ワークショップ Ⅴ WHOの目指すものと 経穴部位標準化委員会の活動の 経緯と展望 標準化案の注目経穴Ⅰ 第55回 (社)全日本鍼灸学会学術大会 金沢大会 第二次日本経穴委員会 作業部会委員 埼玉地方会 河原 保裕 十四経の経穴総数は361穴 1989年に WHOジュネーブ会議 で決定! 現在、日本のテキストでは354穴。『十四経発揮』 新しく正穴に加わる7穴 眉衝 (『脉経』『聖恵方』) 督兪・気海兪・関元兪 (『聖恵方』『鍼灸大全』) 風市 (『肘後方』『千金方』) 急脈 (『素問』王冰注・『類経図翼』) 中枢 (『千金方』 『素問』王冰注) 新しく正穴として加わる経穴① 足太陽膀胱経 睛明・攅竹・眉衝・曲差・五処・承光・通天・絡却・玉枕・ 天柱・大杼・風門・肺兪・厥陰兪・心兪・督脉・膈兪・肝 兪・胆兪・脾兪・胃兪・三焦兪・腎兪・気海兪・大腸兪・関 元兪・小腸兪・・・・・ 眉衝:頭部で、前頭切痕の直上で髮際を入り0.5寸。 督兪:脊柱部で、第6胸椎棘突起の下から外方1.5寸。 気海兪:脊柱部で、第3腰椎棘突起の下から外方1.5寸。 関元兪:脊柱部で、第5腰椎棘突起の下から外方1.5寸。 新しく正穴として加わる経穴② 足少陽胆経 瞳子髎・聴会・上関・頷厭・懸顱・懸釐・曲鬢・率谷・天衝・ 浮白・頭竅陰・完骨・本神・陽白・頭臨泣・目窓・正営・承霊・ 脳空・風池・肩井・淵腋・輒筋・日月・京門・帯脈・五枢・維道・ 居髎・環跳・風市・中瀆・・・・・ 上関:「客主人」の別名 風市:大腿部で、直立で手を下ろし、大腿部で中指 尖端の陷凹部、腸脛靱帯の後縁。 新しく正穴として加わる経穴③ 足厥陰肝経 大敦・行間・太衝・中封・蠡溝・中都・膝関・曲泉・陰包・ 足五里・陰廉・急脈・章門・期門 急脈:鼡径部で、恥骨上縁の前正中から外方 2.5寸。 新しく正穴として加わる経穴④ 督脉経 長強・腰兪・腰陽関・命門・懸枢・脊中・中枢・筋縮・至 陽・・・・・ 中枢:脊中部で、後正中線上の第10胸椎棘突起 下の陷凹中。 骨度法変更により部位の相違が出た経穴① 手太陰肺経: 孔 最 10 3カ国案:前腕前側で、尺沢(LU5)と太淵 (LU9)を結ぶ線上で、手関節横紋の上方 7寸。 5 郄門 学校協会テキスト:前腕前橈側にあり、太 淵穴の上7寸、尺沢穴の下3寸に取る。 0 手厥陰心包経: 郄 門 3カ国案:前腕前側で、手関節横紋の上5寸。 長掌筋と橈骨手根屈筋の間。 学校協会テキスト:大陵穴から曲沢穴に向か い上5寸に取る。 骨度法変更により部位の相違が出た経穴② 10 手少陽三焦経:四瀆 5 3カ国案:前腕後側で、肘頭下5寸。 尺骨と橈骨の間隙中点。 学校協会テキスト:陽池穴の上5寸。 総指伸筋と小指伸筋の間に取る。 0 【甲乙】: 四瀆.在肘前五寸外廉陷者中. 【千金】: 四瀆.在肘前五寸外廉陷中. 【銅人】: 四瀆…在肘前五寸外廉陷中. 経穴部位変更の経穴① 足厥陰肝経:期門 3カ国案:胸部で、第6肋間間隙、前正中線の外方4寸。 学校協会テキスト:第9肋軟骨付着部の下際に取る。 【甲乙】:期門…在第二肋端.不容傍各一寸五分.上直兩 乳. 【千金】:期門.在第二肋端.不容傍各一寸半.上直兩乳. 【銅人】:期門…在不容傍一寸五分.上直乳.第二肋端. 足少陽胆経:日月 期門 3カ国案:胸部で、第7肋間間隙、前正中線の外方4寸。 学校協会テキスト:期門穴の直下5分に取る。 日月 【甲乙】日月、期門下一寸五分。 【千金】日月、期門下五分。 【銅人】日月、期門下五分。 ※ 『素問』王冰注には「第三肋端」という表現がある。 経穴部位変更の経穴② 足太陰脾経:大横 3カ国案:腹部で、臍の外方4寸。 学校協会テキスト:臍の外3寸5分に取る。 ※ 腹哀、腹結も 外方 3寸5分 → 4寸 に変更。 【甲乙経】: 腹哀、在日月下一寸五分。 経穴部位変更の経穴③ 足太陽膀胱経:殷門 3カ国案:大腿後側で、殿溝の下6寸、 大腿二頭筋と半腱様筋の間。 学校協会テキスト:後大腿部のほぼ中 央、承扶穴と委中穴を結ぶ線のほぼ 中央に取る。 【甲乙経】 殷門.在肉郄下六寸. 【千金方】 殷門.在肉郄下六寸. 【銅人経】 殷門.二穴.在肉郄下六寸. ※ 「肉郄」とは承扶穴のこと 経穴漢字標記の統一 1989年WHOジュネーブ会議で決定済み 手太陽小腸経 足太陽膀胱経 足太陽膀胱経 足少陰腎経 足少陽胆経 督脉経 観髎 → 顴髎 膏肓兪 → 膏肓 飛陽 → 飛揚 或中 → 彧中 客主人 → 上関 人中 → 水溝
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