アッコにおまかせ コンピュータから離れる情報教育 発表者の紹介 上杉 茂樹 宮城県宮城野高等学校教諭 数学・情報・進路指導 新教科『情報』免許講習会講師(H12・1 3) 平成12年度南東北地区大学ガイダンス セミナー 『中等教育と高等教育の接続について』パ ネリスト まずは体験してみてください 『コミュニケーションの構成要素』 最初に資料1ページをご覧下さい。 これは、ある番組中の会話を抜き出し たものです。会話の内容が理解できる でしょうか 本時のねらい 情報の伝達過程での欠落要素を考え てみる。 コンピュータネットワークを通じてのコ ミュニケーションは「根本的に」難しいこ とを理解させる。 これを通して実生活でのコミュニケー ションの見直しにつなげたい。 授業の進行 疑問 テキストのみから会話内容を考える 比較 先に考えたことと実際の会話場面を比べる 考察 テキストで欠落する情報を考え、発表する。 まとめ Knappの分類に従って整理する 授業効果-生徒の感想から バラエティ番組のセリフを使うというのがまず驚き ました。私たちが普通に友達としゃべる時には言 葉もそうなんですけど、相手の表情やしぐさで話 の内容をつかめるということもあります。文章に直 してみるとその状態が喧嘩しているのか、誰かに 怒られているのか、人が何人いるのか、相手がど んなことを考えているのかなどがまったく分かりま せん。コンピューターが便利だといっても文字だけ の世界になるとあまりいいことはないんじゃないか と思います。(女子) 上杉流情報教育のねらい 「情報手段の適切な活用」 も大切だが、 「主体的に情報を選択・処理できる能力」 の育成が先決。そのためには 「情報は疑う」感覚をうえつけたい。 なぜ疑うか 誤解に基づく情報発信 発信者(メディアも含む)の意図 の侵入 伝達手段の不備(本授業) 大切なことは 実感を伴う理解 身をもって体験する。 自己の経験と照らし合わせる。 自己の感覚の研鑚 「あれっと思ったら一歩引く」姿勢 検証手段の意識 情報リソースや裏付ける「権威」の確認 よりよく実感させるために 身近な題材 テレビのバラエティ番組を使用。 印象的な手法 会話を文字情報として取り出し,生徒に読ませ る。 生徒の考えを引き出す工夫 「正解のない授業」 新教科『情報』への危惧 コンピュータを「使うこと」への偏向 情報を「考える」ための題材の難しさ Webよりも『基礎学力』(生徒) 貧困な発想(教員) お寒い免許講習会の現状 全くない免許取得教員への支援 お寒い免許講習会の現状 必要な数の免許を交付しなければならない 学力差までも認定せざるを得ない受講生 「免許取得」=「情報専任」の意識差 受講して初めてわかるレベルの差 技術力は前提条件 欠けてるものをどう補うか⇒次の研修体制 新しいものをどう取り入れるか(自己研鑽) 全くない免許取得教員への支援 教育庁担当者の無理解 校長会の出遅れ 公の「情報教育研究会」が組織できない。 ⇒ 校務として「出張」して研修に出ることができな い。 多忙な校務 教務部の成績処理・高校入試担当、進路部のデータ分 析担当が多い。(校内で最も緊張を強いられる仕事) 校内のコンピュータのお世話。(手間がかかる) 教科として定着するために 校務の軽減・研修時間の確保 充実した技術研修の体制 教員の技術力が授業の基礎力 情報系以外の大学人の協力 コンピュータを「使わない」領域の重視 「すべての」生徒に必要な能力 多様な評価尺度の容認 クラスの中でも評価項目が違ってもいい 運動は草の根から 「情報教育を考える会」(Jo-kの会) 東北学院高校 井口 巌 宮城野高校 上杉 茂樹 ☆ 賛同者募集中
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