輸血手技 名古屋大学輸血部 山本晃士 輸血療法手技の基本 • 受血者および輸血量の確認が最も重 要! • いかなる薬剤も血液製剤中に加えて はならない! 輸血手技 • 輸血ルートの確保 :通常は肘正中 静脈、橈側正中静脈、もしくは橈骨静 脈を用いる • 穿刺針は18Gより太い針を用いるが、 翼状針を用いる場合もある • 経皮的に輸血路の確保が困難な場 合には、静脈切開を行う 輸血セット • 輸血はすべてフィルターのついた輸血用 セットを用いること! 微小凝集塊用フィルター 白血球除去フィルター (発熱反応の予防) 輸液との併用 • 輸液との併用が必要な場合には0.9%生 理的食塩水を用いる • 2.5%ブドウ糖液、代用血漿剤との併用は 禁忌(溶血の恐れがある) • 乳酸リンゲル液との併用も禁忌(カルシウ ムを含有しているため、凝固の恐れがあ る) • 中心静脈からの輸血はルートを生食にて フラッシュ後に、単独で投与する • 新鮮凍結血漿との同時投与は特殊な場合 に限り、濫用すべきではない 輸血時の加温の適応 • 成人:時間当たり50ml/kg以上の輸血を受け る場合 • 小児:時間当たり15ml/kg以上の輸血を受け る場合 • 臨床的に寒冷凝集素関連疾患のある患者 • 中心静脈からの急速輸血の場合 (冷たい血液は時に不整脈を起こす)
© Copyright 2024 ExpyDoc