アトラスシリコン半導体飛跡検出器:ATLAS Silicon

LHCStartUp-V1J, http://atlas.kek.jp/sub/poster/index.html
動き始めたLHC加速器
2008・9・10: LHC加速器へのビーム入射の成功
Googleに載ったマーク
2008年9月10日450GeVの陽子ビームの初周回に成功し
た(世界に放映)http://cdsweb.cern.ch/record/1125846
ビーム周回成功の瞬間の
アトラス実験チーム
ATLAS実験装置で見えた初めてのビームイ
ベント:2*109個の陽子が約140m上流の閉じ
たコリメーターにダンプされた時に発生した多
数の高エネルギーミュー粒子が通過した。
CMS実験
開始後50分後にビームスクリー
ンには入射ビームと一周した
ビームが同時に映し出された。
LHCb実験
翌日にはLHCのRF加速
キャビティとのタイミング
マッチングに成功し、
ビームは週百回LHCリ
ビームの軌道はビーム位置モニ
ングを周回した。
ターで測定され、直ちに次のビー
ム入射で軌道が修正された。
ALICE実験
2008・9・19: LHCヘリウム大量漏れ事故と修理・改善
450 GeV ビームの周回成功の9日後に、LHC加速器セクター
No.34の通電テスト中に、計6トンのヘリウムがトンネル内に漏れ出
す事故があった。
(約1万ヵ所のうちの)1つのマグネット間の超伝導ケーブル接続部
分がアーク放電して溶けだし、液体ヘリウムが真空容器内に漏れ
て気化し、急上昇した内部圧力で数十台のマグネットが変形したり
移動した。
53台のマグネットが地上に運び出され修理された。
事故原因を調査し、安全対策とより感度の高い予知システムを準
備している。
LHC加速器の運転は2009年11月に再開され、3.5+3.5 TeVの衝突
実験を2010年秋まで続ける予定である。途中でビームエネルギー
を上げる可能性もある。
① 14台の超伝導4極マグネットを修理・交換した。
② 39台の超伝導ダイポールマグネットを修理・交換した。
③ 54カ所の電気接続を完全修理、150カ所を部分修理した。
④ 4キロメートル以上の真空ビームパイプ内部をクリーンした。
⑤ 50台の超伝導4極マグネットの支持構造を新しくして強化した。
⑥ リング全体で約900カ所で新しいヘリウム開放口を追加した。
⑦ 6500個のマグネット安全装置に新しい検出器を追加した。
溶解したと同じ10kA電流
接続部の写真
気化したヘリウムによる急激な圧力
上昇によって多くのマグネットが動い
たり変形したりした。
LHC加速器修理の概要