1 平成21年度 介護保険サービス事業者等集団指導 2 監査及び実地指導における 主な指摘事項について 1 指定訪問介護事業 2 指定通所介護事業 3 居宅介護支援事業 1指定訪問介護事業 訪介1 指導・監査における主な指摘事項について 【全体の傾向】 全207件(予防含まず):改善事項61件、指導事項146件 1、人員に関する基準(従業者の員数等) 13.5% 2、運営に関する基準 83.1% ①内容及び手続きの説明及び同意 ②心身の状況等の把握 2.9% 13.9% ③居宅サービス計画に沿ったサービスの提供 4.1% ④サービスの提供の記録 2.9% ⑤訪問介護計画の作成等 43.0% ⑥勤務体制の確保等 11.0% ⑦秘密保持等 3、介護給付費の算定及び取扱い (身体介護中心型・通院等乗降介助中心等) 4.7% 3.4% 1、人員に関する基準(従業者の員数)13.5% 訪介2 第5条 第1項(訪問介護員等) 指定訪問介護事業者が指定訪問介護事業所ごとに置くべき訪問介護員等の 員数は、常勤換算方法、で2.5以上とする。 第2項 (サービス提供責任者 ) 指定訪問介護事業者は、指定訪問介護事業所ごとに、常勤の訪問介護員等 であって専ら指定訪問介護の職務に従事するもののうち事業の規模に応じて 1人以上の者をサービス提供責任者としなければならない。 ただし、当該者の員数については、事業の規模に応じて常勤換算方法による ことができる。 第6条(管理者) 指定訪問介護事業者は、指定訪問介護事業所ごとに専らその職務に従事する 常勤の管理者を置かなければならない。 指摘内容等 ①サービス提供責任者が介護タクシーの運転手を兼務していた。 ②サービス提供責任者が通所介護サービスの送迎に従事していた。 ③管理者が介護タクシーの運転手を兼務していた。 訪介3 2、運営に関する基準(指定基準第105条) 83.1% ①内容及び手続きの説明及び同意 2.9% 第8条第1項 指定訪問介護事業者は、指定訪問介護の提供の開始に際し、あらかじめ、 利用申込者又はその家族に対し、第29条に規定する運営規程の概要、訪問 介護員等の勤務の体制その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認 められる重要事項を記した文書を交付して説明を行い、当該提供の開始につ いて利用申込者の同意を得なければならない。 指摘内容等 ①重要事項を記した文書が交付されていなかった。 ②利用申請者又はその家族の同意が得られていなかった。 ③利用申請者又はその家族の同意は書面によって確認することが望ましい。 訪介4 ②心身の状況等の把握 13.9% 第13条(心身等の状況の把握) 指定訪問介護事業者は、指定通所介護の提供に当たっては、利用者に係る居宅 介護支援事業者が開催するサービス担当者会議(指定居宅介護支援等の事業の 人員及び運営に関する基準第13条第九号に規定するサービス担当者会議をいう。 以下同じ。)等を通じて、利用者の心身の状況、その置かれている環境、他の保健 医療サービス又は福祉サービスの利用状況等の把握に努めなければならない。 指摘内容等 ①フェイスシート及びアセスメントシートがない状態で訪問介護計画が作成 されていた。 ②フェイスシート及びアセスメントシートの情報が古いままで、情報の更新が されていなかった。 ③アセスメントシートの記載内容が不十分であった。 ④フェイスシートの記載内容が不十分であった。 ③居宅サービス計画に沿ったサービスの提供 訪介5 4.1% 第16条(居宅サービス計画に沿ったサービスの提供) 指定訪問介護事業者は、居宅サービス計画が作成されている場合は、当該計画 に沿った指定訪問介護を提供してなければならない。 指摘内容等 ①居宅サービス計画に位置付けられていない訪問介護サービスが提供され ていた。 ②居宅サービス計画の変更に伴う、訪問介護サービスの変更が適切に実施 されていなかった。 訪介6 ④サービス提供の記録 2.9% 第19条(サービスの提供の記録) 第1項 指定訪問介護事業者は、指定訪問介護を提供した際には、当該指定訪問介護 の提供日及び内容、当該指定訪問介護について法第41条第6項の規定により 利用者に代わって支払を受ける居宅介護サービス費の額その他必要な事項を、 利用者の居宅サービス計画を記載した書面又はこれに準ずる書面に記載しなけ ればならない。 第2項 指定訪問介護を提供した際は、提供した具体的なサービスの内容等を記録する とともに、利用者からの申出があった場合には、文書の交付その他適切な方法に より、その情報を利用者に対して提供しなければならない。 指摘内容等 ①提供された具体的なサービス内容等の記録が不十分であった。 ②サービス内容等の記録が利用者に提供されていなかった。 訪介7 ⑤訪問介護計画の作成等 43.0% 第24条(訪問介護計画の作成) 第1項 サービス提供責任者は、利用者の日常生活全般の状況及び希望を踏まえて、 指定訪問介護の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を 記載した訪問介護計画を作成してなければならない。 第2項 訪問介護計画は、既に居宅サービス計画が作成されている場合は、当該計画 の内容に沿って作成してなければならない。 第3項 サービス提供責任者は、訪問介護計画の作成に当たっては、その内容について 利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得なければならない。 第4項 サービス提供責任者は、訪問介護計画を作成した際には、当該訪問介護計画を 利用者に交付しなければならない。 第5項 サービス提供責任者は、訪問介護計画の作成後、当該訪問介護計画の実施状 況の把握を行い、必要に応じて当該訪問介護計画の変更を行うものとする。 訪介8 ③訪問介護計画の作成等 43.0% 第6項 第1項から第4項までの規定は、前項に規定する訪問介護計画の変更について 準用する。 指摘内容等 ①訪問介護計画の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容、 手順等が不明確であった。 ②訪問介護計画そのものが作成されていなかった。 ④訪問介護計画が、サービス提供責任者によって作成されていなかった。 ⑤利用者の同意がわかる記録の記載がなかった。 ⑥訪問介護計画が交付されていなかった。 ⑦サービスの実施状況の把握が行われず、状況の変化に伴う訪問介護計画が 変更がされていなかった。 ⑧居宅サービス計画の変更に伴う、訪問介護計画の変更がされていなかった。 訪介9 ⑥勤務体制の確保等 11.0% 第30条(勤務体制の確保等) 第1項 指定訪問介護事業者は、利用者に対し適切な指定訪問介護を提供できるよう 事業所ごとに、訪問介護員等の勤務の体制を定めておかなければならない。 第2項 指定訪問介護事業者は、指定訪問介護事業所ごとに、当該訪問介護員等に よって指定訪問介護を提供しなければならない。 第3項 指定訪問介護事業者は、訪問介護員等の資質の向上のために、その研修の 機会を確保しなければならない。 指摘内容等 ①勤務表等への位置づけが明確でない者によるサービス提供が行われていた。 ②無資格の訪問介護員による訪問介護が提供されていた。 ③従業者でない者(雇用関係ない者)による訪問介護が提供されていた。 ④従業者でない者による通院等の乗降介助のサービス提供が行われていた。 解 釈 通 知 訪介10 (19)勤務体制の確保等 居宅基準第30条は、利用者に対する適切な指定訪問介護の提供を確保するため、 職員の勤務体制等について規定したものであるが、このほか次の点に留意する必要が ある。 ①指定訪問介護事業所ごとに、原則として月ごとの勤務表を作成し、訪問介護員につ いては、日々の勤務時間、職務の内容、常勤・非常勤の別、管理者との兼務関係、 サービス提供責任者である旨を明確にすること。 ② 同条第2項は、当該指定訪問介護事業所の訪問介護員等によって指定訪問介護 を提供するべきことを規定したものであるが、指定訪問介護事業所の訪問介護員等と は、雇用契約その他の契約により、当該事業所の管理者の指揮命令下にある訪問介 護員等を指すものであること。 3、介護給付費の算定及び取扱い 3.4% 訪介11 (通院等のための乗車又は降車の介助中心型の算定) 平12厚告19の別表の1の注4 要介護者である利用者に対して、通院等のため、指定訪問介護事業所の訪問介 護員等が、自らの運転する車両への乗車又は降車の介助を行うとともに、併せて、 乗車前若しくは降車後の屋内外における移動等の介助又は通院先若しくは外出先 での受診等の手続き、移動等の介助を行った場合に1回につき所定単位数を算定 する。 指摘内容等 ①従業者でない者(雇用関係ない者)による通院等の乗降介助のサービス提供が 行われていた。 ②病院間の移送に係るサービス提供について介護報酬を請求していた。 ③移送経路を改ざんしたサービス提供について介護報酬を請求していた。 ④道路運送法第78条第3号の許可を受ける以前にサービス提供を行っていた。 ⑤道路運送法の許可のない従業者によるサービス提供を行っていた。 3、介護給付費の算定及び取扱い 3.4% 訪介12 (身体介護中心型の算定) 平12厚告19の別表の1の注2 身体介護(利用者の身体に直接接触して行う介助並びにこれを行うために必要な 準備及び後始末並びに利用者の日常生活を営むのに必要な機能の向上等のため の介助及び専門的な援助をいう。以下同じ。)が中心である指定訪問介護を行った 場合に所定単位数を算定する。 (生活援助中心型の算定) 平12厚告19の別表の1の注3 単身の世帯に属する利用者又は家族もしくは親族(以下「家族等」という。)と同居 している利用者であって、当該家族等の障害、疾病等の理由により、当該利用者 又は当該家族等が家事を行うことが困難である者に対して、生活援助(調理、洗濯、 掃除等の家事の援助であって、これを受けなければ日常生活を営むのに支障が生 ずる介護保険法第8条第2項に規定する居宅要介護者に対して行われるものをい う。)が中心である指定訪問介護を行った場合に所定単位数を算定する。 3 各種基準・解釈通知(一部) 1 居宅サービス ・指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 (平成11年3月31日厚生省令第37号) ・指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準について (平成11年9月17日老企第25号) 2 居宅介護支援 ・指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準 (平成11年厚生省令第38号) ・指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準について (平成11年7月29日老企第22号) 3 介護老人福祉施設 ・指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準 (平成11年3月31日厚生省令第39号) ・指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準について (平成12年3月17日 老企第43号) 4 介護老人保健施設 4 ・介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準 (平成11年3月31日厚生省令第40号) ・介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準について (平成12年3月17日老企第44号) 5 介護療養型医療施設 ・指定介護療養型医療施設の人員、設備及び運営に関する基準 (平成11年3月31日厚生省令第41号) ・指定介護療養型医療施設の人員、設備及び運営に関する基準について (平成12年3月17日老企第45号) 6 介護予防サービス ・指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指定介護予防サービ ス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準 (平成18年3月14日厚生労働省令第35号) ・指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に関する基準について (平成11年9月17日老企第25号)の「第4 介護予防サービス」 7 介護報酬の通則(一部) ・指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準 (平成12年2月10日 厚生省告示第19号) ・指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準(厚生省告示第20号) ・指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準 (平成12年2月10日 厚生省告示第21号) ・指定介護予防サービスに要する費用の額の算定に関する基準 (平成18年3月14日厚生労働省告示第127号) 5
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