PowerPoint プレゼンテーション

MECモデルワークショップ(第2回) 2001/12/7 大阪府立大学
MECモデルの趣旨及び
現状・今後の計画
戸田保幸(大阪大学大学院工学研究科)
1.MECモデルの趣旨及び経過
2.MECモデルの現状・今後の計画
a) Variable Mesh Version (公開中)
b) Nesting Mesh Version
c) 他のモデル化の検討
3.プリ及びポスト処理
1.MECモデルの趣旨及び経過
a)
MECモデルの趣旨
ある海域の大きさに比べて比較的小さ
い人工構造物等が海域全体に影響を及
ぼしたり、あるいは海域全体での流動
によって作動状態などが変化したりす
ることを予測する数値モデルを開発し
ていく。
五ヶ所湾 密度流拡散装置周辺の流動解析
(1日目)
海域浄化装置:密度流、深層水湧昇、人工渦発生装置
人工礁、(赤潮対策など)
温排水・汚染物質流失(タンカーなど),二酸化炭素海洋隔離
海洋構造物:発電など人工的に旋回を伴うジェットやWAKE
マウンドを越える密度流
中央(b)
a
c
b
旋回を伴うジェットと密度
界面の干渉(プロペラ後
流)
手前(c)
回転するジェットと水底との干渉
プロペラ設置点
プロペラ設置点
プロペラ設置点
計算時間や格子サイズを考慮した適した手法
海域全体の大きなスケールの流動
静水圧近似
(時間・空間)
相互に干渉
比較的小さいスケール流動
(時間・空間
等)
Full-3D RANS
人間活動によるもの
それぞれに適した手法で解き、またそれらが相互に干
渉し空間的に連続的に解けるモデルを構築する。
日本造船学会海洋環境委員会
海洋モデル検討専門委員会で検討
MECモデル
すべての領域をFull-3Dで解く方法も示されているが
格子サイズがかなり大きくなるためFull-3Dと静水
圧近似の差がそれほど大きくない。
比較的小さな人間活動の影響などには格子サイズが
粗くなる。
計算時間が長くなる。
ハイブリッドマルチスケール近似
MECモデルの経過
昨年の第1回ワークショップ(2000/11/30)
初期のヴァリアブルバージョン配布公開
現在までいくつかの修正、バグとり
ホームページ上で公開
昨年
様々な問題で使って頂くという目標
無理をして開発し公開
開発段階のものがまぎれ込む、問題点が見つかる。
利用しようとする方々に多大なご迷惑をかけた。
修正及び検討を重ねる活動をしている。活動を支え
ている専門委員会の次に示す。
委員名
所属
主な担当
佐藤 徹
東大 工学系研究科
Full-3D
多部田茂、木下嗣基
ネスティング
増田光一、岡本強一
東大 新領域創成科学研究
科
日大 理工学部
野澤和男、戸田保幸
阪大 工学研究科
ポスト処理,BFC
馬場信弘
大府大 工学研究科
プリ処理
末永慶寛
香川大学
今井康貴
広大 国際協力研究科
比較データ収集
経塚雄策、濱田孝治
九大 総合理工学研究院
Variable,接合
大川豊、間島隆博
海上技術安全研究所
工藤君明
グローバル オーシャン デベロップメント
峯松宏之
IHI
藤田孝
日立造船
大内一之
大内海洋コンサルタント
表2 海洋モデル専門委員会の活動
日時
会議
場所
2000-11-30
第1回ワークショップ
東京大学
2000-1225 ,26
第7回MEC-WG
(第1回ワークショップ 反省会)
熊野灘漁港追間浦支部
(密度流拡散装置見学)
2001-4-2
第8回MEC-WG
大阪大学
2001-5-24
2001-5-23-25
第9回MEC-WG
(プログラムミーティング)
大阪府立大学
2001-8-2
第10回MEC-WG
サンエール鹿児島
2001-10-3
第11回MEC-WG
東京大学
密度流拡散装置の見学及び第7回 MEC-WG
2.MECモデルの現状・今後の計画
Variable Mesh Version (公開中)
非常に使いづらくというご意見をたくさん頂いている。
開発段階プログラムが公開されており、バグの報告あり。
午前中:オペレーションの説明に時間
(昨年のバージョンのマイナーな変更をしたもの)
ネスティングを含めた全体
昨年のテキストで示した計画どおり進んでいない
問題点が多く見つかったことが一因
実際の応用例でどのようなバージョンが必要か明らかでない
今後委員会内部でもモデルを使用する問題の調査
ワークショップ参加者からも多くの応用例の情報を期待
a) Variable Mesh Version
今回オペレーションデモを行える程度に整備。
応用例(後で示される)
1)Full-3D領域を埋め込んだものは1つの応用例
今後さまざまな問題に応用していく必要がある。
2)ヴァリアブルな格子を用いた静水圧近似の計算例2
このバージョンの1つの使い方。
現状までの改良など
Full-3Dの部分では内部の拡散係数と外部静水圧領域の
拡散係数モデルを滑らかにつなぐことが問題。
現状は外部静水圧領域への接合境界に向かって滑らかに
つなぐ領域を設けている。
Full-3D領域はある程度大きさが必要。
渦動粘性モデルの改造や渦の出入りのモデル化などを検
討する必要がある。
Full-3D領域の物体の表現は現状でも噴出し速度を0とし
て与えることができるが、ポロシティによる表現も入れ
込んでいく予定である。
複数のつながった静水圧セル領域で格子の間隔の違った
Full-3D領域をいれることも検討。
現状では入っていない。
複数の離れた静水圧セルにFull-3Dを入れ込むのはそれ
ほど複雑ではないので、応用例があれば計算を行うこ
とができると思われる。また全体に渦動粘性モデルを
改良していく必要がある。
b) Nesting Mesh Version
このバージョンの現状及び問題点などについては、
後で木下により示される。
このバージョンについては格子サイズと近似レベルの大
きさが問題となり、どの程度の格子サイズをそれぞれの
近似で用いネスティングするかが問題となる。現状のま
までの静水圧近似計算のネスティングバージョンとして
は使用可能で(最小格子サイズは水深との比で制限られ
る)、このまま公開は可能である。使用条件をきちんと
使えば連続的に格子サイズを変化させ、相互に影響を及
ぼしあう計算は可能である。
c)他のモデル化の検討
専門委員会では、少し異なった手法についても検討している。
後のBFCグリッドバージョンもその1つで試計算が始まったところ
である。
境界適合座標で形状をあらわし、複雑な地形部分はいくつかの
ブロックで扱おうとするマルチブロックを用いるもの。
今後実際の海域への応用を行い公開していく予定にしている。
マルチブロック手法は並列計算機を用いる方法ではシングルブ
ロックであらわされるような形状に対してもいくつかのブロッ
クに分け並列計算を行うことがされており、大規模な場合計算
時間短縮のためにもブロック化を検討していく必要。
Full-3D部分を同様の方法で計算することはメンバーのいくつか
の 機 関 で 行 っ て お り 、 あ る 部 分 に 現 在 の MEC ヴ ァ リ ア ブ ル バ ー
ジョンと同じ接合手法を用いるのであれば入れ込んでいくこと
は可能。
ブロック化し
てパラレルマ
シンにおいて
計算時間短縮
はこれまでの
も行っている。
非構造格子により、離散化し場所によってFull-3Dと静水圧近似
を使い分ける手法も検討されている。
これらの試みは現状のMECモデルとの比較や、実際の海域での
計算と観測との比較及び長所・短所などについてさらに検討を進
めていく。
3.プリ及びポスト処理
プリ処理
整備が進められ現状で水平格子点における水深は求まる。
今後はデータ取得の方法等:情報を発信
エクセル等を用いた簡単な修正法など
ポスト処理
現状はTecplot(Amtec社)用のものを用意。
他の可視化ソフト:
データ形式がわかっていれば簡単な修正
用意しないことにした。
現在のフィルターでは不可能な問題に対して順次整備