「ICAによる顔画像特徴量抽出とSVM を用いた表情認識」 理学部 数理情報科学科 本田研究室 B003G002X 荒木 貴光 発表内容 研究の動機 研究の目的 手法 ICA、PCA、SVM 実験結果 まとめ 研究の動機 ICA(独立成分分析)は新しい多変量解析の手法 であり、様々な分野で盛んに応用がなされていおり、 優れた成果を収めている 顔画像解析においても、近年個人認証など 従来使用されていたPCA(主成分分析)より ICAの方が有効であるという研究報告があ る。[二村 直広 岡田 和典 赤松 茂 森 建策 末永 康仁] 表情認識(解析)においてもICAは有効ではな いのだろうか? 研究の目的 ICA、PCAによる特徴量を用いてSVM (Support Vector Machine)により表情認 識を行う。 それぞれの特徴量を使った場合の認識精 度を比較して、PCA,ICAの表情解析にお ける有効性を評価する。 PCA(主成分分析) 主成分分析(PCA)とは高次元のデータを、情報をでき るだけ失うことなくより少ない次元へ要約する方法。 x (t ), m t 1,2,...,n :基底 1 X X X X X X X X 第一主成分 X X X X X X X X X その1 ICA(独立成分分析) カクテルパーティー マ イ ク yes wha t O h yes 独 立 成 分 分 析 wha t O h その2 ICA 互いに統計的に独立 s 1 (t ) s2 (t ) A, W m sm (t ) X AS x1 (t ) x2 (t ) x (t ) Y WX y 1 (t ) y 2 (t ) y m (t ) 最適化 互いに統計的に独立 SVM •2クラスのパターン認識アルゴリズム 1 f ( x) signg ( x) 1 •マージン最大化という基準で学習を行う g ( x) x b t マージン マージン最大化 認識実験 喜びの表情だけを認識するSVMを構築する。 それぞれのデータに「喜び」の表情、それ以外の表情と いうようにラベルを付け学習 を行った。 98個の顔画像データのうち半分をトレーニングデータ、 残りの半分をテストデータとした。 実験の流れ PCA、ICAを使って顔画像の特徴抽出を行う その特徴量にラベルを付け、学習データとす る。そのデータを用いてSVMの学習を行う テストデータに対して学習を行ったSVMを使っ て表情認識を行い認識精度を評価する。 ROC解析 識別結果をROCグラフで表示する 今回の実験では「喜びの表情」のデータを正、 「それ以外の表情」のデータは負である。 正と分類された正のデ ータ TP 全ての正のデータ 正と分類された負のデ ータ FP 全ての負のデータ 1.0 TP + + FP 1.0 認識実験結果 1 0.9 0.8 0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0 TP 線形SVM 2次の多項式 カーネル PCA_ICA ICA PCA FP 0 0.5 1 まとめ 考察 トレイニングデータにそのままICAに使った場合 はPCAに少し劣っていたが、基底数を制限した ICAは同等以上の性能を示した。 課題 ICAがうまくいったのかどうか、独立信号に分解 できたのかどうか、定量的に調べる。 ニューラルネットワークなど他の認識アル ゴリズムを使ってみる。 PCA,ICA基底 P(s(1), s(2),..., s(m)) P(s(1))P(s (2)) P(s(m)) Sample 学習用データ {( x , y ); i 1,2,..., N } w x b x0 ,w R b R y {1,1} f (x ) sign (w x b ) このWを SVM(Vapnik他、1992、1995) 1 f ( x) signg ( x) 1 t g ( x) x b SVMとは… パターン認識の一つ。 2クラスパターン識別 器を構成する方法。 サポートベクトル 正 負 g(x)=0 正例 負例 マージン最大化 マージン 実験の前処理 モノクロにし,縮小 表情に関係ない、髪などを 30x30ピクセルに切り取る アフィン変換で,傾き, 大きさを修正 アフィン変換 10個の特徴点を取り,最も標準的 な画像に合わせ,修正する 98枚 グレースケール256階調
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