お題:UML 分野:IT システム開発 作成者:yutavigour フォーカス・ワード

専門用語ライティング・トライアル 記入用紙
お題:UML
分野:IT
システム開発
分野
作成者:yutavigour
作成者
フォーカス・ワード:統一
フォーカス・ワード
モデリング 言語
フォーカス・フレーズ:UML
は ①コミュニケーションギャップの解消、②問題の本質の明確化 とい
フォーカス・フレーズ
う2つの価値を利害関係者に対して提供する表現方法
■リライト案
リライト案
UML(Unified Modeling Language)、日本語訳では「統一モデリング言語」といいます。
一般に UML は、利害関係者間のコミュニケーションギャップを解消する手段と定義されます。しかしこ
こでは「統一」、
「モデリング」、
「言語」という、単語それぞれの意味から UML を説明します。
まず、「建築」の世界と比べてみることで「UML」の役割を考えてみましょう。
たとえば家を建てるときの仕事の順番は、どのような家を建てるかを「設計図」で表現してから、そ
れを適切な「建設資材、工具」を使って実現(建設)する、という流れです。このとき、設計図の書き
方が人によって違っていたら、家を建てる大工さんは「どんな家を建てればいいのか」がわからないた
め、困ってしまうことでしょう。つまり、設計図の書き方が違うとコミュニケーションギャップが起き
るのです。
ITシステムを開発する場合も基本的な流れは同じであり、どんなシステムを作るかを「設計書」と
して表現してから、
「プログラム言語」を使って実現します。
ところがITシステム開発の世界は歴史が浅いこともあって、90年代にさまざまな「設計書」の書
き方(表記法)が提唱され、人によって書き方が違うというバラバラな状態になりました。これが多大
なコミュニケーションギャップを引き起こしたため、
「表記法の統一」への気運が生まれました。これが
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UML成立の背景にあった事情です。
つまり、UMLはそれらの「バラバラな表記法」を「統一」して作られた、
「表記法の集大成」的存在
です。これによって「人によって書き方が違うことから来るコミュニケーションギャップ」は解消へ向
かいました。
次に「モデリング」についてです。モデリングだけカタカナにしたのには理由があります。
「モデリン
グ」は「可視化」と表現できると思いますが、それに加えて「ある観点での整理」という意味も含むた
め「モデリング」という単語を用いました。
「モデリング」の例としては、IT システム構築の目的を「ビ
ジネスの効率化を図りたい」とすると、どういうビジネスが非効率(在庫管理とする)なのかを考え、在庫
管理のどの部分に IT システムを導入すれば効率化が図れるのかいう一連の作業を整理していくことが
「モデリング」です。それによりビジネスの本質的な問題点をあらわにすることができ、利害関係者に
対して価値を提供することができます。
最後に「言語」は「用語」と同じ意味合いです。もし利害関係者同士が同じ用語を同じ意味で使って
いないと、非常にコミュニケーションギャップが起こりやすくなります。それを抑えるために各観点(ビ
ジネスや IT システム)毎に用語集を整理することが重要です。
結論として、UML は ①コミュニケーションギャップの解消、②問題の本質の明確化 という2つの
価値を利害関係者に対して提供する表現方法なのです。
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以下、
以下、解説コーナー
解説コーナー
■(その1
その1) 利害関係者に
利害関係者に対して価値
して価値を
価値を見出す
見出す
「見出す」という単語は
のように、「人」が「対象」の中から「意味」を読み取るという形で使われます。
「利害関係者に対して価値を見出す」という表現では「人」
「対象」がそれぞれ何になるのかよくわか
らないので、「価値を見出す」ではなく
UMLは ・・・・ 利害関係者に対して価値を提供する
のほうがよいでしょう。その場合、提供する「価値」は「コミュニケーションギャップの解消」と「問
題の本質の明確化」ということになりますね。
■(その2
「表現方法と
その2)
表現方法と実現手段」
実現手段」の違いについてのイメージ
読者がITアーキテクトなら「表現方法と実現手段」と言われただけで、何を意味しているかイメー
ジできます。しかし、
「初心者、素人」読者ではそれを期待できないので、適切な類例を挙げておきたい
ところです。
そこで、
「建築」を例にしてその違いを表現します。
■(その3
「その背景
その3)
その背景は
背景は ~~ マチマチでした」
マチマチでした」
「主語と述語が対応していない」というこの現象は非常に多くの方に見られるものです。
文が長くなると、どうしても「1つの文の初めと終わりで別のことを言っている」という事態を起こ
しやすく、この現象が多発します。文は極力短くしましょう。
■(その4
その4)コミュニケーション 「ロス」
ロス」or「
or「ギャップ」
ギャップ」 ?
「コミュニケーションロス」と「コミュニケーションギャップ」という2種類の似た用語が使われて
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います。同じ意味で使っているのか、使い分けているのかが定かでありませんが、この原案の中ではこ
の2語を使い分ける意義が感じられなかったため、
「ギャップ」に統一してあります。
専門知識を「教える」という場合、
「別な言葉を使うのは、ハッキリと意味を使い分ける意図があるときに限る」
という原則を意識しましょう。一般的な「ビジネス・ライティング」の手法では「同じ言葉の連発」
は好まれませんが、「専門知識の教育」をするときは「同じ意味なら同じ言葉に統一する」、逆に「違う
言葉は違う意味を表す」ように使うのが鉄則です。
なお、もし厳密に考えるなら、「ギャップ」は静的状態を表現するニュアンスが強く出るのに対して、
「ロス」は「情報が流れていくうちに欠落していく」という「動き」のイメージが出ます。
■(その5
その5)モデリングの段落
モデリングの段落は
段落は無修正
「次に「モデリング」についてです」・・・から始まる段落はあえてほとんど修正しておりません。