第2回都道府県医師会「公益法人制度改革」担当理事連絡協議会(平成20年5月29日) 「公益法人制度改革」に向けた 医師会の対応について 日本医師会 常任理事 羽生田 俊 今後取り組むべき課題 1 移行先法人類型の選択 2 移行時期の目安とスケジューリング 3 新法適合状況の精査(総点検) [太田達男公益法人協会理事長「平成19年度都道府県医師会事務局長連絡会」時使用PPTより] 公益法人・一般法人の実体面での相違点 比較事項 成立・認定要件 一般法人 設立登記のみ 公益法人 公益認定法第5条の認定基準に該当し、 同第6条の欠格事由に該当しないこと 実施できる事業 適法であれば制限なし 適法であれば制限なし。ただし、公益目 的事業を費用で計って50%以上の比率 で実施する必要有り 遵守事項 監 督 一般法の規律の他、現 行公益法人が一般法 人へ移行する場合、公 益目的支出計画を策 定・実施する義務あり 一般法の規律に加え、遊休財産規制、 一定の財産の公益目的事業への使用・ 処分、理事等の報酬等の支給基準の公 表、財産目録等の備置き・閲覧・行政庁 への提出等 一律的監督なし 行政庁(委員会)による報告徴収、立入 検査、勧告・命令、認定の取消しあり 公益法人・一般法人のメリット・デメリット ◎法人の規模、事業などによって異なってくる <<一般論としてのメリット・デメリット>> (1) 公益法人は、行政庁の監督の下、税制上の優遇措 置を多く受けつつ主に公益目的事業を実施していきた い法人が選択するのに向いている場合が多い (2) 一般法人は、比較的自由な立場で、非営利部門に おいて、可能な範囲で公益目的事業を含む様々な事 業を実施していきたい法人が選択するのに向いている 場合が多い 移行先法人類型に関する日医の考え 都道府県医師会 → 公益社団法人を目指す方向で検討 頂きたい 郡市区医師会 → 会員数、会計規模、事業等を考慮した うえで、公益社団法人か一般社団法人 かを、都道府県医師会と相談の上、選択 して頂きたい 日本医師会の今後の作業予定 平成20年6月頃 定款・諸規程改定検討委員会 設置 ~平成20年12月頃 同 委員会 答申 平成21年10月頃 第121回日医臨時代議員会に「定款変更案」 についての議題を上程・議決 第121回日医代議員会終了後 申請書類の準備等が整い次第、公益認定申請 新制度移行にあたっての主な留意点① ◆代議員制度 原 則:現行のような代議員制度は認められない 代替案:社員権と会員資格との分離を図る = 公益社団法人又は一般社団法人への移行に際し、 「会員」という資格を設けた上、その中から一般法人 法上の「社員」を定めるという規定を定款に設ける [現行] [新制度] 会員=社員 → 会員(=社員)という資格を設ける 会員の中より代議員(=社員)を選出 ○以下のような規定が定款に設けられている場合、一般法等の 諸規定(公益認定法第5条第14 号イ)の趣旨に反するとはいえ ないと考えられる。 ①「社員」(代議員)を選出するための制度の骨格(定数、任期、選出方 法、欠員措置等)が定められていること。 ②各会員について、「社員」を選出するための選挙(代議員選挙)で等しく 選挙権及び被選挙権が保障されていること。 ③「社員」を選出するための選挙(代議員選挙)が理事及び理事会から 独立して行われていること。 ④選出された「社員」(代議員)が責任追及の訴え、社員総会決議取消し の訴え等法律上認められた各種訴権を行使中の場合には、その間、 当該社員(代議員)の任期が終了しないこととしていること。 ⑤会員に「社員」と同等の情報開示請求権を付与すること。 新制度移行にあたっての主な留意点② ◆役員の選出について 理 事:社員総会にて選任 代表理事:理事会にて選定 ◆社員総会における代表理事の選定について 上記原則を維持しつつも、定款に以下のような規定を 設けた場合、代表理事の選定に社員総会を関与させる ことが可能 「理事会は代表理事を選定及び解職する。この場合に おいて、社員総会の決議により代表理事候補者を選出 し、理事会において当該候補者を選定する方法による ことができる。」 新制度移行にあたっての主な留意点③ ◆支部等の組織形態 大都市の郡市医師会の中には支部と位置づけている4層目に あたる医師会組織(人格なき社団)を有しているところがある ○4層目を定款上、支部と位置づけて公益認定申請する場 合の注意点 ・支部の事業、経理は本部と一体であり、事業報告書及び損益 計算書等計算書類は本部支部を併せた法人全体のものを作成 しなければならない ・支部独自の事業がある場合、申請書や事業報告書に当該事業 を記載するとともに、計算書類の内訳において事業の収支を明 らかにする必要有り 都道府県・郡市区医師会 に係る日医の主な取組み ①担当理事連絡協議会を適宜開催 ②電子メール、書面等を用いた情報配信 ③日医が公益認定を取得した場合、定款 等申請資料の記載内容を公開 ④都道府県医師会、郡市区医師会の運営 の実態について政府関係者へ説明
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