学習会名 報告者名 「地域包括ケア」-2025に向けて- 24時間365日、 在宅で最後まで、 住まい重視 中 学 校 区 人口 約10,000人 *65歳以上高齢者 2,500~3,000人 *要介護・要支援高齢者 500~700人 ○ 自治体の判断で厳しい 利用制限がある ○家族の介護負担は減っ ていない ◇ 買い物は「日常品」だけなので、「下着 は良いが上着を買う時は保険外」と言われ ました。 ◇ 「近所の散歩の介助」は保険外になっ ています。 ◇ 家族が近くに住んでいると、家事援助 が受けられません(500㍍以内:都内) ◇ 高齢者の家族介護は、24時間通し ての重労働。介護保険でカバーできる 量が少なすぎます。 ◇ 在宅酸素療法をおこなっているので、 ショートステイの受け入れ施設も少なく キャンセル待ち。 利用者も家族も大変です! ○ 重い負担で必要な介護が 受けられない ◇ 年金暮らしでは、医療費・介護利用料と 保険料を支払うと、生活費が少なすぎます。 ◇ 利用料金で介護の内容を決めます。 とても必要なだけの介護サービスは利用 できません。 介護保険は 10年で ○ 納得できない要介護認定 ◇ 状態と認定結果に違いがあります。特に 「認知症」や「独居」の認定結果は低くなって います。 ◇ 状態が変わらないのに、介護認定が下 がってしまうことがあります。 ○ 軽度者の福祉用具が 制限されている ◇ 頑張って介護度が改善しましたが、その 結果介護ベッドが借りられなくなり、布団を 敷くことにしました。でも、起きあがりが不自 由で危険です。 利用できない 利用させない 制度へ 介護現場の現状も大変 ◆ 介護職員は募集しても集まらず深刻な 人手不足です。 特養待機者 42万人 在宅重度者は6万人 ○ サービスが使えなくても保険料は値上がり 2,911円 3,293円 2000年 2003年 4,090円 4,160円 2006年 2009年 ??? 2012年 ◆ 給与の見直が必要。改善すると人手不足も 解消出来ます。現状では結婚したら生活出来な い水準です。 厚労省・制度見直し方針(2010年1月) 制度の持続可能性の確保 30歳・20歳 以上へ? 2割負担? 軽度者の 利用制限? ※ 厚労省老健局振興課長 講演 重点化 生活援助・家事援助の制限? 保険外サービスの増加? 介護保険の制度改正の論点 厚生労働省 宮島 老健局長 2010.3.5 第1 サービス体系のあり方 地域包括ケアの実現 第2 制度の持続可能性の構築 介護保険費用と給付 地域包括ケアの実現のために ・在宅支援の強化 ・施設の多機能化 ・訪問看護の体制確保 ・高齢者の住まいの確保 ・介護職員の質の向上 ・認知症サービスの確保 等 持続可能な制度を構築するために ・介護職員処遇改善交付金や 介護拠点緊急整備の費用の、 次期報酬改定での対応についての課題。 ※ 厚労省老健局長 講演 「介護給付費分科会/介護保険部会」 生活援助、要介護認定制度、支給限度額 「様々な意見」 生活援助をめぐって 生活援助は保険から外すべきではない。軽度者も対 象に作られたのが介護保険制度。軽度者への給付 抑制は第二の後期高齢者医療制度になりかねない。 軽々に考えてはいけない。 (齊藤秀樹氏・老人クラブ連合会) 生活援助を保険から外すと、軽度者の生活は成り立 たなくなる。軽度者が生活援助を利用することが悪 のようないいかたはよくない。 (勝田登志子氏・認知症家族の会) 軽度者の生活支援サービスは介護保険から外し、財 源を中重度者へ重点化をすべき。 (久保田政一 氏・日本経団連) 認定制度をめぐって 要介護認定制度の廃止を含む抜本的な検討を行う こと。検討の際には、当事者の代表を委員として加え 利用者・家族の声が反映されるようにすること。 (勝田登志子 氏・認知症家族の会) 認定制度は実態との乖離が問題。疾患の評価や暮 らしの中の介護の必要性が反映されるように仕組み の変更が必要。別の場で議論を。 (吉田昌哉 氏・労働組合総連合) 勘違いも甚だしいのが(認定制度)廃止論。「分かり やすくするために簡略化せよ」という議論も危険極ま りない話。認定制度がなくなれば、被保険者が希望 するままに給付を受けることができるようになり社会 保障は崩壊してしまう。 (池田省三 氏・龍谷大学教授) 支給限度額・利用者負担をめぐって 介護報酬引き上げでは加算が中心で、1割負担にも 影響するため算定しない事業所も少なくない。加算は 支給限度額の枠外にすべき。 (北村俊幸 氏・民間事業者推進委員会) 支給限度額は超えると全額自己負担になるのが問 題。まずは、段階的に負担率を引き上げてはどうか。 (土居丈郎 氏・慶応大学教授) 介護給付費国庫負担割合、自己負担 etc・・・「様々な意見」 介護保険財政の公費負担をめぐって 保険料負担の急激な増加を避けるためにも、50%を 超える恒常的な公費負担の導入が必要。 (齊藤秀樹 氏・老人クラブ連合会) 公費負担割合の引き上げは、財政運営戦略のルール から、財源の確保が必要で、現状では困難。 (厚労省担当官) 公費負担割を50%以上とし、保険料の割合を40%台 に改めるべき。 (結城康博 氏・淑徳大学) 公費負担割合を引き上げる場合は、地方の負担割合 も高めることが必要。その財源は消費税が望ましい。 (小西砂千夫 氏・関西学院大学) 介護保険料・利用者負担をめぐって 医療保険は自治体の一般財源を繰り入れられるが、 介護保険はできない。そのため給付抑制が行われて いる。公費負担を引き上げるべき。自己負担2割の 引き上げは絶対に反対 (勝田登志子 氏・認知症家族の会) 介護保険料について、高齢者の相当数は、生活にゆ とりがなく、10円、20円の金額でもいかに大変か理 解をしてほしい。負担者が納得できるように国が説明 責任をはたすべき。 (全国町村会) 自己負担を2割に引き上げるべき。(経済同友会) 第5期の介護保険料は、全国平均5,000円が議論 のスタートとなる。 (厚労省) 第5段階以上は約1049万人(約38%)おり、この層の 保険料を引き上げたり、給付費が1600億円程度を占 めている要支援1.2、要介護1の生活援助を削れば、 財源の確保は可能。 (土居丈郎 氏・慶応大学教授) 社会保障審議会介護保険部会 厚労省の「介護保険アンケート」では、「サービスを削るか?それとも介護保険料を上げるか?」の 二者択一で回答を迫り、その結果、『「50%」の国民が介護保険料の引き上げを容認』しているとの 世論誘導がおこなわれた 2025年の「地域包括ケアシステム」の姿は、 「自助」 「互助(制度以外の相互扶助)」 地域包括ケア研究会報告書 2010年4月発表 ○ (住民主体の組織の活用、介護保険制度の役割) ・身体介護、訪問診療・看護、リハビリテーションは、「共助」である介護保険や医療保険。 ・生活を支援するサービスは、自治会やNPOなどの「住民主体の組織」が役割を担っている。 ・地域包括支援センターは、介護保険・保険外のサービス等の情報を把握し、地域の「総 合相談窓口」的な役割を担う。運営協議会には、地域の住民も参加。 ○(自立支援型マネジメントの徹底) ・身体状況、家族・親族の状況、経済状況、居住環境等を総合的に把握し、QOL向上を目標と したケアプランを作成・提示し、利用者が選択する。 ・困難事例は、地域包括支援センターが「地域ケア会議」を開催し、他職種が参加するチームケ アで総合的な支援をおこなう。 地域包括ケアシステムの概要 財界の意向と表裏一体 「規制緩和の計画」 行政刷新会議「規制改革・規制・制度改革」に係る対処方針 医行為の範囲の明確化(介護職による痰の吸引、胃瘻処置の解禁等) ○ 医療安全が確保されるような一定の条件下で特別養護老人ホームの介護職員に実 施が許容された医行為を、広く介護施設等において、一定の知識・技術を修得した介 護職員に解禁する方向で検討する。また、介護職員が実施可能な行為の拡大につい て、併せて検討する。 (→ 平成22年度中検討・結論、結論を得次第措置) ○ リハビリなど医行為か否かが、不明確な行為について、必要に応じ、検討・整理する。 (→ 平成22年度中措置) 特養への民間参入拡大(運営主体規制の見直し) ○ 特別養護老人ホームへの社会医療法人参入を可能とする方向で検討し、結論を得る。 (→ 平成22 年度中検討・結論、結論を踏まえ対応に着手) ○ また、特別養護老人ホームの運営について、利益追求・利益処分の在り方、措置入所の在り方 や、基幹となる税制の在り方・廃業の際の残余財産の処分等の在り方に関連し、特別養護老人ホー ムを社会福祉法人が担っていることの意義や役割、社会福祉法人以外の既存の法人形態を含め、 社会福祉法人と同程度の公益性及び事業の安定性・継続性を持つ法人の参入を可能とすることの 是非について検討する。 (→ 平成22年度中検討開始) 「制度の持続可能性のために選択と集中」 保険外を拡大し自己負担も増加を 経済同友会「介護保険制度改革提言」 介護保険財政の持続性の向上 経済同友会代表幹事 桜井正光 氏(リコー取締役会長執行役員) ○ 介護予防サービスが提供される要支援1・2と、比較的軽度な要介護1の利用者への サービスは保険の対象外とする ○ 自己負担を介護サービス費用の1割から2割に引き上げる 介護サービスの提供のあり方 ○ 介護保険施設への株式会社等、多様な経営主体の参入を促す。社会福祉法人に対す る公的助成や税制面での優遇措置をなくし、競争を同一条件の下で行う ○ 施設で介護を受ける場合も、同じ要介護度の在宅介護と支給額を同程度にして、その 超過分は全額自己負担とする。また、学校や社宅等を介護施設への転用を促進し、施設 の建設費や運営費を抑制する ○ ケアマネジャーの独立性や介護、医療に関する専門性を高める。ケアマネジャーの利 用においては自己負担を設け、その能力に応じて評価、処遇する仕組みを構築する ○ 保険外サービス市場を拡大し多様で付加価値の高いサービスを提供する こんな企業が主張する、消費税引き上げ、介護保険に市場原理による事業者間の競争の拡大 企業の代表者で構成する、いわゆる「財 界」 日本経団連 経済同友会 【役員の所属企業】 【役員の所属企業】 リコー、商船三井、小松製作所、JFE ホールディングス、アスクル、野村アセッ トマネジメント、帝人、丸紅、三井住友フィ ナンシャルグループ、バンダイナムコ、 ローソン、東京海上日動火災保険、武田 薬品工業、アサヒビール、日産自動車 住友化学、三菱商事、パナソニック、第一 生命、三井物産、東レ、みずほフィナン シャルグループ、三菱重工業、野村ホー ルディングス、全日空、三井不動産、東京 電力、トヨタ自動車、東芝、新日本製鐵、 日立製作所、小松製作所、日本電信電話、 JXホールディングス、J.フロントリテイリ ング、アサヒビール、三菱東京UFJ銀行、 住友商事、武田薬品工業、ソニー、三菱 電機、大和証券グループ、日本郵船、積 水化学工業、JR東日本、三菱マテリアル、 キヤノン、丸紅、味の素、王子製紙 ←千代田区大手町一丁目にある「日本経団連ビル」 (地上23階・地下4階) 「権利としての社会保障」の実現 日本国憲法 第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を 有する。 2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公 衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。 『全日本民医連の医療・介護制度の再生プラン』より 自己責任を土台とした家族介護への逆戻りではなく、憲法25条に基づき、 応能負担原則・必要充足原則(負担は支払い能力に、給付は必要に応じて) を貫き、24時間365日の生活をささえる「介護の社会化」の実現と、 介護分野にはたらく職員の専門性を高め、 誇りをもってはたらくことが出来る環境整備が急務です。 介護保険法の改定で・・・・ 「介護の社会化」の実現 介護保険制度の再設計を 介護の「市場化」 ではなく 介護の社会化 給付抑制と負担増 ではない 介護保険制度 ・ 公的責任の強化、公的制度の拡充で、利用者の生活と権 利を守ろう ・ 「介護の社会化」を支える介護職員の労働条件の改善を直 ちに実現しよう ・ “名ばかりの社会保険”から、社会保障としての介護保険 制度への転換、誰もが安心して、必要な制度が利用できる制 度を実現する 介護ウェーブは正念場!!! 介護保険制度の抜本改善と 「あるべき地域包括ケア」を実現し 民医連の地域活動への期待にこたえよう! 利用者も家族も大変です! 介護現場の現状も大変 利用できない 利用させない 介護保険 各地の事例を紹介して下さい 介護ウェーブは正念場!!! • • • • 学習会や署名行動 街頭宣伝 利用者訪問・事業所訪問 その他 方針の提起
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