MOTTAINAI

つくば市における公務員宿舎の
「これから」
中間報告
都市計画実習
市街地環境班
中間発表
担当教官:藤井さやか
TA:阿藤卓弥 市川美穂子
綾田行 森川依美 石田あずさ
橋純一 城間奨
島田裕美子
2006/5/16
小林直樹
福田祐子
今回の話の流れ
社会的背景・問題意識
つくばの公務員宿舎の現状把握
問題提起
今後の展望
将経
来済
のの
負成
担長
増が
が高
少ま
なり
く、
な
る
経済財政諮問会議
政
(議長:小泉首相)
府
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具務
体員
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手
公務員宿舎の成り立ち
1963年 筑波地区に研究機関などの移転が決定
建設当時は職員数も未確定だったので
必要にせまられて一般の宿舎建設の一環として
つくられた。
関東財務局が宿舎建設の発注を担当
筑波地区への国立・研究機関の移転に伴う
国家公務員の住居確保が目的
1979年 7,749戸の建設をほぼ完了
当初のプランでは
10,000戸造る予定だっ
た!!
つくば市における公務員宿舎の実態
つくばにおける公務員宿舎の平均入居率は8割未満のため、維持に支障
関東財務局では、入居している8割を残し、2割を売却・更地にする計画
つくばでも公務員宿舎は縮小傾向にあ
る!!
2004年
研究所の独立法人化に加え
各研究所へ公務員宿舎が
譲渡されはじめる
2006年から
民間への売却や解体が
予定されている
公務員宿舎の戸数と廃止戸数
問題意識
TX開通によるマンション建設ラッシュ
30年前に建設された公務員宿舎では
公務員宿舎居住者のさらなる減少が懸念
公務員宿舎をさらに削減していくの?
ちょっと待った!!
現在ある公務員宿舎を改善し、維持する余地
があるのではないか?
今回の話の流れ
社会的背景・問題意識
つくばの公務員宿舎の現状把握
問題提起
今後の展望
公務員宿舎の現状把握のための調査手法
○センター周辺の公務員宿舎(吾妻、竹園)の現地調査
実際に公務員宿舎を見ることで、公務員宿舎の周辺
環境、外観などの実態を知るため
○公務員宿舎住民、周辺住民、つくばを訪れた人々に対する
プレインタビュー
現地調査で感じた公務員宿舎の良い点、問題点に
ついて公務員宿舎住民、周辺住民、つくばを訪れた
人々がどのように思っているのかを知るため
現地調査
2006.04.18
現在の公務員宿舎を見て感じた問題点
ひびや外壁のしみが多い
煉瓦が壊れていて歩きにくい
メンテナンスが不十分
緑の手入れが不十分
現在の公務員宿舎を見て感じた良い点
・低層が多いため、圧迫感がない
・開放感が魅力的
・住居と緑地との距離が近い
・採光がよい
・隣棟間隔がしっかりとられている
現地調査まとめ
良い点
問題点
緑地環境・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・
・庭の手入れがされていなく視界がさえぎられる
・緑が地区内に多く配置されている
・庭は通路が整備されておらず、落ち葉などが
・それぞれの棟に庭が確保されている
積もっている
公園・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・
・各街区に公園が配置されている
・ベンチ、標識、遊具が老朽化し一部危険な場
・開放的な共有スペースが確保されている
所になっている
道路・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・
・各棟の前に通路が設けられている
・敷石が壊れたままになっている
建物・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・
・住戸と緑地環境が特徴的な景観をもたらして
いる
緑地環境・公園
・建物が低層・低密度でゆとりをもったつくり
になっている
道路(共有スペースとして)→緑
建物・道路(修繕など)→建物
・ひびや外壁のしみが目立ち、老朽化が進んで
いる
・建物の維持管理ができていない
維持管理システム
プレインタビュー調査
対象者:公務員宿舎の住民、周辺住民(43人)
場所:中央公園、センターバスターミナル、竹園及び吾妻の公務員宿舎内
調査結果
現地調査で感じた公務員宿舎
の良い点、問題点
緑地環境
建物などについて
それに対する意見
棟によって別々
整備されるなら残したい
景観が悪くなると思う
つくばらしくない
低層の方がいいと思う
子供の遊ぶ場所が少なくなる
管理体制
住民の手の届かない場所がある
植栽の管理を住民が行っている
現状把握調査のまとめ(良い点)
現地調査
プレインタビュー調査
低層・低密度の住宅が多い
緑が多く配置計画されている
各棟に庭が設けられている
緑地環境が子育てによい
各棟に通路が設けられている
緑地が豊か
開放感が魅力的である
採光がよい
緑が家の目隠しになっている
住居と緑地との距離が近い
隣棟間隔がしっかりとられている
公務員宿舎の低層・低蜜度の建物、緑地環境の重要性は
宿舎住民、周辺住民に認識されている!
現状把握調査のまとめ(悪い点)
現地調査
プレインタビュー調査
植栽の整備が不十分で視界が悪い
地区によって植栽の管理がまちまち
ベンチ、標識、遊具が老朽化し一部危険な
場所となっている
木が生えすぎていて防犯上危ない
敷石が壊れたまま放置されている
建物の老朽化がひどい
外壁のひびやしみが目立ち老朽化が進ん
でいる
排水がひどく天井や床が抜ける
建物の維持管理が行き届いていない
住民の管理外の緑地に関しては荒れている
建物の老朽化や緑地環境の維持管理について不満を持っている
住民がいる!
今回の話の流れ
社会的背景・問題意識
つくばの公務員宿舎の現状把握
問題提起
今後の展望
調査のまとめと問題提起
調査のまとめ
・公務員宿舎の良い点(豊富な緑地環境、低層低密度の建 物)
がうまく生かせていない
・維持管理体制が整っていない
今後のさらなる入居率の減少を抑え、公務員宿舎を維持し
ていくためには・・・
今後の方向性と課題
①維持・活用していく八割の居住環境の質の向上
②削減していく二割の部分の調和の取れた跡地利用
調査のフロー
調査1
ヒアリングと現地調査を数回にわたっておこなう
今後の公務員宿舎の売却計画の把握
現在売却された跡地の転用状況の把握
調査2
公務員宿舎の住民と公務員宿舎周辺の住民
に対して本調査のアンケート調査を実施
住民の意識を確認
何を住民が求めているのか、それを実現するため
にどんなシステムが必要なのか明らかにしていく
調査3
調査1,2を踏まえ、公務員宿舎の修繕のシミュレーションを
複数実施する。
宿舎・周辺住民に対して提示した場合の
住民の評価を分析
調査4
削減する2割に関して民間業者にヒアリングや
すでに建設されている集合住宅
民間業者によってマンションが建設された場合にどの
ようなのもが建設されるのかを把握
調査5
調査1,4を踏まえ、削減される2割の部分にマンションが
建設された場合のシミュレーションをする
調査6
二つのシミュレーションを住民に提示した場合の住民の評価
を分析し、宿舎の改善方策と周辺と調和のとれた跡地利用
を提案する。
参考文献
筑波研究学園都市における市街化と住宅供給に関する研究(1)
筑波大学 土肥研究室 住宅建築研究所,1981
筑波研究学園都市における市街化と住宅供給に関する研究(2)
土肥博至 若林時郎 ほか 住宅建築研究所,1982
筑波研究学園都市国家公務員合同宿舎要覧
大蔵省関東財務局 1980
問題点を3つに分類
ハード
緑地環境
ソフト
管理体制
敷石が壊れたまま放置されている ○
植栽の整備が不十分で
視界が悪い ○
建物の維持管理が行
き届いていない ○
外壁のひびやしみが目立ち老朽化が
進んでいる ○
木が生えすぎていて防
犯上危ない ●
地区によって植栽の管
理がまちまち ●
建物の老朽化がひどい ●
住民の管理外の緑地に
関しては荒れている ●
建物
ベンチ、標識、遊具が老朽化し一部危
険な場所となっている ○
排水がひどく天井や床が抜ける ●
( 現地調査→○ プレインタビュー→●)
以上の3点を、公務員宿舎を維持する上での問題点と仮定し、
より詳細な調査を実施して検証する
今後の展望
建物
ハード面
緑
管理体制
ソフト面
3つの問題点をより詳しく調査
提案を裏付
ける調査
改善方法を提案
実現したい公務員宿舎の理想像の提示
わたしたちの目指す公務員宿舎の「これから」
緑 目隠し・見通しの両立した緑地をもつ公務員宿舎
建物 低層・低密度を活かしたゆとりある公務員宿舎
管理体制 住民の意見を反映させた管理体制の強化
住民の入居率減少を止めるため
に現状に即したつくりに改める
今後もその状態を維持する