スライド 1

36. 2層タイルの圧粉成形および焼結における
材料特性の測定と有限要素シミュレーション
塑性加工研究室
村上守人
上層
割れ
反り
下層
2層タイルの圧粉体
上下各粉体の
圧粉形状による
+ 収縮特性の差
密度の不均一
焼結体
反りや割れの発生
材料特性の測定
圧粉成形:粉体の変形抵抗
焼結:粉体の収縮特性および変形抵抗 入力
焼結割れのしきい値
有限要素
シミュレーション
焼結割れの予測
粉体の種類
長石,粘土,陶石の混合粉体
圧粉成形における変形抵抗
多孔質体の降伏条件式(軸対称変形)
2
 1  2 
m  
1

2
2
2
2
 
   n    r          z    z   r   6 rz  
2
   
 f  




密閉型1軸圧粉成形
1
2

 4 2

2
2 


z
 1  
  m  

  = F
   n   9

2
    2 4   f  
 f 






9



1
2
1
f 
m
a1   
  2 2 
f   
1  
9   1
 m  2
 z
3  f 2  4 

 
9  
圧粉成形における変形抵抗の測定
荷重
軸方向応力の絶対値 /MPa
120
下層
粉体
10
100
80
上層
60
40
20
0
φ25.5
密閉型1軸
圧粉成形
0.2
0.4
0.6
相対密度
0.8
1
圧粉時の軸方向応力と相対密度の関係
下層189MPa
粉体のF値
上層171MPa
焼結における収縮特性の測定
荷重P=0.1,5,10,20,30g 焼結前
焼結後
差動トランス
検出棒
焼結温度
1300℃
アルミナ板
測定試料
基準試料
TMA装置
定荷重1軸圧縮試験
x1=5
zi
・・・・
xi
zi
 z  ln
 x   x0
z1
C
xi
x  ln
 z   z0
x1
焼結中の幅方向ひずみは軸方向
ひずみとひずみ比が一定
焼結中における収縮ひずみ履歴
と収縮ひずみ速度履歴
500
-0.1
温度
50
100
150
200
0.002
800℃
0
250
0
ρ=0.604
ρ=0.658
ρ=0.692
ρ=0.721
ρ=0.761
-0.004
-0.006
-0.008
0
50
100
150
時間 /min
(a)上層
500
-0.1
温度
50
200
250
0.002
100
150
200
0
250
時間 /min
収縮ひずみ履歴
800℃
-0.002
収縮ひずみ
-0.15
0
-1
収縮ひずみ速度 /min
-1
時間 /min
0
1500
ρ=0.604
ρ=0.658
ρ=0.692
ρ=0.721 1000
ρ=0.761
-0.05
収縮ひずみ速度 /min
-0.15
0
収縮ひずみ -0.05
温度 /℃
収縮ひずみ 収縮ひずみ
0
0.05
800℃
800℃
0
-0.002
ρ=0.604
ρ=0.658
ρ=0.692
ρ=0.721
ρ=0.761
-0.004
-0.006
-0.008
0
収縮ひずみ速度履歴
50
100
150
時間 /min
(b)下層
200
250
温度 /℃
1500
ρ=0.604
ρ=0.658
ρ=0.692
ρ=0.721 1000
ρ=0.761
0.05
変形抵抗の近似曲線
  F exp(C / T ) m
表 決定された材料定数
粉体の種類 材料定数
F /MPa
F:変形抵抗
C:実験定数
m:ひずみ速度依存性指数
上層
下層
0.04
1103℃
1007℃
0.03
0.0013
0.459
10678
0.000045
0.655
18490
28.847
0.667
1044
33.182
0.606
243
1099℃
1192℃
0.03
0.02
変形抵抗 / MPa
1282℃
変形抵抗 / MPa
降温
0.04
1009℃
1197℃
1009℃
1103℃
1197℃
1282℃
0.01
0
m
C /K
F /MPa
m
C /K
昇温
0.02
0.04
0.06
相当ひずみ速度 /msec-1
(a) 上層
0.08
0.02
1282℃
0.01
0.1
0
1007℃
1099℃
1192℃
1282℃
0.02
0.04
0.06
相当ひずみ速度 / msec
(b) 下層
0.08
-1
0.1
3点曲げ試験による焼結割れのしきい値の測定
荷重P:0~110gf
検出棒
アルミナ板
試験片
標線
5
炉内で焼結
10
支持台
z
20
体積ひずみ差 d v   v1   v 0
負荷有り 無負荷
各相対密度における焼結割れのしきい値
体積ひずみ差dεv
0.1
0.08
割れしきい値 割れ有り
割れなし
ρ0=0.66
0.06
ρ0=0.70
0.04
ρ0=0.73
0.02
ρ0=0.78
0
80
ρ0=0.75
ρ0=0.80
85
90
荷重P/gf
95
100
2層タイルの圧粉成形シミュレーション
の軸対称モデル(粉体充填時)
φ25.5
2.5
3.4
ρ0=0.5
下層
2.44
5.44
上層
20°
ρ0=0.41
(a) 凹凸形状
φ25.5
3.5
上層
ρ0=0.5
下層
20°
ρ0=0.41
(b) 凹形状
圧粉成形および焼結における変形挙動
(a) 圧粉成形
(b) 焼結
密度分布と正の体積ひずみ差分布
(a)圧粉成形後
の密度分布
(a) 凹凸形状
(b) 凹形状 h=3.0
(b) 正の体積
ひずみ差分布
正の体積ひずみ差>割れのしきい値
割れ発生
予測された溝深さhと最大体積ひずみ差の関係
最大体積ひずみ差
0.03
割れ無し
割れ有り
0.02
0.01
0
実験において
も割れが発生
1
2
3
溝深さh/mm
4
焼結結果
実験
計算
(a) 凹凸形状
実験
(b) 凹形状
計算
本方法と従来法との比較
従来法
収縮ひずみ速度:一定
変形抵抗履歴:一定
ひずみ速度依存性:m=1
1500
比較した領域
0.006
温度
1000
従来法
0.004
本方法
温度/℃
体積ひずみ差 dεv
しきい値
2.5
0.008
500
0.002
0
凹形状h=2.5
80
100
120
時間/min
140
0
まとめ
・ 圧粉成形における密閉型1軸圧粉成形を用いた
変形抵抗の測定法を提案した.
・ 焼結における定荷重1軸圧縮試験を用いた
変形抵抗の測定法を提案した.
・ 3点曲げ試験を行い焼結割れのしきい値を測定した.
・ 測定した材料定数を用いたシミュレーションによる
割れ予測は実験結果とほぼ一致した.
・ 本シミュレーションは従来法と比較して精度が向上した.