スライド 1 - 北海道大学工学部

クロマトグラフィー
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分離の必要性と分離法
多様な性質(サイズ、荷電、疎水性
親水性(極性))
分析時の妨害を避けるためにも、
極力「分離」
分離法:相変化を利用
沈殿(液相から固相に移動)
蒸発(蒸留) (液相から気相に移動)
溶媒抽出:2種の混じり合わない溶媒(通常水と有機溶媒)を使い、各溶媒中での溶解度
が物質によって異なる現象を利用。
水に溶けやすいもの:イオン、極性分子。溶けにくいもの:非イオン性の非極性分子。
水オクタノール分配係数
クロマトグラフィー
水オクタノール分配係数
log Pow
Co
Pow 
Cw
CO=1-オクタノール(比重0.82)中の物質濃度(mol/L)
CW=水中の物質濃度(mol/L)
・水
・オクタノール
・物質
混合
遠心分離
オクタノール
各相の
濃度測定
水
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クロマトグラフィー
固相抽出
液相→固相
固相:粉末状シリカ、ポリマー粉末
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溶離液で
溶離
クロマトグラフィー
クロマトグラフィー(固相抽出の一例)
語源
Chroma:ギリシャ語で 色
Graphein:ギリシャ語で 描く
Chromosome:染色体
クロマトグラフィーの創始者 Tswett
http://www.imtakt.com/jp/Others/Tswett/
使用する反応:ファンデルワールス力、静電的相
互作用、水素結合、吸着、イオン交換、サイズ
排除
入浴剤のカラムクロマトグラフィー
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クロマトグラフィー
クロマトグラフィーの物質分離メカニズム
川
5分後
8分後
12分後
川底の石への結合力
B
混合液
A
5分
8分
12分
時間
カラム
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クロマトグラフィー
サ
ン
プ
v2
移動相
v1
ル
注
入
固定相:カラム内に固定された固相。サンプル中の混合成分を分離する。
移動相:液相または気相。サンプルを固定相の間をぬって移動させる役割を担う。
親和性:固相への結合しやすさ
stat
分配比:固定相中の濃度 /移動相中の濃度。分配係数
D
mob
検
出
器
C
K 
C
クロマトグラム
検出器出力
クロマトグラム:クロマトグラフィーで得ら
れるデータを示したもの。横軸時間、
検出シグナル。
保持時間
面積=量
ピーク
時間
クロマトグラフィー
液体クロマトグラフィーの検出器
クロマトグラフィーはあくまでも分離を行うもの
吸光度検出器
「吸光光度法」にて説明済み。
カラム通過後のサンプルを含む移動相に光を当て、
吸光度を測定。
電気化学検出器(電気伝導度)
伝導率(電気の通り易さ。電気抵抗の逆数)を測定。
純水は極めて電気を通しにくい絶縁体である。イオン
などが溶けることによって電気が流れるようになる。
電気化学検出器(電圧、電流)
「酸化還元反応」にて説明済み。
カラム通過後のサンプルを含む移動相に 電極を浸
し、酸化還元反応により発生した電圧や電流を測定。
示差屈折率検出器
サンプルを含む液と、並行して流されたサンプルを含
まない液(対照)との、屈折率の差を測定
質量分析
後述
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クロマトグラフィー
ガスクロマトグラフィーの検出器
熱伝導度検出器(thermal
内蔵されたタングステンフィラメントに電流を流し、測定
conductivity detector:TCD) 対象物質が流れてくることで変化するフィラメントの
電気抵抗(これに伴い変化する電圧)を測定。
測定可能物質:無機物質(H2、N2、O2、CO、CO2、N2O)
フレーム(水素炎)イオン化
検出器(flame ionization
detector:FID)
有機化合物を燃焼するとイオン性の燃焼物を生成する
ことを利用し、このイオンを電極で補足。発生する電流を
測定。
測定可能物質:有機物質。アミノ酸、ガソリン成分、揮発
性有機化合物(VOC)、プラスチック成分、など多数。
電子捕獲型検出器(electron 放射性同位元素ニッケル-63からβ線が出ており、測定
capture detector:ECD)
対象物質をイオン化する。これにより電子が発生する。
発生する電流を測定。
測定可能物質:ハロゲン、カルボニル、ニトロ基を持つ物
質(有機塩素化合物、トリハロメタン、殺虫剤、PCB)
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