国際協同組合同盟(ICA) 日本の農協改革の動きに懸念を表明 -協同組合原則を侵害するものと非難し日本の協同組合への 支援を表明- 国際協同組合同盟(ICA)は 10 月 9 日、同同盟ウェブサイトに おいて(アドレス下記) 、9 月に来日した ICA 連携・調査団からの報 告を踏まえ、日本政府による農協改革の動きについて、懸念を表明 するプレスリリースを発表しました(日本語訳別紙)。 (ウェブサイトアドレス) http://ica.coop/en/media/library/press-releases/international-co-op erative-alliance-expresses-concerns-over-proposals ※ 国際協同組合同盟(ICA)とは、世界の協同組合の連合組織で、 世界最大の非政府組織(NGO)です。1895 年にロンドンで設立さ れ、現在 100 カ国 300 の協同組合組織が加盟しています(本部: ブリュッセル)。 プレスリリース 「国際協同組合同盟は日本の農協と家族農業を脅かす提案に懸念 を表明」 ケベック・シティ、2014 年 10 月 9 日―‐カナダ・ケベックで開催さ れた国際協同組合同盟(ICA)理事会は、日本政府の農協改革の動き を調査するために組織された ICA 連携・調査団の報告を、満場一致 で承認した。 ICA 理事会は、日本の農協運動の結束を解体しようとする法改正 の動きに対し、大きな懸念を表明した。こうした法改正は、日本の 農協が農業者や地域社会に提供しているサービスを縮小し、最終的 には国民経済にとって逆効果となるだろう。特に、協同組合組織を 「脱協同組合化」し株式会社にしようとしているが、それは非合理 的なプロセスである。 国連に認知された協同組合原則の「番人」として、ICA 理事会は、 現段階で見通されている法改正の方向は、明らかに次の協同組合原 則を侵害するものと考える。 - まず、自治と独立の原則(第 4 原則) 。協同組合の自治と独立 は、いかなる形の外部からの力によっても侵されるべきではな い。 - 次に、民主制の原則(第 2 原則) 。組合員はその活動を発展さ せるための最も良いやり方を自分たち自身で決めなければなら ない。 - 最後に、地域社会への関与の原則(第 7 原則) 。協同組合は公 共・公益のための活動を求められており、日本以外の国におい ては、政府や議会がこの原則を非常に肯定的にとらえている。 ICA は、いかなる法改正においても、日本の農協が組合員に役立 つ必要な改革を自ら実施するための組織能力をきちんと考慮される よう、日本の ICA 会員組織による政府や国際機関との対応を支援し ていく。
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