精神障害者における 禁煙支援

日本禁煙推進医師歯科医師連盟学術総会 ランチョンセミナー
精神障害者も
禁煙したい禁煙できる!
-新しい禁煙治療薬への期待-
公徳会
トータルヘルスクリニック
川合 厚子
2009.2.10.
今日、お伝えしたいこと
• 精神障害者こそ禁煙が必要
• 精神障害者も禁煙したい禁煙できる
• 精神障害者の禁煙治療のコツ
•
•
•
精神疾患のチェックは必須
精神障害者における新しい禁煙治療薬の治療成績
と治療例
必要なのは情報と環境
精神障害者の禁煙治療を推進するためには
精神障害者こそ禁煙が必要
精神障害者は
禁煙できない
?
精神障害者からタバコを取り上
げたらかわいそう
?
精神障害者が
禁煙?
精神症状が悪くなるんじゃない?
?
?
Odds Ratio (95% CI)a,b,c
喫煙は精神障害の危険因子
9.0
6.0
4.4
3.2
3.6
2.6
3.0
0.0
うつ病
気分変調症
パニック障害
広場恐怖症
Breslau et al. Psychol Med. 2004;34:323-333.
精神疾患と薬物中毒患者における喫煙率
喫煙率(%)
100
80
精神疾患患者
薬物中毒患者
健常者
60
40
20
0
統合
失調症
躁うつ病 大うつ病 パニック 強迫性
障害
障害
PTSD
アルコール
依存症
コカイン
モルヒネ
米国
健常人
Adapted from Kalman D et al. Am J Addict. 2005;14:106-123.
精神障害者こそ
喫煙しないことの
メリットは大きい。
不適切な
生活習慣
精神症状の安定化
身体脆弱性
QOLの向上
薬剤副作用
薬剤減量の可能性
精神障害者の身体合併症
精神症状
①糖尿病や心疾患による死亡率:
約5倍
家族の負担
②呼吸器疾患の死亡率:約7倍
心理的・社会的・経済的負担
③平均余命:約10年短い
十分な治療 SZ: Goff,DC(Harvard Medical School)
統合失調症における喫煙の効果
【生物学的な面から】
喫煙の副作用は死
• 認知の改善
• リラックス効果
喫煙者と非喫煙者で
• 抗うつ作用
差なし
• 精神症状の緩和
• 抗精神病薬によるパーキンソン症状出現の減少
【精神社会的面から】
• 退屈さの軽減
統合失調患者にも
• 社会的交流
禁煙を勧めるべき
喫煙による損失
糖尿病・心疾患・呼吸器疾患
での死亡率が高く、平均余命が
約2割短いメタボリック症候群
罹病率は約2倍
【生物学的な面から】
• 高い死亡率と疾病罹患率
• 抗精神病薬増量の必要性
• 抗精神病薬による不随意運動副作用出現の増加
• 更なる物質依存の危険性
【精神社会的面から】
• 経済的困窮の増加
• 活動制限(禁煙の場所が増加してきているため)
• 身体的外見の変化(スモーカーズ・フェイスや
臭いは就職の妨げとなる)
精神障害者も禁煙したい
禁煙できる
情報を提供すると
タバコは
やめられないよ!
タバコをやめて
みようかな
チャンピックス
身体疾患との
関連付けが有用
ニコチンパッチ・
認知行動療法
タバコの害
禁煙の方法
希望
禁煙の利点
精神疾患を持つ喫煙者150人に訊きました
禁煙に興味がありますか?
実行期
禁煙実行中
11%
1ヶ月以内に
禁煙しようと思っている
19%
無関心期
ない
27%
準備期
禁煙したいが
1ヶ月以内に
禁煙しようとは思わない
14%
関心はあるが
禁煙しようとは考えていない
29%
関心期
2001年11月から2002年4月公徳会佐藤病院でアンケートを実施 川合厚子、2002年
対象:佐藤病院に通院または入院している精神障害者n=296
うち喫煙者は167 うち準備性についての解答があったのがn=150
30
男性の禁煙率
25
20
男
女
15
10
5
90
0
SZ
D
痴呆
その他
80
70
全体(N=92)
60
50
精神障害者
(N=69)
一般(N=23)
40
30
20
10
0
2M
1Y
2001-2002の佐藤病院での禁煙支援例
女性の禁煙率
70
60
50
全体(N=19)
40
精神障害者
(N=16)
一般(N=3)
30
20
10
0
2M
1Y
2001-2002の佐藤病院での禁煙支援例
精神障害者の
禁煙治療のコツ
問診で精神疾患をチェック!
保険適用で費用面で禁煙しやすい環境に
• 2006年4月:ニコチン依存症に対する保険適用
• 2006年6月:ニコチンパッチが薬価収載
禁煙治療をうける精神障害者が増加
生活保護
自立支援法 58条
タバコ代は生活を圧迫
• 2008年5月:バレニクリンが薬価収載
精神疾患の生涯罹患率は25%
by WHO
• 日本では医療機関にかかっている精神障害
の患者数が全国で200万人以上
• 統合失調症は全人口の約1%
• うつ病の生涯罹患率は約10%
心の病気にかかったことがありますか?
精神科治療歴を訊く:見た目ではなかなかわからない
精神科治療歴を訊くことは必須
見た目では中々わからない
精神疾患の既往があるか、現在治療中か
また、精神疾患ある場合には病状が安定しているのかどうか
精神障害者では精神症状が悪化することがある。
禁煙後にうつになる場合がある。
禁煙により、治療薬の血中濃度が上がる場合がある。
上記のことに注意しながらこまめにみていく
今、目の前にいる患者さんは精神
疾患をもっているかもしれない
精神疾患の生涯罹患率は25% by WHO
SDS(Self-rating Depression Scale
自己評価式抑うつ尺度)
判定
正常圏
23-47
神経症圏
39-59
うつ病圏
53-67
1.
まれに~
なし
(1日未満)
質問項目
1
普段ではなんでもないことがわずらわしかった
2
食べたくなかった・食欲がなかった
3
たとえ家族や友人が助けてくれたとしても、ゆううつ
な気分は晴れないと感じた
4
自分は、他の人と同じくらいに価値があると感じた
5
ものごとに集中できなかった
6
気分が落ち込んでいると感じた
7
やることすべてに骨が折れると感じた
8
将来に希望があると感じた
9
これまでの人生は失敗だったと感じた
2. いくらか~
少し
(1日~2日)
3. 時に~
まあまあ
(3~4日)
4. ほとんど~
いつも
(5~7日)
10 何かにびくびくすることがあった
11 落ちつかず、眠れなかった
CES-D
12 幸せな気分だった
13 普段より口数が少なかった
14 ひとりぼっちだと感じた
15 人々がよそよそしいと感じた
16 人生を楽しんだ
17 涙ぐむことがあった
:Center for Epidemiological Studies Depression Scale
合計得点 (4尺度20項目、得点可能範囲0-60)
(合衆国国立精神保健研究所疫学的抑うつ尺度)
総得点で16点以上の場合はうつ傾向があると判定される。
18 悲しい気分だった
19 まわりの人が自分を嫌っていると感じた
20 ものごとに手がつかないと感じた
(合衆国国立精神保健研究所疫学的抑うつ尺度)
精神障害者の禁煙治療のポイント
「信頼関係」「こまめな診察」 「保険治療」 「長期のフォ
ロー」「精神科医との連携」「環境」「家族」
相手を受け止め、
• ラポールを作る
相手とのあいだに
信頼感を創り出すこと
• 頻回に診る
• 禁煙補助薬を使う
• 長期にフォローする
• 精神症状の変化・治療薬への影響をチェック
• 禁煙環境を作る
• 周りの人みんなでサポートする
資料1に
相当
精神障害者の禁煙支援の実際
禁煙の準備性を評価
できていない場合には禁煙する個人的な理由を見つける
喫煙歴を聞く
禁煙のリスクを評価
安定期に禁煙開始
精神症状の再燃:その患者のいつもの再燃症状を知っておく
うつ:うつの既往や家族歴の有無を知っておく
薬物効果の変化:現在の服用薬の副作用を知っておく
個々の禁煙計画を書く
認知障害があるような場合は重要
ニコチン代替薬を使う
著明に禁煙率を上げ、離脱症状を抑える
グループ支援を推奨する
再燃予防の助けとなる
頻回にモニターする
禁煙開始後1-3日で診る:いかなる問題をも取り扱う
がんばりましたね
順調です
うまくいってますよ
その調子
1ヶ月は毎週診る
精神症状の再燃
うつ
薬物効果の変化
の評価をする
6ヶ月は毎月診る:精神症状と薬物療法のモニターを継続する
どんな前進をも褒める
オーストラリアの統合失調症における喫煙管理ガイドラインより川合改変
CYP1A2やグルクロン酸トランスフェラーゼなどにより代謝される薬剤
禁煙により血中濃度が上昇する薬剤
タバコを吸っていると下記の薬物はどんどん代謝され、
非喫煙者に比し多くの投与量を必要とする
向精神薬
抗うつ薬
抗不安薬
クロルプロマジン(コントミン、ウインタミン)
フルフェナジン(フルメジン)
ハロペリドール(セレネース)
オランザピン(ジプレキサ)
アミトリプチリン(トリプタノール)
イミプラミン(トフラニール)
クロミプラミン(アナフラニール)
ノルトリプチリン(ノリトレン)
フルボキサミン(デプロメール、ルボックス)
ジアゼパム(ホリゾン、セルシン)
アルプラゾラム(コンスタン、ソラナックス)
ロラゼパム(ワイパックス)
その他
βブロッカー
プロプラノロール(インデラル)
気管支拡張薬 アミノフィリン(ネオフィリン)
テオフィリン(テオドール、スロービット) など
副作用が
出やすくなる
費用が
かかる
診療情報提供書
○○ 病院
精神科主治医侍史
平成
年
月
日
診療情報提供書
の例
○クリニック
○○ ○○
住所:
電話・FAX:
フ リ ガ ナ
患者氏名
生年月日
住所
電話
紹介目的 ニコチン依存症治療に関してのお願い
大変お世話になります。
上記患者様がニコチン依存症の治療を希望して来院されました。ご本
人より、貴院にて
の治療を受けていることをお聞きしました。「標
準手順書」や「精神障害者における禁煙治療の実際」(資料1)を参考に
禁煙治療をしたいと考えております。精神疾患が安定期にあれば禁煙治
療は可能とされますが、いかがでしょうか。注意すべき点などありました
らご教示どうぞよろしくお願いいたします。
禁煙治療により精神症状に変化がでたり、服用薬物によっては血中濃
度に変化がでたりすることがございますが(資料2)、精神障害者におい
ても禁煙は重要とされてきており、精神科専門のお立場からサポートして
いただけますと大変ありがたく存じます。
何卒どうぞよろしくお願いいたします。
〔参考〕禁煙治療のための標準手順書
http://www.j-circ.or.jp/kinen/anti_smoke_std/
精神科医に
禁煙治療に
興味を持って
もらうのも
ねらいの一つ
精神疾患別各論
統合失調症
気分障害
自信を持って禁煙治療を
うつの悪化に注
アルコール依存症治療
アルコール依存症
認知症
⇒ニコチン依存症治療
禁煙補助薬を使いながら物忘れ
をうまく利用 「環境」「家族」
うつ病
• 喫煙者ではうつ病の生涯罹患率は非喫煙者
の2倍以上。
• 逆にうつ病はニコチン依存症になりやすい。
• 抑うつの重症度と喫煙との間には相関関係が
ある。
• 禁煙初期の抑うつ症状は再喫煙率を高める。
• ニコチンパッチ使用群では再喫煙率が少ない。
うつ病の治療
• くすり◎・・・ノリトレン
SSRIはうつ病の治療薬としてはよい
が、禁煙治療ということを考えると
ノリトレンは一石二鳥
• 休養◎
• 考え方をかえる◎
• 環境を変える○
新しい禁煙治療薬の治療例
チャンピックス発売後の禁煙治療例
男性
女性
計
ニコチンパッチ
8
5
13
チャンピックス
22
9
31
パッチ→
チャンピックス
計
1
1
2
31
15
46
2008年5月19日~12月19日
精神障害の有無別にみた
禁煙治療薬処方数
ニ
コ
チ
ン
パ
ッ
チ
チ
ャ
ン
ピ
ッ
ク
ス
男性
女性
計
精神障害あり
5
3
8
精神障害なし
3
2
5
8
5
13
精神障害あり
18
7
25
精神障害なし
4
2
6
22
9
31
計
計
2008年5月19日~12月19日
禁煙治療を行った精神障害者の内訳
男性
女性
統合失調症
13
1
14
うつ病
2
2
4
双極性気分障害
3
2
5
アルコール依存症
4
1
5
その他
2
4
6
24
10
34
計
計
2008年5月19日~12月19日
精神障害者における
禁煙治療薬処方数
自ら希望してきた者 17名
他疾患で受診時に勧められて禁煙を決意したもの 17名
男性24名
ニコチン
パッチ
5
チャン
ピックス
18
女性10名
ニコチンパッチ
↓
チャンピックス
1
ニコチン
パッチ
3
チャン
ピックス
7
2008年5月19日~12月19日
3ヶ月時点での禁煙率
ニコチンパッチ
精神障害あり
精神障害なし
計
チャンピックス
精神障害あり
精神障害なし
計
ニコチンパッチ→
チャンピックス
計
精神障害あり
男性
5/5
2?/3
7/8
8/17
4/4
12/21
0/1
精神障害なし
19/30
治療回数2回以下の人7人は全員再喫煙
n=43
女性
1/2
1?/2
2/4
4/6
1?/2
5/8
0/1
7/13
計
6/7
3/5
9/12
12/23
5/6
17/29
0/1
0/1
26/43
2008年5月19日~12月19日
精神障害者も
禁煙できる!
男性の禁煙率
90
80
70
85.7
82.6
70.7
60
66.7
63.3
56.5
50
全体
精神障害者
一般
40
30
20
N=92
N=69
N=23
N=30
N=23
N=7
10
0
2001-2002
2ヶ月
2008.5-12
3ヶ月
精神疾患者における
チャンピックスの有効性(4W)
2
[ ]:95%信頼区間
1.7
オ
ッ
ズ
比
[1.09-2.67]
1
1
0
NRT n = 204
チャンピックス n = 208
同じ禁煙クリニックにおいて、バレニクリンを投与された患者は4週間の禁煙をより達成しやすかった
精神疾患の有無に関わらず効果は同等であった
離脱症状はNRTより少なかった。副作用は多かったものの耐えられるものであった。
Stapleton et al. Addiction. 2008 Jan;103(1):146-54
精神障害者における
禁煙補助薬の選択
精神障害者への禁煙治療
薬物療法
1
+
認知行動療法(CBT)
2
チャンピックス
最初に両者の
メリット、デメリットを説明の上
次の段階に進む
十分なインフォームド・コンセント
精神疾患の患者で十分な研究がおこなわれていない
精神障害者における禁煙治療薬の選択
1
2
バレニクリン
ニコチンパッチ
ニコチンパッチ
が禁忌
副作用で使いづらい
希望
これまで
ニコチンパッチで
禁煙できなかった
脳心血管障害
の急性期
重篤な不整脈
腎機能
その人個人にとって
どちらがよいのか
慢性期の統合失調症
気分の変調
自殺行動
強く希望
人格障害
自殺企図の既往
がある場合
家族も一緒に来てもらうと
初診時、家族同伴
リスク説明できる
チャンピックスを処方しやすい
喫煙者では自殺のリスクが高い
精神障害者では自殺のリスクが高い
喫煙する精神障害者は自殺のリスクが高い
医薬品安全性情報
(2008/03/19)
【英MHRA】
◇処方上の留意点
・ 禁煙は,薬物療法の有無を問わず,基礎疾患としての精神疾患
(うつ病を含む)の増悪を伴うことがある。このような患者には注
意を払い,精神疾患増悪のリスクについて助言すること。
・ 禁煙の試みが,うつ病の症状を引き起こす可能性があることを
患者に認識させること。
・ vareniclineを服用中に自殺念慮を自覚した場合,患者は直ちに
服用を中止して,担当医に連絡すること。
http://www.nihs.go.jp/dig/sireport/index.html
http://www.mhra.gov.uk/Publications/Safetyguidance/DrugSafetyUpdate/CON2033917
喫煙による自殺のリスク
p<0.001
相
対
リ
ス
ク
非喫煙者
過去喫煙者
1-14 (n=1333)
15 (n=2241)
喫煙者(1日の本数)
Slide from Gay Sutherland
Miller et al. Am J Public Health. 2000;90:768-773.
喫煙の有無による
抑うつ気分のリスク
2
(参考:海外データ)
[ ]:95%信頼区間
1.8
[1.50~2.15]
オ
ッ
ズ
比
1
1
0
非喫煙者
喫煙者
対象:男女労働者12,103例(18~65歳)のうち、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、リウマチ、心疾患、高血圧および心筋梗塞の既
往がない健康男女8,920例
方法:労働人口における疲労について検討したMaastricht Cohort Studyで得られたデータを分析。抑うつ気分は、「最近2週間の
ほとんどの日、気分が落ち込んでいいましたか」という問いに、「はい」または「いいえ」で回答させて判定
Wagena, E. J. et al.:Eur J Epidemiol 19(2):147, 2004 より作図
ニコチン依存および非依存の
喫煙者における精神疾患のリスク
非喫煙者
喫煙者(非ニコチン依存)
喫煙者(ニコチン依存)
3
2.9
[ ]:95%信頼区間
[1.9~4.5]
オ
ッ
ズ
比
2.4
2
1
[1.7~3.5]
1.4
1
1.1
[0.6~1.8]
1
[1.0~2.0]
0
大うつ病
不安障害
対象:米国人男女4,414例(15~54歳)
方法:米国における精神障害の有病率を調査したNational Comorbidity Surveyで得られたデータを分析
※大うつ病を発症した年に喫煙している場合を「現在喫煙」、発症の1年以上前から喫煙していない場合を「過去喫煙」と定義
Breslau, N. et al.:Psychol Med 34(2):323, 2004 より作図
日本の添付文書(2008年7月改訂)
海外の添付文書の改訂を受け、
日本の添付文書にも
下記の下線部分(黄色)が
追加されました。
【使用上の注意】
2.重要な基本的注意
(2)禁煙は治療の有無を問わず様々な症状(不快、抑うつ気分、
不眠、いらだたしさ、欲求不満、怒り、不安、集中困難、落ち
着きのなさ、心拍数の減少、食欲増加、体重増加等)を伴うこ
とが報告されており、基礎疾患として有している精神疾患の
悪化を伴うことがある。本剤を使用して禁煙を試みた際にも、
因果関係は明らかではないが、抑うつ気分、不安、焦燥、興
奮、行動の変化、自殺念慮及び自殺が報告されているため、
本剤を投与する際には患者の状態を十分に観察すること。ま
た、これらの症状・行動が現れた場合には本剤の服用を中止
し、速やかに医師等に連絡するよう患者に指導すること。
症例1
必要なのは情報と環境
敷地内禁煙単科精神科病院
すでに10以上
広義の禁煙治療
医療法人栄仁会 宇治おうばく病院 (京都府)
医療法人北斗会 さわ病院 (大阪府)
医療法人あいざと会 藍里病院 (徳島県)
医療法人睦み会 城西病院 (徳島県)
医療法人社団亀廣記念医学会 関西記念病院 (大阪府)
医療法人社団せがわ会 千代田病院(広島県)
医療法人 魚津緑ヶ丘病院 (富山県)
医療法人 陽和会 南山病院 (沖縄県)
医療法人社団 宗仁会 奥村病院 (福岡県)
特定・特別医療法人 函館渡辺病院(北海道)
財団法人 松原病院(福井県)
財団法人 精神医学研究所 附属 東京武蔵野病院 (東京都)
医療法人宮本会 紀の川病院(和歌山県)
入院患者の喫煙率:約六割 ⇒ ゼロ
職員の喫煙率:
⇒ 3%以下
精神障害者の禁煙治療を
推進するためには
病院機能評価V5.0では
精神科こそしっかりとした禁煙を
敷地内禁煙
精神科を例外としない
精神科における
禁煙治療を促進するために
病院機能評価
敷地内禁煙
啓発
保険治療
学会・研究会・雑誌など
外来で保険治療開始すれば
入院中も継続治療可能
海外での精神科医による禁
煙治療の紹介
皆様のお知恵拝借
ニコチン依存症
一つ以上の精神障害
ニコチン依存症者、
精神障害者、
ニコチン依存症と他の精神疾患を
併せ持つ者への禁煙推進に
ニコチン依存症なし
精神障害なし
焦点を当てることの重要性
ニコチン依存症のみ
他の精神障害のみ
Arch Gen Psychiatry. 2004 Nov;61(11):1107-15
精神障害者はタバコ産業の標的になりやすい
精神障害者の禁煙治療
新しい禁煙補助薬
チャンピックス
個々に
あわせた
禁煙治療
禁煙環境
周囲の
サポート
ご清聴ありがとうございました