メタセコイアを用いた オリジナル3DCGキャラクターの作成 種田研究室 森 優二 研究の目的 本研究ではメタセコイアを使用し、オリジナル3 DCGキャラクターを作成する。 3D技術がゲー ム業界では必須スキルになりつつあるため、 製作過程を学び、体験する事でCGデザインの スキルアップを試みた。 メタセコイアの概要 3Dモデルの作成(モデリング)に特化した3D CGモデラー。 作業効率とデータ可搬性を重視しているため、 様々なファイル形式で出力することができる。 他の3DCGソフトと比べると低価格である。 (5000円) *今回はフリーウェア版を使用している。 簡単なモデリング まず、オリジナルキャラクター作成前に 操作に慣れるためのモデリング。 モデリングの流れ 円柱や四角形などの基本図形使って形を作って いき、 そのあとに着色する。 モデリングの流れ2 あらかじめテクスチャーを作り、UV操作をする ことでCGにリアル感をもたせる。 *UV操作の説明は後ほど。 参考文献を元に、作成したキャラクター ▲車 ▲コップ ▲熊 ▲イノシシ ▲バードマン(?) オリジナル 3DCGキャラクターの作成 ①オリジナルキャラクターの デザイン作成について 3DCGキャラクターの元となる設定画を作成。 頭部部分にのみ正面と横向きの設定画を用 意し、着色する。 *ソフトはペイントツールSAIを使用している。 SAIの概要 SAIはペイントソフト(お絵かきソフト)の一つ。 操作性が非常に良く、初心者でも使いやすい。 他のソフトと比べて動作が非常に軽い。 ペイントソフトの中では、低価格(5000円) *今回は試用版を使用している。 原案 ▼縦 ↑頬を修正 ▼横 (悪魔キャラクターをイメージ) (ラフ) (線画) ボツ案 ②モデリング • 原案を元に、キャラクターをモデリングする。 体のパーツを分け、四角形などのオブジェク トを使い、理想の形にしていく。 細かいパーツ ■角 ■羽 (細かいパーツは原案を作成。) ■尻尾 ③UVマッピングの概要 UVマッピングとは、テクスチャーを貼りつけるた めにオブジェクトを平面図に展開することです。 難しくいうと、モデルにテクスチャーを投影し、座 標情報を記憶させること。 UV展開時のマッピングで、イクサ法を使用する。 (例)展開のイメージ UV展開 ▲オブジェクト ▲展開図 イクサ法 シャイニング・フォース イクサというゲームで 使用されたため「イクサ法」と呼ばれている。 作業効率がよく、ローポリゴンで作成できる。 ローポリゴンだと、容量が少なく、処理時間が 早い。 (例)イクサ法 ▲オブジェクト ▲展開したUV ▲SAIで着色 ▲手前から後ろへ焼き込み作業 ▲歪みがないように並べる ▲着色された オブジェクト 実際にUV展開(下準備) ■テクスチャ ▲パーツに分けたオブジェ クトを用意。 ▲予め用意したテクス チャーを貼る。 ▲準備完了 焼き込み イクサ法を用いて、焼き込みを し、展開図を作成します。 焼き込みの時に、テクスチャー の歪みをなるべく無くすようにし ていきます。 ↑歪みを無くす。 色付け SAIを使用し、UV展開したものに色を付ける。 *この作業がキャラクターのクォリティを左右します。 実際に投影 ▼着色したオブジェクト この一連の流れを他のパーツも繰り 返していきます。 オブジェクトの結合 バラバラのオブジェクトを結合して完成。 ▼上:2D 下:3D 最後にレンダリング作業 ▼普通のレンダリング ▼トゥーン化 レンダリングに関しては、メタセコイアは優れていない。 レンダリング概要 レンダリングはモデルを画像にすることで、色々な加工画像を作成できます。 (例1) ト ゥ ー ン 化 (例2) 特 殊 な レ ン ダ リ ン グ まとめ • CGデザインのスキルアップが目的で、オリジナ ル3DCGキャラクターを作成した。 • この結果、設定画において、雑になっている部 分は後々の作業に大きな影響を及ぼすことが 分かった。 • 原案・モデリング・マッピングと一連の流れを体 験して、単調な作業が長期間続いたことが、精 神的に苦労した。 • 正直な所、ゲーム会社がデザイナーに3DCG を任せる事に疑問を抱いておりましたが、一つ のキャラクターをこだわりながら納得いくまで製 作する面では、絵と繋がる部分を感じた。 今後の課題 • 設定画において少々の矛盾が、モデリング時 に大きな影響を及ぼすため、絵のイメージ力 を身につける必要がある。 • 不要なポリゴンが多く、逆に必要なポリゴンが ない部分がある。 • 有料版を使用し、ボーンを設定することで キャラクターを動かす。 • 短期間で、質の高いローポリキャラクターの 作成。 おしまい
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