「千三つ問題」 死の谷ベンチャーのモデル化 死の谷ベンチャーの特徴 1. ほとんどが失敗。 →成功は千に三つ。 2. 全体としてはペイする。 →成功利得は膨大。 2008.11.21 Rev.2 齋藤旬 千三つ問題 1000件の技術開発計画がある。このうち成功するのは3つの計画であり他 の997件は失敗する。ただし、どれが成功しどれが失敗するか事前には 分からない。このとき任意の計画をn件束ねて一つのポートフォリオとす る投資ファンドを組成するとする。なお、計画は全て2年計画であり、一年 目が投資期であり1億円の費用が発生し、二年目は収穫期である。ただ し失敗計画の収穫期にはゼロ円の収入が、成功計画の収穫期には 1000億円の収入があるものとする。 利益(=収入ー費用)の計算例を示す。例えばn=3で、3件とも失敗計画を束 ねてしまった時は、利益=ゼロ-3億 [円]である。マイナスの利益、つまり 損失が獲得されることになる。あるいはn=10で、その中に2件の成功計 画が含まれていた時は、利益= 2000億-10億=1990億 [円]である。 3≦ n≦997では、投資ファンドに含まれる成功計画はゼロ件、1件、2件、3件 の4通り考えられる。従って利益額も4種類になる。 この様な投資ファンドの、n=3, 10, 100, 1000 それぞれの 1)予想される利益額とその確率を求め、 2)利益の期待値 と、 3)利益の標準偏差値 を 求めよ。
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