§1. 「国家」 の 「最高法規」 としての 「憲法」 2008年4月22日 社会科学部 憲法 §1.「国家」 の 「最高法規」 としての 「憲法」 1.正当性をもつ国家権力行使の条件 2.「固有の意味の憲法」と「立憲的意味の憲法」 3.「形式的意味の憲法」と「実質的意味の憲法」 4.憲法解釈の対象 §1.「国家」 の 「最高法規」 としての 「憲法」 1.正当性をもつ国家権力行使の条件 ・憲法=国家を構成する法規範 ・憲法=国家権力を制限する法規範 §1.「国家」 の 「最高法規」 としての 「憲法」 1.正当性をもつ国家権力行使の条件 対立例1 2004/6/10 自民党憲法調査会憲法改正PT「論点整理」 「これまでは、ともすれば、憲法とは『国家権力を制限するために 国民が突きつけた規範である』ということのみを強調する論調が 目立っていたように思われるが、今後、憲法改正を進めるに当 たっては、憲法とは、そのような権力制限規範にとどまるもので はなく、『国民の利益ひいては国益を守り、増進させるために公 私の役割分担を定め、国家と国民とが協力し合いながら共生社 会をつくることを定めたルール』としての側面も持つものであるこ とをアピールしていくことが重要である。さらに、このような憲法の 法的な側面ばかりではなく、憲法という国の基本法が国民の行 為規範として機能し、国民の精神(ものの考え方)に与える影響 についても考慮に入れながら、議論を続けていく必要があると考 える」。 §1.「国家」 の 「最高法規」 としての 「憲法」 1.正当性をもつ国家権力行使の条件 対立例2 2004/6/22 民主党憲法調査会中間報告 「創憲に向けて、憲法提言」 「新しいタイプの憲法は、何よりもまず、日本国民の意思を表明し、 世界に対して国のあり方を示す一種の『宣言』としての意味合い を強く持つものでなければならない。そのことを通じて、これを国 民と国家の強い規範として、国民一人ひとりがどのような価値を 基本に行動をとるべきなのかを示すものであることが望ましいと 考える」 §1.「国家」 の 「最高法規」 としての 「憲法」 1.正当性をもつ国家権力行使の条件 ・法律が法律と認められる条件を定める規範体系 -手続的→立法権限を創設する規範としての憲法 →代表者の選出に関する手続的基準 -実体的→憲法原理→基本的人権・権力分立、 民主制、平和主義 →人権規定=立法権限の限界 …人権違反の法律・命令→無効 …違憲立法審査権 →立法による違反を認定するために §1.「国家」 の 「最高法規」 としての 「憲法」 2.「固有の意味の憲法」と「立憲的意味の憲法」 「固有の意味の憲法」 →「国家の組織や構成に関する基本的な規範」 「立憲的意味の憲法」 …「権利の保障が確保されず、権力の分立が定め られていない社会は、憲法を持たない」 (1789年フランス人権宣言16条) §1.「国家」 の 「最高法規」 としての 「憲法」 3.「形式的意味の憲法」と「実質的意味の憲法」 ・形式的意味の憲法 →「憲法」というタイトルを持つ成文の法律 「硬性憲法」 or 「軟性憲法」 ・実質的意味の憲法 →「憲法」としての実質を備える規範群 -通常=形式的意味の憲法 -イギリス→「憲法関係法律」と「憲法慣習」 の総体 §1.「国家」 の 「最高法規」 としての 「憲法」 4.憲法解釈の対象 憲法法源としての憲法実務 (あるいは「制度としての憲法」の問題) 憲法=決定? 制度? コミュニケーション?
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