スペース重力波アンテナ DECIGO 計画(7) 高橋龍一(国立天文台) DECIGO ワーキンググループ 1. ダークエネルギーのイントロ ● 宇宙の最も主要な(約70%)エネルギー成分 ● 様々な宇宙論的観測から示唆 宇宙背景輻射(WMAP)、大規模構造(SDSS,2dF)、超新星、他 ● 斥力 NASA ●ダークエネルギー エネルギー密度 X 圧力 P X 宇宙定数をより一般化 (時間変化する) 状態方程式 w PX w X エネルギー保存 3 X a 3 (1 w) a : scale factor a P a w=-1 :宇宙定数 ( w const.) 加速膨張のための条件 a 4 X 3PX 0 a 3 より w 1 3 ● ダークエネルギーの状態方程式w の観測的制限 magnitude SNLS : the Supernova Legacy Survey (Astier et al. 2006) SNLS : the Supernova Legacy Survey (Astier et al. 2005) ダークエネルギーの 状態方程式 In flat universe w 1.0 0.1 (68%) WMAP 3yr results (Spergel et al. 2006) WMAP+2dF+SDSS+SN w 1.06 0.13 0.08 現時点で既に10%くらいで決まっている ● 将来の制限 SNAP(JDEM) (Albert et al. 2005) スペース望遠鏡 超新星 年間2000個 Weak lensing (銀河のゆがみ) 2012年に打ち上げ可能 SN+WL, flat universe model を仮定 w( z) w0 2w(1 a) w0 0.05, w 0.11 数%くらいで決まる 2. DECIGOでのダークエネルギーへ の制限 中性子星連星までの距離‐赤方偏移関係から モデルに制限 (超新星と同じ) ・ 距離 チャープシグナルから、直接決定 ・ 赤方偏移 host galaxy, host quasar を特定 角度分解能 ~10arcmin ~10arcsec (1台) (3台) at z=1 dz luminosity distance DL ( z ) (1 z ) 0 H ( z ) z H 2 ( z) H02 M (1 z)3 1 M X (1 z)2 X (1 z)3(1w0 w1 ) e3w1z M : matter density X : dark energy density w( z) Pw ( z) w ( z) w0 w1z : dark energy の状態方程式 default value : m 1 w 0.3 w0 1 w1 0 H0 70 km /s /Mpc ダークエネルギーの状態方程式に制限 感度曲線 角度平均でルート5倍悪くなる (瀬戸さん) 重力波振幅のファクターの不定性 (瀬戸さん) ~ h ( f ) A f 7 / 6ei( f ) 1/ 2 5 A 96 M5/6 CZ 2/3 DL M CZ : redshifted chirp mass : 連星の方向・傾き、検出器の運動の関数 の(全方向・傾きでの)平均値 8/5 (Finn & Chernoff 1993) ここでは簡単のため 1 計算結果にはファクターの不定性ある ・SN df ~ 2 SN 4 h(f) Sn(f) 2 ・距離の決定精度 D SN 1 D Sn( f ) :ノイズ曲線 confusion noise なし 連星までの距離の決定精度 D SN 1 D 10%程度 at z=1 で決定 超新星と同程度 多くの中性子星連星からのシグナルが受かる場合 合体イベントの数 合体率 1 106 Mpc3 yr 1 (Kalogera et al. 2004) 年間 1045 個程度の合体が DECIGOで観測される パラメター決定精度が 1 1045 102 103 程度良くなる (RT & Nakamura 2004) ダークエネルギーのパラメターの決定精度 z>2‐3の源も検出し、 距離-赤方偏移関係が 得られれば、暗黒エネ ルギーの性質もより詳 しくわかる どれだけ遠方の源を 検出するか 状態方程式 w = const. のとき Luminosity distance の宇宙パラメター依存性 DL d ln DL d ln DL d ln DL d ln DL m w w0 w1 DL d m d w dw0 dw1 z = 1-4 でダークエネルギー に敏感 ● 超新星と中性子星連星の標準光源としての比較 超新星 < 相対論 年間2000個 (SNAP) < 4 5 10 年間 個 (DECIGO) 約10% ~ ~ 約10% at z=1 絶対光度 近傍の観測からの 経験則 イベント数 距離の決定精度 母銀河の特定 その他 中性子星連星 簡単? ダスト減光による 不定性 > 1台では厳しい 複数台あれば可能? < 物質による吸収・散乱 は無視 4. まとめ ・z > 2-3 の中性子連星の距離-赤方偏移関係から 宇宙の状態方程式に制限を与えることが出来る m , w , w 1% で決定 SNAP よりいいかも ・遠方(z>1)の源の host galaxy or quasar を特定する ためには、複数台あった方が良い
© Copyright 2024 ExpyDoc