経済学-第6回 所得税③+住民税 2008年5月16日 1 日本の所得税をめぐる議論(続き) 確定申告と源泉徴収 所得控除(給与所得控除) 住民税(個人) 課税対象 課税プロセス-均等割と所得割 所得控除 「ふるさと納税」制度 納付税額計算の具体例 2 日本の所得税をめぐる議論(続き) 3 確定申告と源泉徴収 4 (第4講の再説) 確定申告 =納税者自身:納税額を計算 →税務署に申告して納税 源泉徴収 =支払者:納税額を差引いて納税者に支払(=天引き) →(納税者の代わりに)税務署に納税 ⇒給与所得※・利子所得・配当所得 5 源泉徴収:給与所得(サラリーマン・OL,公務員等) →課税所得の9割以上は確実に捕捉? 確定申告:事業所得(自営業者,農業者等) →課税所得の6割または4割程度の捕捉? ⇒納税・徴税方法の違いにより,課税所得の捕捉率に差? =クロヨン(トーゴーサンピン)問題 疑わしい確定申告に対する徹底した税務調査? 給与所得者でも確定申告が必要な場合 ex. 給与収入年2,000万円超,他の所得年20万円超 6 所得控除(給与所得控除) 7 給与所得控除(→勤労のための必要経費)…資料4-2 ⇒給与収入に対する給与所得控除の割合が高い? →給与所得者(サラリーマン,OL,公務員等)を優遇? 8 住民税(個人) 9 課税対象 10 課税対象 ①住所を有する個人 ②事業所・事務所を有するが,住所を有しない個人 都道府県分と市町村(+東京23特別区)分 11 課税プロセス-均等割と所得割 12 住民税の課税プロセス=均等割+所得割 均等割≠所得税の課税プロセス 所得割≒所得税の課税プロセス…資料4-1 均等割 所得の有無(高低)にかかわらず課税 所得割 前年の課税所得(=給与収入-所得控除)×単一税率 13 所得控除 14 給与所得控除=所得税 人的控除…資料4-3 基礎控除≠所得税 配偶者控除≠所得税 扶養控除≠所得税 配偶者特別控除=所得税 勤労学生控除=所得税 給与所得控除・人的控除以外の所得控除=所得税 所得控除の積算額=課税最低限→所得税を下回る 15 「ふるさと納税」制度 16 住民税の税収格差(都道府県)…資料6-1 →居住地以外の自治体を選択して寄付(5,000円以上) →寄付金額の5,000円を超える部分 10%分:所得税の所得控除 90%分:住民税の税額控除 ⇒税収格差の是正=「ふるさと納税」制度(2008年度~) 17 納付税額計算の具体例 18 納付税額計算の具体例→(超過)累進税率理解のために… 給与収入:800万円 所得控除:550万円 税額控除:なし →納付税額は?…資料4-1 19 第7講の予定 消費税① 一般消費税と個別消費税 仕入税額控除 日本の消費税をめぐる議論(一般消費税) 20 レポート(ホームワーク)の課題④ 2004(平成16)年度に実施された「消費税の事業者免税点 制度の改正」について説明し,それに対するあなたの 意見・感想を述べなさい。 21 これまでのレポートの課題 ①2007(平成19)年に実施された所得税改正について説明し,それに対するあなたの 意見・感想を述べなさい。 ②2004(平成16)年以降の「配偶者特別控除の一部廃止」について説明し,それに対する あなたの意見・感想を述べなさい。 ③2008(平成20)年度から導入された住民税(地方税)における「ふるさと納税」制度に ついて説明し,それに対するあなたの意見・感想を述べなさい。 22 参考資料の出典等 資料4-1…財務省[2007]『所得税など(個人所得課税)に関する資料』 http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/025.htm 資料4-2…財務省[2007]『所得税など(個人所得課税)に関する資料』 http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/049.htm 資料4-3…財務省[2007]『所得税など(個人所得課税)に関する資料』 http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/045.htm 資料6-1…総務省編「平成20年版(平成18年度決算)地方財政白書」 http://www.soumu.go.jp/menu_05/hakusyo/chihou/20data/img/z-025.gif 23
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