自動車事故防止教育 - Cognitive Science Laboratory

Kyushu Univ. ISEE
運転とパーソナリティ
九州大学大学院
システム情報科学研究院
志堂寺和則
Kyushu Univ. ISEE
内容
1. 事故の特徴
• 全国
• 福岡県内
2. 性格
3. 運転適性
4. 運転適性検査
Kyushu Univ. ISEE
講習資料の掲載場所
http://brain.is.kyushu-u.ac.jp/
~shidoji/japanese/AccidentPrevension/
index.html
Kyushu Univ. ISEE
運転とパーソナリティ
運転ぶり、事故とパーソナリティは関係あるか？
警察庁方式K型
神経質傾向
回帰性（抑うつ性）
感情高揚性
攻撃性
非協調性
自己顕示性
電脳OD式
神経質・過敏性
情緒不安定性
衝迫性・暴発性
自己中心性
虚飾性
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２．性格
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力動論的性格理解
フロイト
精神分析学
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外界
意識
トラウマ
（心的外傷体験）
前意識
リビドー
夢の分析
超
自
我
自
我
無意識
エス
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外界
意識
自我防衛機制
抑圧
前意識
逃避
退行
置き換え
投射
昇華
反動形成
超
自
我
自
我
無意識
エス
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クレッチマーの体型性格論
『性格と体格』（1921）
体型
肥満型
細長型
闘士型
精神病
躁うつ病
（双極性障害）
精神分裂病
（統合失調症）
てんかん
気質
循環／
回帰
内閉
粘着
特質
同調性
高揚ー抑うつ循環
内閉性
敏感性ー鈍感性
几帳面
攻撃性
Kyushu Univ. ISEE
警察庁方式K型
神経質傾向
回帰性（抑うつ性）
感情高揚性
攻撃性
非協調性
自己顕示性
電脳OD式
神経質・過敏性
情緒不安定性
衝迫性・暴発性
自己中心性
虚飾性
Kyushu Univ. ISEE
６つの基本型と88パターン（OD式）
P型偏執質
N型神経質
過信性性格
過敏性性格
H型ヒステリー質
Z型そううつ質
S型分裂質
顕示性性格
同調性性格
内閉性性格
E型テンカン質
粘着性性格
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アイゼンクの神経学的理論
性格の次元
• 内向性－外向性次元
• 神経症次元
ＭＰＩ（モーズレイ人格目録）
ユング
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（自律神経が不安定）
神経症傾向（大）
内向性
外向性
（大脳が興奮しにくい）
（大脳が興奮しやすい）
神経症傾向（小）
（自律神経が安定）
Kyushu Univ. ISEE
警察庁方式K型
神経質傾向
回帰性（抑うつ性）
感情高揚性
攻撃性
非協調性
自己顕示性
電脳OD式
神経質・過敏性
情緒不安定性
衝迫性・暴発性
自己中心性
虚飾性
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ビッグファイブ（1980年代）
病理的傾向一般的特徴
名称
一般的特徴病理的傾向
無謀
積極的
外向性ー
内向性
控えめ
臆病・気後
れ
集団埋没
親和的
愛着性ー
分離性
自主独立的
敵意・自閉
仕事中毒
目的合理的
統制性ー
自然性
あるがまま
無為怠惰
神経症
敏感
情動性ー
非情動性
情緒安定
感情鈍麻
逸脱・妄想
遊び心
遊戯性ー
現実性
堅実志向
権威主義
（辻ら、1997：一部変更）
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３．運転適性
1.
事故傾性
2.
事故傾向
3.
運転適性
Kyushu Univ. ISEE
3.1 事故傾性
個人が持つ事故を起こしやすいとされる比較的
永続的な安定した特質
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グリーンウッド＆ウッズ（1919）
工場災害の研究
事故の遭いやすさは個人によって異なる。
ファーマー＆チャンバース（1939）
バス運転手の交通事故研究
知覚運動検査の成績が悪い人に事故が多い。
Kyushu Univ. ISEE
ティルマン＆ホッブス（1949）
A man drives as he lives.
注意深く、忍耐深く、先見の明があり、他人に
対して思いやりがあるなら、そのように運転す
る。そうでないなら、攻撃的な運転をするだろ
うし、事故に遭う危険性が高いだろう。
（Evans, 1991による）
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マグガイア（1956）
事故者は、未成熟で嗜好が幼稚（必ずしも知
的でないというわけではない）、上昇志向でな
く、法令順守（交通法規を含む）に対して価値
をおいておらず、社会的に不適応、幼児期に
幸せではなかった。
（Evans, 1991による）
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3.2 事故傾向
1970年代頃から
年齢、経験、疲労
危険認知能力
事故傾性
＋
認知スタイル
ライフスタイル
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ストレス
マックマリー（1970）
離婚前後、事故の危険性が高まる。
フィンチ＆スミス（1970）
ストレスに曝されている期間、運転がストレス解
消の手段とされやすく、死亡事故が起きやすい。
（Evans, 1991による）
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疲労
コルフィツェン（1986, 1989）
疲労は夜間の死亡事故の重大要因。
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快楽追及
ブラック（1966）
通常の意識状態
安全は大事で、安全性重視のデザイン
催眠状態
速く、低く、かっこよく見えるデザイン
車は自由、力、優越感をもたらす
（シャイナー, 1985による）
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ライフスタイル
グレガーセン（1993）
見せびらかし、印象づけ、センセイション追及、
競争、快楽のような運転以外の動機を持つ場
合、事故のリスクが高い。
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怒り
アンダーウッドら（1999）
運転中にドライバーが経験する怒りの数と
ニアミス事故の数とは関係している。
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ツアングら（1998）
若年ドライバーの特徴は、
（１）リスクテイキング行動、スピード超過、
シートベルト非着用、疲労、居眠り、経験
不足
（２）夏季、週末、夜間
（３）単独事故、追い越し時の事故
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3.3 運転適性
丸山欣也
免許適性
医学的条件
心身の健康
感覚・動作の基礎的な働き視力、反応時間など
心理的適性
心理的条件
認知ー反応機能*
注意機能
知的適応性
性格特性
安全意識
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認知ー反応機能
動作優先の傾向
ドレイクの仮説（1940）
動作が知覚より先んじる人は事故を起こしやすい
判断・動作の正確さ
危険感受力
事故頻発者動
作
能
力
知覚能力
無事故者
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丸山欣也「事故親和特性」
軽率
動作優先
軽信
見込みが甘い
かっとなる
性格要因
自分本位
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松永勝也
ばらつき
先急ぎ
（マスター・KM理論）
Kyushu Univ. ISEE
吉田信彌『事故と心理』中公新書
安全への動機づけが低い
注意がうまく機能しない
隠れた刺激を見つけない
自己認知が的確でない
反応（の一部）が突出する
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４．運転適性検査
1.
ペーパー型運転適性検査
2.
動作型運転適性検査
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4.1 ペーパー型運転適性検査
• 科警研編運転適性検査73型
• 警察庁方式運転適性検査K型
• 安全運転自己診断SAS
• OD式安全性テスト
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警察庁方式運転適性検査K型
大塚博保
利用資格が必要
検査時間30分程度
自動車教習所教習生、一般運転者
K-1型
採点盤方式
K-2型
K-4型
感圧方式
用紙供給元が採点処理
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１異同弁別
２知覚弁別（二輪図形弁別）
３斜線引き（無意味抹消）
４丸トゲ抹消
５減算
６三角形記入
＋性格検査（55問）
状況判断力
動作の正確さ
動作の速さ
衝動抑止性
情緒安定性
神経質傾向
回帰性（抑うつ性）
感情高揚性
攻撃性
非協調性
自己顕示性
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OD式安全性テスト
株式会社電脳
自動車教習所教習生、一般運転者
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16特性項目
運動機能
A 注意力
B 判断力
C 柔軟性
D 決断力
E 緻密性
F 動作の安定性
G 適応性
運転マナー
P 運転マナー
性格特性
K 情緒不安定性
L 衝迫性・暴発性
M 自己中心性
N 神経質・過敏性
O 虚飾性
健康度・成熟度
H 身体的健康度
I 精神的健康度
J 社会的成熟度
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総合評価二元クロス表
高い←安全運転度→低い
Ａ
高
い
↑
運
転
適
性
度
↓
低
い
Ｂ
Ｃ
Ｄ
Ｅ
５
４
安全運転タイプ
重大事故（傾向）
タイプ
もらい事故（傾向）
タイプ
事故違反多発
（傾向）タイプ
３
２
１
運転適性度：運動機能
安全運転度：健康度・成熟度、性格特性、運転マナー
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６つの基本型と88パターン
P型偏執質
N型神経質
過信性性格
過敏性性格
H型ヒステリー質
Z型そううつ質
S型分裂質
顕示性性格
同調性性格
内閉性性格
E型テンカン質
粘着性性格
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4.2 動作型運転適性検査
• 処置判断テスト
• 速度見越反応テスト
• 重複作業反応テスト
• CRT運転適性検査

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