アトラスシリコン半導体飛跡検出器:ATLAS Silicon

LHC2015-bsmSUSYV1JA0, http://atlas.kek.jp/sub/poster/index.html
2015年夏までの成果:標準理論を超える新粒子の探索(その1)
超対称性粒子(SUSY)の探索
超対称性粒子が存在すると標準理論がもつ幾つかの不完全な点を解決すること
ができる。
• ヒッグス粒子質量の不安定性の解決
• 3つの力(強・弱・電磁)の統一と重力を含んだ超弦理論への発展
• 宇宙の暗黒物質(23%)の有力候補
1つめの項目を実現(ヒッグス質量の安定を保つ)するには超対称性粒子は余り
重すぎてはいけない。しかし、LHCにおけるスクォーク、グルイーノの探索では既
に1TeVの領域を棄却している
そこで最近の注目は、
[1] この安定性に最も寄与する第3世代クォーク(トップ、ボトム)やゲージ
粒子のSUSYパートナーだけ軽いというシナリオ。
超対称性粒子も含めた素粒子の表
[2] 特殊な質量スペクトルをしており、SUSYの分かりやすい典型的な信号
をだしにくいシナリオ。特殊なSignatureを探す研究。
大きな消失エネルギー(413GeV)をもつ4b事象の例
LHCにおける典型的な信号の例
高エネルギーの複数ジェット及び
消失エネルギーを伴う
スクォーク質量=グルイーノ質量
に換算して1.5TeV以下は棄却済み
[1] 第3世代スクォークの探索
ストップの直接生成モード探索
ゲージーノの直接生成モード探索
第三世代スクォークや、ゲージーノだ
け軽くて、これまでの探索で見つかっ
ていないというシナリオ
mstop< mtop
の場合
[2] 特殊な信号の探索
3レプトン + 消失エネルギーモードを探索
[3] 探索のまとめ
2013年の結果を更に更新した
標準模型にはない、(準)安定な重い
粒子の探索の一例、衝突点から一定
距離飛んだ後、検出器内部で軽い
粒子へ崩壊
現時点ではSUSYの兆候は確認されていない