学校のエコ改修

学校エコ改修と環境教育事業
• 冷暖房負荷低減のための断熱改修や、太陽
光発電等の自然エネルギーの導入、屋上緑
化等を効果的に組み合わせ、二酸化炭素の
排出を抑制しながら、児童生徒の快適な学習
環境を確保する「学校エコ改修と環境教育事
業」
出典:平成19年度「学校エコ改修と環境教育事業」募集要領
(平成19年5月 環境省総合環境政策局 環境教育推進室)
学校エコ改修と環境教育事業の目的
① 対象校の気候風土や地域特性を活かした最適な
学校施設の改修・運用により、児童生徒の学習環
境の改善と学校施設の省エネルギー化を両立
② 既存の躯体を活かした改修計画づくりに地域の建
築関係技術者や住民が参加し、地域に長く愛される
学校として生まれ変わることで、学校施設の長寿命
化とライフサイクル二酸化炭素の排出を削減
③ 学校施設を活用した環境教育の充実を図り、環境
に配慮した暮らしを普及させることで、地域全体で
の二酸化炭素排出を削減
出典:平成19年度「学校エコ改修と環境教育事業」募集要領
(平成19年5月 環境省総合環境政策局 環境教育推進室)
学校エコ改修・環境教育事業 の サイクル活動
1.エコ改修検討会で学習・調査・基本構想
1-1 現状把握
1-2 目標設定(熱環境、空気の質、照度環境、
水循環・緑化、光熱費削減の改修目標設定)
1-3基本構想(改善計画の立案)
4.地域への普及
4-1 グループ単位で学ぶ、考える
4-2 自然エネルギーを活かした魅
力的な街づくり
2.建設委員会で設計、改修工事
2-1 設計
2-2 改修工事
2-3 施設の省エネ運用
3.効果検証
3-1 学習環境の改修数値目標達成度
3-2 ランニングコストの削減率
3-3 学校生活での実践と環境教育
熱環境 の 現状把握・目標設定
• 夏の暑さに困るなど学習環境の悪化が懸念
される
• 既設オムロンEW300Fシステムによる教室
内熱環境の現状把握
• 温度、湿度、グローブ温度を総合した体感温
度指標の導入
熱環境の現状把握と
夜間の冷気を躯体蓄熱
夜間冷気の活用
熱環境の現状把握と
夜間の冷気を躯体蓄熱
熱環境 の エコ改修技術
• 外壁の断熱強化(外断熱)
• ガラス面からの熱進入の軽減(Low-eガラス
の採用、光触媒による冷却システム)
• 日射遮蔽(アウト・フレームによる耐震補強)
• 外付けブラインド
• 夜間の冷気を躯体蓄熱(ナイトパージ)
• 壁面緑化
• ビオトープ
空気環境 の 現状把握・目標設定
• 密閉された教室の中では、子供たちの呼気によって
CO2濃度が4,000ppmにも達することがあり、学習
への集中力を低下させる
(出典:学校エコ改修と環境教育事業の頁7「自然換
気・通風」)
• 文部科学省推奨値:教室のCO2濃度1,500ppm以
下の確保
• 教室内設置の石油ストーブはCO2の排出に加えて
各種の汚染物質を発生させる。
• 暖房方式の改善
空気環境 の 現状把握・目標設定
①普通教室の気積
8m×8m×3mH=192 m3
②40人授業のCO2発生量
(成人男子中等作業の場合)
0.046m3/hr・人×40人
=1.84 m3/hr
③密閉教室のCO2濃度
1.84m3/hr÷192m3
=9,600 ppm/hr
④必要換気量
Qp=M/(Ci-Co)
Qp:必要換気量
M:室内における汚染質発生
量 (m3/hr)
Ci:室内の汚染質設計基準濃
度 (m3/hr)
Co:取入れ外気の汚染室濃
度 (m3/hr)
Qp=1.84/(0.15/100-
0.033/100)
=1572 m3/hr
二酸化炭素濃度の空気汚染指標と各種基準
(出典:空気調和衛生工学便覧 基礎編 第2編 第3章 空気環境計画)
ppm
700
1000
1500
空気汚染指標
多数継続在室する場合
の許容値 (燃焼器具な
し)
換気計算に使用される許
容値 (燃焼器具なし)
最も不良と認められる
(燃焼器具併用の場合)
法律など
330
大気の組成における二酸
化炭素容積比
1000
建築基準法、ビル衛生管理
法 (中央管理方式の空調
設備)
1500
学校環境衛生基準
(文部科学省推奨値)
4000
学習への集中力を低下させ
る(学校のエコ改修と環境
教育事業の資料より)
5000
労働安全衛生法
(空調設備なし)
一般の場合の許容値
(燃焼器具なし)
2000~ 相当不良と認められる
5000 (燃焼器具併用の場合)
5000
以上
基準値
空気環境 の エコ改修技術
•
•
•
•
階段室、風の塔を利用した温度差換気
自然換気窓の工夫
全熱交換器による換気運転と熱交換運転
OMソーラシステムの導入
照度環境
現状把握・目標設定 と エコ改修技術
• 昼間でも暗い教室
• 窓から6m奥にある机
上照度を500lx確保
• ライトシェルフによる明
るい教室
• 高効率照明器具(Hf 型
蛍光灯)の採用
水環境・緑化
現状把握・目標設定 と エコ改修技術
• 排水能力の低いグラ
ウンド
•
•
•
•
•
雨水利用による灌漑
八幡の竹を利用
竹林のバッファーゾーン
植物の蒸散効果の利用
壁面緑化グラウンドの芝
生化
環境教育、地域への普及の実践
現状把握 と エコ改修
• 環境教育及び地域交
流の環境整備が必要
• 八幡市地域省エネル
ギービジョンが平成17
年制定され、地域人材
の「活用」が可能
• 南校舎を環境教育・地
域交流センターに改修
• 南校舎教室のオープン
化改修
• 既設オムロンEW300
Fシステムのデータ分
析と環境教育が出来る
ネット環境の整備