委員の定数及び任期そ
の他必要な事項については、当該図書館を設置する
地方公共団体の条例で定めなければならない。
(改正後)
図書館協議会の設置、その委員の任命の基準、定数
及び任期その他図書館協議会に関し必要な事項は、
当該図書館を設置する地方公共団体の条例で定め
なければならない。この場合において、委員の任命の
基準については、文部科学省令で定める基準を参酌
するものとする。
47
文部科学省令で定める基準
図書館法施行規則第3章第12条の新設
(平成23年12月1日改正・平成24年4月1日施行)
第三章 図書館協議会の委員の任命の基準
を条例で定めるに当たって参酌すべき基準
第十二条 法第十六条の文部科学省令で
定める基準は、学校教育及び社会教育
の関係者、家庭教育の向上に資する活
動を行う者並びに学識経験のある者の
中から任命することとする。
48
第17条(入館料等)
(入館料等)
第十七条 公立図書館は、入館料その他図書館
資料の利用に対するいかなる対価をも徴収して
はならない。
「無料の原則」
49
米国教育使節団報告書(昭和21年3月)
第5章 成人教育公立図書館
「書物を調べたり借りたりするのに料金が課
されてはならぬ。経費は政府が負担すべきで
ある。」
ユネスコ公共図書館宣言 1994年
「公共図書館は原則として無料とし、地方お
よび国の行政機関が責任を持つものとす
る。・・・」
50
「図書館サービスの多様化・高度化と負担の
在り方についての議論 (別紙参照 (略))
 生涯学習審議会答申「社会の変化に対応し
た今後の社会教育行政の在り方について」
(平成10年)
 生涯学習審議会社会教育分科審議会計画
部会図書館専門委員会「図書館の情報化
の必要性とその推進方策について-地域
の情報化推進拠点として-(報告)」(平成
10年)
51
第20条、第23条(図書館の補助)
(図書館の補助)
第二十条 国は、図書館を設置する地方公共
団体に対し、予算の範囲内において、図書館
の施設、設備に要する経費その他必要な経
費の一部を補助することができる。
2 前項の補助金の交付に関し必要な事項は、
政令で定める。
第二十三条は、補助金を交付した場合で法令に違反した際の扱い等を規定。
52
図書館法施行令
図書館法第二十条第一項に規定する図書館の施
設、設備に要する経費の範囲は、次に掲げるもの
とする。
一 施設費 施設の建築に要する本工事費、附帯工
事費及び事務費
二 設備費 図書館に備え付ける図書館資料及び
その利用のための器材器具の購入に要する
経費
53
 施設整備補助金
昭和25年 図書館法制定
昭和26年 施設費補助金交付開始
• 補助事業の内容
公立図書館施設を整備する事業
• 交付の対象
都道府県・市町村(一部事務組合を含む)
• 補助対象経費
建築に要する本工事費及び附帯工事費
54
補助金交付条件
館長が司書有資格者であること
(旧図書館法第13条第3項)
補助金交付の最低基準を満たすこと
(旧図書館法第19条・21条)
年間増加図書冊数、司書・司書補数、
延べ床面積
55
平成10年(平成9年度限り)
公立社会教育施設整備費廃止
(理由)
・全国的な整備が進んでいること
・起債により地方単独で整備が可能なこと
・地方分権推進委員会から本補助金廃止の指摘
国の補助金の整理合理化についても勧告
56
平成11年7月 地方分権一括法成立
⇒ 図書館法改正
国庫補助を受ける場合の要件を削除
・図書館長の司書資格要件に関する規定
(図書館法第13条第3項削除)
・図書館の最低基準に関する規定
(図書館法第19条・21条の削除)
など
57
 活動等に対する補助金
•
•
•
•
地域社会教育活動総合事業(平成7~11年)
図書館の地域IT学習活動(平成14年)
学習活動支援設備整備事業(平成9~13年)
学習拠点施設等情報化等推進事業
(平成14~15年)
• 社会教育研修支援事業(平成7~11年)など
「三位一体改革」の一環として、
平成15年度限りで廃止
58
第3章 私立図書館
59
第25条
(都道府県の教育委員会との関係)
都道府県教育委員会は、私立図書館に対し
て必要な報告を求めることができることを規
定(25条1項)
都道府県の教育委員会は、私立図書館に対
し、その求めに応じて、指導・助言を与えるこ
とができることを規定(25条2項)
60
第26条・第27条
(国及び地方公共団体との関係)
以下の事項を禁止(第26条)
私立図書館の事業に干渉を加える
図書館を設置する法人に補助金を交付
ノーサポート・ノーコントロールの原則
 私立図書館からの求めに応じて、物資の確
保について援助できる(第27条)
61
第28条(入館料等)
私立図書館は、入館料その他図書館資料の
利用に対する対価を徴取することができる
公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関
する法律(平成18年法律第49号)
第2条第4号 公益目的事業 学術、技芸、慈
善その他の公益に関する別表各号に掲げる種
類の事業であって、不特定かつ多数の者の利
益の増進に寄与するものをいう。
62
一般社団法人・一般財団法人
公益社団法人・公益財団法人
【認定の基準】(公益法人認定法第5条)
• 公益目的事業を行うことを主たる目的とし
ているか
• 公益目的事業に係る収入がその実施に
要する適正費用を超えることはないか
• 公益目的事業比率が50/100以上の
見込みか
など
63
第29条(図書館同種施設)
図書館と同種の施設は、何人もこれを設置す
ることができる。
文部科学大臣及び都道府県教育委員会は、
図書館類似施設からの求めに応じて、指導・
助言できる。
64