第2回 バリューチェーン1

第13回 在庫管理
【大和運輸のイノベーション(前回のまとめ)】
B2C(C2C)の時代へ
【在庫管理とは】
適正な在庫の水準と補充は?
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【ヤマト運輸が行ってきたイノベーション】
• 大口貨物から 小口 貨物中心に展開したことから始まる。
それらは取扱量を拡大するためのサービス・メニューの充
実と多様な貨物を効率的かつ迅速に取り扱う経営・技術革
新に分けられる。
• 小口貨物は B2C あるいはC2Cの形態であるが、これらの
ビジネスを展開するには膨大なネットワークが必要となり、
そのネットワークを維持するには大量の貨物が必要となる。
• さらに、時代とともに変化する消費者ニーズおよび潜在的な
消費者ニーズを発見し、サービス・メニューを充実させてき
た。近年では、宅配した家電製品や家具の取り付けなど生
活密着型のサービスにも力を入れ、取扱個数だけでなく
付加価値 サービスによる増収も模索している。
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【情報面でのイノベーション】
• 取扱個数が増える一方で、重量や取り扱い方が異なる貨物
に加えて、時間指定や代金支払いの有無など、取り扱う貨物
が多様になった。これらを効率的・迅速に取り扱うには、物流
と情報面でのイノベーションが不可欠であった。
• ヤマト運輸の強み(サービスとシステム)
・事業システム(人が生み出し続ける新たなサービス)、
・商品とサービス(宅急便を軸にサービスを多様化する事
業拡大戦略)、
・顧客志向の価格体系(運輸省に対して利用者本位の運
賃体系の働きかけ)、
・輸送・サービスシステム( ハブアンドスポーク の
輸送ルート構築とSD※導入)、
・情報システム開発(SDを第一に、顧客の要望に応えるシ
ステムの自社開発)。
※SDとはセールスドライバーの略
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【B2B、B2C、C2C】
• B2B(大口の取引、企業間)
• B2C(小口取引、宅配)
物流
セン
ター
工場
一括
量販店の
物流セン
ター
工場
物流
セン
ター
※トラック一台あれば参入可能
なので、競争は激化しやすい
家
庭
家
庭
家
庭
家
庭
※宅配する場合には、多段階のネット
ワークが必要となる。
※C2C(小口取引、宅配)は集荷と宅配の
ネットワークの構築が必要となる。
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【適正在庫量の決定】
• 品切れ (在庫不足)と 売れ残り (過剰在庫)を少なくしたい。
品切れ⇒機会損失(もっと売れたのに!)と客離れ
売れ残り⇒仕入価格分の損失+他のものを売っていれば!
※売れ残りを極端に避けるために、いつも少な目に仕入れていた
ら、客離れ(少なくなる一方)
• しかし、一日(週間)に販売(出庫)する量は 変動 する。
• さらに、注文してから、商品が届くまでに時間( リードタイム )
がかかる。
• そこで、リードタイムを見越して、どの程度を注文するか?
平均?最大値?最小値?やや多め?やや少な目?
リードタイム
1分以内⇒在庫不要(客が来てから対応)
翌日⇒一日の平均よりやや多め
翌週⇒一週間の平均よりやや多め
※やや多めとは100%品切れを回避するのは非現実的だが、あまり
品切れにはならない程度(月に数回の品切れならOKとか)
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【在庫補充(販売や出庫により在庫は減るので、補充が必要)】
発注頻度=発注量(まとめてあるいは細目に注文するか?)
※まとめて注文すると、送料は安くなるが、在庫の量は増える。
1ヶ月一回しか注文しないと、1ケ月分の在庫がまとめてくる。
毎日注文すると、在庫は1日分で良いが、配送料が高い。
商品の売れ行きや配送システムによって、発注頻度(=量)確定
例)下の図は、在庫が3個以下になったら、10個注文し、翌日到着
4日目と10日目の営業終了後に在庫が0になので、品切れ発生の可能性有り
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【安全在庫と在庫総費用】
• 安全 在庫とは余分に保有している在庫(営業では計算外)
毎日2~3個売れるものでは、品切れを防止するために4個目や5
個目を在庫しておくこと(安全在庫:将来は予測が困難)
• 在庫の総費用(=在庫費用+手配費用)
在庫費用=保管費用+金利+在庫陳腐化費用+その他費用
(在庫量が大きくなると在庫費用は高くなる)
手配費用には、発注に関する費用や輸送に関する費用が含まれる。
(発注回数が多くなると、手配費用が高くなる)
※在庫費用と手配費用は相反する(どちらか下げると一方が上がる)
費用
総費用
手配費用
在庫費用
適正発注量
発注量・配送頻度
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【在庫分析】
(1)在庫保有量の評価指標
・在庫保有日(月)数=在庫保有量/一日(月)当たりの需要量
・在庫回転率=年間の総需要量/在庫保有量
・入庫頻度や出庫頻度(手間)、不動期間(保有限界を設定;3、6、12月)
(2)在庫分析の主な手法
・ABC分析(パレート分析) A;70%、B;70~90%、C;90%以上
・在庫鮮度分析(入庫から出庫までの滞留時間を区分け)
・流動曲線;在庫の流動(滞留と出庫の流れ)を把握
在庫保有日数
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