2015年 ミラノ国際博覧会について 2012年12月 経 済 産 業 省 農 林 水 産 省 1 Ⅰ 国際博覧会について 2 1.国際博覧会とは ■国際博覧会とは何か ○国際博覧会条約(BIE条約 (※))に基づき開催 される博覧会を国際博覧会という。 ※ Bureau International des Expositionsの略 事務局はパリ ○5年ごとに行われる大規模の登録博(2005年 愛知、2010年 上海、2015年 ミラノ)と、登録博の間に一回開催できる相対的 に小規模の認定博(2008年 サラゴサ、2012年 麗水)がある。 ■国際博覧会の意義 ○20世紀には「開発型」「国威発揚型」の万博が隆盛を極めた が、条約改正を経て、21世紀は「人類共通の課題の解決策 を提示する理念提唱型」の万博に変容を遂げている。 3 2.国際博覧会の歴史 ■国際博覧会の歴史 ○1851年(嘉永4年)にロンドンで開催されたのが最初の国際 博覧会である。 ○我が国の参加は、1867年にパリで開催された万博に徳川幕 府の他、薩摩と佐賀両藩が「ニッポン」を代表するものとして 参加したのが最初である。 ■我が国が開催した国際博覧会 ○我が国では、1970年の大阪万博、1975年の沖縄(海洋博)、 1985年のつくば(科学博)、2005年の愛知(愛・地球博)など を開催している。 4 3.国際博覧会の現状 ■最近の万博の入場者数等 ○愛知(2005年) 22,050千人、サラゴサ博(2008年) 5,651千人、 上海(2010年) 73,084千人、麗水(2012年) 8,203千人 ※ 大阪万博(1970年)の入場者数は64,219千人 ■2017年国際博覧会の開催国 ○2017年(認定博)はカザフスタン(アスタナ)での開催が決定し ている。 ■2020年国際博覧会のエントリー国 ○2020年(登録博)には、ブラジル(サンパウロ)、ロシア(エカテ リンブルグ)、タイ(アユタヤ)、トルコ(イズミル)、UAE(ドバイ) の5ヶ国がエントリーしている。 5 4.国際博覧会出展等の意義 ■国際博覧会への支持、参加・出展の意義 ①日本の国際イメージの改善、プレゼンス向上の機会 ②日本の先端技術や伝統文化等の発信、日本ブランドのPR ③日本の企業、産品進出のきっかけ ④これまでの我が国主催の万博に参加した国との互恵関係 ⑤開催国や参加国との良好な外交関係の構築 など 6 Ⅱ ミラノ国際博覧会の概要 7 1.イタリア及びミラノ市の概要 ■イタリア共和国の概要 ○人 口 6,004万人 (2009年) ○首 都 ローマ (人口 272万人 (2009年)) ○言 語 イタリア語 ○元 首 ジョルジョ・ナポリターノ大統領 ○首 相 マリオ・モンティ ○議会制度 二院制 出所 Google マップ ■ロンバルディア州ミラノ市の概要 ○人 口 130万人 ○産 業 化学、繊維、航空機、自動車、ガラス、皮革等 ○市 長 ジュリアーノ・ピザピーア ○イベント ミラノサローネ(4月)、国際貿易フェア(4月)、 ミラノコレクション(夏・冬年2回) ○名 所 ドゥオモ、スカラ座、「最後の晩餐」 8 2.2015年ミラノ博の概要 ■2015年ミラノ博の概要 ○開催地 イタリア共和国ミラノ市郊外 ○会 期 ○性 格 マルペンサ 国際空港 2015年5月1日~10月31日 (184日間) ミラノ博開催 予定地 国際博覧会条約(BIE条約)に 基づく登録博覧会 ○会場面積 110 ha リナーテ 国際空港 ドゥオモ 出所 Google マップ ○想定入場者数 約2,000万人 ○想定参加国等 140ヶ国 (2012年12月現在、109ヶ国・2国際機関が参加表明) 9 3.ミラノ博のテーマ 地球に食料を、生命にエネルギーを 10 4.ミラノ博のサブテーマ ■問題意識 Is it possible to ensure sufficient, good, healthy, suitable and sustainable food for all? 世界中の人々に、十分に安全で、健康的、適切、持続的な食料を保証 することは可能か? ■サブテーマ 1.Science and technology for food safety, security and quality (食料の安全、保全、品質のための科学技術) 2.Science and technology for agriculture and biodiversity (農業と生物多様性のための科学技術) 3.Innovation in the agro-food supply chain (農業食物サプライチェーンの革新) 4.Dietary education (食育) 5.Food for better lifestyles (より良い生活様式のための食) 6.Food and culture (食と文化) 7.Cooperation and development on food (食の協力と開発) 11 5.ミラノ国際博覧会開催予定地 ○ミラノ中心部から鉄道で25 ~30分程度 ○西入口側に3路線の鉄道 駅を設置 ○新規の地下鉄2路線(M4、 M5)を建設中うちM4はリ ナーテ空港に接続 東入口 西入口 VIP・スタッフ入口 ○既存の高速鉄道は延長す るとともに、マルペンサ国際 空港との接続を強化 ○東入口側にバスターミナル、 タクシー乗降場を設置 12 6.ミラノ国際博覧会の会場計画 Italy Exhibition Spaces Palazzo Italia パラッツォイタリア ○Palazzo Italia は、 Cardoの北 の端に位置して おり、参加国と 代表団を歓迎し、 公式式典を行う 場である レイクアリーナ Cardo Decumanus ○湖からの大通り(Cardo) に沿って4棟からなるItaly Exhibition Spacesでは、 博覧会のテーマを表現し、 イタリアの食と持続可能性 のすばらしさで魅了する 地中海の丘 Expo Centre エクスポセンター Open Air Theatre ピアッツァイタリア オープンエアシアター ○Open Air Theatre は、約9,000人を収 容できる屋外イベン トスペース ○Expo Centreには1,500席の講堂、 会議室等がある 13 Ⅲ 日本館出展の準備状況 14 1.日本館出展の政策目的 ■日本館出展の政策目的 ○日本食や日本の食文化、食器や調理器具等の関連産業を含め、 その魅力を国際社会に広く発信するとともに、クール・ジャパン戦略 との連携を図り、食を絡めた「ジャパンブランド」の確立を目指す。 ○日本食材の品質の高さや美味しさ、日本食の栄養バランスの良さ や季節感の表現のすばらしさなどをPRし、輸出拡大や国内事業者 の海外展開のきっかけとする。 ○地球人口の増大に伴う食料確保と貧困・飢餓の問題、畜産物や穀 物の需要の増大、食の安全・安心の確保、食料廃棄や食と健康の 問題、水資源の枯渇や気候変動の問題など、世界的な食料や農業 の問題に対する我が国の貢献のあり方等を提示する。 ○日本の食材を活用したレストランを併設し、欧州他各国からの 来館者に、日本の食文化の素晴らしさを体感してもらう。 15 2.日本館の出展準備 ■日本政府公式参加の表明 ○ミラノ博への参加については、平成24年3月27日の閣議了解 により、農林水産省、経済産業省を幹事省、国土交通省を副 幹事省とし、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)を 参加機関として公式参加する旨決定されている。 ■今後のスケジュール ○今年度は、基本計画策定委員会を設置の上、農林水産省、経済 産業省、JETROの関係者及び民間有識者を交えて、「基本計画」 の策定を行う。 ○来年度以降については、「実施設計」の作成、パビリオンの建 築等に着手する予定としている。 16 3.基本計画策定委員会 ■日本館基本計画策定委員会 委員名簿 ○秋岡 榮子 フリープロデューサー、有限会社E&Cブリッジズ 代表取締役、 元上海国際博覧会 産業館館長 ○出雲 充 株式会社ユーグレナ 代表取締役社長 ○犬養 裕美子 レストラン ジャーナリスト ○岩田 隆次 学校法人立命館東京キャンパス シニア・アドバイザー ○奥山 清行 工業デザイナー、株式会社 KEN OKUYAMA DESIGN 代表 ○加藤 一隆 社団法人日本フードサービス協会 専務理事 ○金井 健 全国農業協同組合中央会 農業対策部長 ○小暮 真久 NPO法人 TABLE FOR TWO International 代表理事 ○服部 幸應 学校法人服部学園 理事長 ○彦坂 裕 建築家・環境デザイナー、株式会社スペースインキュベータ 代表取締役 愛知国際博覧会日本政府館クリエイティブ統括ディレクター、 上海国際博覧会日本館プロデューサー ○宮本 武史 一般社団法人日本鉄鋼連盟 常務理事、 元サラゴサ国際博覧会 日本政府代表 (五十音順、敬称略) 17 4.日本館出展のスケジュール ■ミラノ博参加の工程表(予定) 平成23年度 (2011年度) 平成24年度 (2012年度) 平成25年度 (2013年度) 平成27年度 (2015年度) パビリオン建築 基礎調査 基本計画 平成26年度 (2014年度) ミラノ博 開催 実施計画 解体 撤去 展示物制作 行催事、広報、 運営計画策定 2/24 参 加 招 請 10/25 7/28 ~27 関 係 省 庁 会 議 参 加 国 会 合 ① 3/27 閣 議 了 解 協賛企業回り 10/10 ~12 参 加 国 会 合 ② 行催事、広報、運営の準備・実施 敷 地 覚 書 政 府 代 表 任 命 敷 地 正 式 調 印 参 加 国 会 合 ③ 18 5.日本館の建設予定地 博覧会の会場計画 日本館建設予定地 (N43 4,170㎡) 公式参加 非公式参加 各国敷地 企業向け敷地 クラスター敷地 サービスエリア テーマ館 テーマ館 イタリア用敷地 19
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