基本情報技術概論 (第1回) コンピュータの構成 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史 1 コンピュータの構成 CPU 制御装置 入力装置 演算装置 主記憶装置 出力装置 補助記憶装置 主記憶 (main memory, メモリ) に、 プログラム と データを置く 2 コンピュータの構成 ________________ 制御装置 CPU 主記憶装置のプログラム(命令)を取り出し、 解読し、その結果をもとに他の装置を制御する ________________ 演算装置 算術演算や論理演算、条件分岐用の比較など データに対する演算を実行する ________________ 記憶装置(主記憶装置、補助記憶装置) プログラムやデータを記憶する 入力装置 … コンピュータ外部から入力 出力装置 … コンピュータ外部へ出力 ____________ 3 ハードウェア と ソフトウェア ハードウェア コンピュータの機械そのもの、部品 ソフトウェア コンピュータを動作させる情報 (プログラムやデータ) 狭義には、プログラム システム ソフトウェア オペレーティング システム (Operating System)、 コンパイラ など アプリケーション ソフトウェア (応用ソフトウェア) ブラウザ、ワープロソフト、表計算ソフト など 4 数の表現 5 情報の単位 基本単位 ビット (bit) ________________ ・・・ 2進数で表した桁数 バイト (byte) ________________ ・・・ 8 bit ごとに区切った単位 補助単位 (SI単位系) k M G T (キロ) (メガ) (ギガ) (テラ) 103 106 109 1012 m (ミリ) 10-3 μ (マイクロ) 10-6 n (ナノ) 10-9 6 情報の単位 補助単位 (SI単位系) k M G T (キロ) (メガ) (ギガ) (テラ) 103 106 109 1012 m (ミリ) 10-3 μ (マイクロ) 10-6 n (ナノ) 10-9 補助単位 (2進数に基づく) K M G T (キロ) (メガ) (ギガ) (テラ) 210 = 220 = 230 = 240 = 1,024 1,048,576 1,073,741,824 1.0995 x 1012 7 コンピュータ内部での 数値の表現方法 8 16 16進数 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 0 1 10 11 100 101 110 111 1000 1001 0 1 0 1 7 10 11 … 8 8進数 … 簡単に言うと、 何種類 数字を使うか 2 2進数 … ____________ 10 10進数 … 基数 7 8 9 A B C D E F 10 9 基数の変換 10進数 → n 進数整数 ひたすら n で除算 10 10 ) ) 132 13 … 2 1 … 3 2 2 2 2 2 2 2 10進数 → n 進数小数 ひたすら n で乗算 0.625 x 10 6.250 0.25 x 10 2.50 0.5 x 10 5.0 0.625 x 2 1.250 ) 132 ) 66 … 0 ) 33 … 0 ) 16 … 1 ) 8 … 0 ) 4 … 0 ) 2 … 0 1 … 0 0.25 x 2 0.50 0.5 x 2 1.0 10 基数の変換 n 進数 → 10進数 重み付け ( n○ ) をしてから加算 132 (10) … 1 x 102 + 3 x 10 + 2 x 1 = 132 12F.8 (16) … 1 x 162 + 2 x 16 + 15 x 1 + 8 x 16-1 = 303.5 11 基数の変換 2進数 → 8進数、16進数 8進数、16進数 → 2進数 2進数 3桁 ⇔ 8進数 1桁 2進数 4桁 ⇔ 16進数 1桁 11001000 (2) … 11 001 000 3 1 0 (8) 11001000 (2) … 1100 1000 C 8 (16) 12 コンピュータ内部での数値の表現方法 整数 符号なし整数 符号付き整数 絶対値表現 1の補数 2の補数 小数 固定小数点数 浮動小数点数 13 整数の表現方法 符号なし整数 n n ビット (n桁) で、0 ~ 2 – 1 の整数を表現 負の数は扱えない _____________ 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 … 例) 4 ビット ~ 1 1 1 1 15 0 ~ 15 の 16通りの整数 14 整数の表現方法 ________________ 符号付き整数 最上位ビットを符号として使う 15 整数の表現方法 (符号付き整数) ________________ 絶対値表現 符号 + 絶対値 – (2n-1 – 1) ~ 2n-1 – 1 の整数 +0と–0? 1 1 1 1 -7 … 1 0 0 1 ~ -1 1 0 0 0 -0 0 0 0 0 0 … 例) 4 ビット ~ 7 0 1 1 1 16 整数の表現方法 (符号付き整数) ________________ 1の補数 負の数は、2n – 1 - | x | で表現 ( 11 … 1 から | x | を引く ) n ビット – (2n-1 – 1) ~ 2n-1 – 1 の整数 +0と–0? 例) 4 ビット -2 … 1111 - 0010 1101 1 1 0 1 17 整数の表現方法 (符号付き整数) ________________ 2の補数 負の数は、2n - | x | で表現 ( 1の補数表現 + 1) – 2n-1 ~ 2n-1 – 1 の整数 0 が一意に決まる 加算、減算が容易 例) 4 ビット -2 … 1101 + 0001 1110 1 1 1 0 18 練習問題: 符号付き整数 -7 を 2進数の8 ビット符号付き整数に変換 (絶対値表現/1の補数/2の補数) -8 を 2進数の4ビット符号付き整数に変換 (変換できない場合もあり得る) 19 小数の表現方法 ________________ 固定小数点数 小数点の位置を固定 浮動小数点数に比べて、数値表現の範囲が狭い (大きな数、小さな数が扱えない) 例) 1000000 (2) は? 0.00001 (2) は? 演算が容易 最上位ビットを符号とみて、符号付きの数も扱える 20 小数の表現方法 ________________ 浮動小数点数 符号部 指数部 指数部 仮数部 + 0.1 x 2 11 符号部 仮数部 固定小数点数に比べて、数値表現の範囲が広い 例) 1000000 (2) は 0.1 x 2 7 0.00001 (2) は 0.1 x 2 -4 注意: 正規化が必要 仮数部の左端から0が並んでいると、 有効数字が小さくなる。これを防ぐため、 0.1 x 2 ○ という形にする。 21 小数の表現方法 指数部 + 0.1 x 2 11 浮動小数点数 符号部 仮数部 単精度 (4 バイト : 32 ビット) 符号部 指数部 仮数部 1 bit 8 bit 23 bit 倍精度 (8 バイト : 64 ビット) 符号部 指数部 仮数部 1 bit 11 bit 52 bit 22 23 24 この教材のご利用について この文面は、TOKYO TECH OCW の利用 条件を参考にしました この教材は、以下に示す利用条件の下で、著作権者にわざわざ許諾を 求めることなく、無償で自由にご利用いただけます。講義、自主学習は もちろん、翻訳、改変、再配布等を含めて自由にご利用ください。 非商業利用に限定 この教材は、翻訳や改変等を加えたものも含めて、著作権者の許 諾を受けずに商業目的で利用することは、許可されていません。 著作権の帰属 この教材および教材中の図の著作権は、次ページ以降に示す著 作者に帰属します。この教材、または翻訳や改変等を加えたもの を公開される場合には、「本教材 (or 本資料) は http://www.al.ics. saitama-u.ac.jp/horiyama/OCW/ の教材です (or 教材を改変したものです」 との旨の著作権表示を明確に実施 してください。なお、この教材に改変等を加えたものの著作権は、 次ページ以降に示す著作者および改変等を加えた方に帰属しま す。 同一条件での頒布・再頒布 この教材、または翻訳や改変等を加えたものを頒布・再頒布する 場合には、頒布・再頒布の形態を問わず、このページの利用条件25 この教材のご利用について 配布場所 http://www.al.ics.saitama-u.ac.jp/horiyama/OCW/ この powerpoint ファイルの著作者 堀山 貴史 2007-2009 [email protected] 改変等を加えられた場合は、お名前等を追加してください 図の著作者 p. 2 ハードディスク : 堀山 貴史 CPU, メモリ, キーボード : http://webweb.s92.xrea.com/ パソコン, ディスプレイ, プリンタ, マウス : Microsoft Office Online / クリップアート その他 堀山 貴史 26
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