安全教育へのアプローチ (KYTの導入)

次に 「KYT(危険予知訓練)の基本」について 説明します。
高等学校(工業)
工業科目における安全教育
KYT(危険予知訓練)の基本
実習の中で
容易に
可能な技法で、
作業中に
5人前後の
その危険性を
イラストが「ヒヤリ」、「ハット」した事例や、
小グループで
描かれた
正しく 実施することが
認識できるよう
訓練シートを使って、
話し合って、
感受性を高め、
行動する前に
安全を 先取りする 訓練です。
KYTとは、 「危険」,「予知」、「訓練(トレーニング)」の
ローマ字の 頭文字で
その中に潜む
危険要因と
それが引き起こす
現象を、
危険を
作業の中に潜む
察知する
数限りない
コツを
身に付けることが
できます。
とらえて、
危険ポイントや 重点実施項目を 唱和し、 危険要因等を
指差呼称で 意識付け、
KYT(危険予知訓練)とは
訓練シート
 どんな危険が潜んでいるか?
 5人前後の小グループで話し合う
 危険ポイント、重点実施項目を唱和
 指差呼称

危険
予知 訓練(トレーニング)
メンバー構成や 作業状況、 費やす時間 などにより、
ここでは、
KYTには 最も基本的な
最も基本となる「4ラウンドKYT」のほか、
「4ラウンドKYT」を 主に 実施します。
「短時間KYT」、 「一人KYT」など 様々な手法の KYTが あります。
KYT(危険予知訓練)の手法
 4ラウンドKYT
 短時間KYT
 一人KYT
 ワンポイントKYT
など
「4ラウンドKYT」の 4つの ラウンドとは
この順序に従って、 訓練します。
「現状把握」、「本質追究」、「対策樹立」、「目標設定」 のことで、
KYT(危険予知訓練)

4ラウンドKYT
1R
2R
3R
4R
現状把握
本質追究
対策樹立
目標設定
「状態」→「行動」→「現象」の
第1Rでは、 「どんな危険が潜んでいるか?」
3つの表現で まとめ、
という観点で
話し合いによって 危険要因を発見し、
起きる災害を
想定します。
想定されるそれによって
危険を できるだけ多く
列挙します。
KYT(危険予知訓練)

4ラウンドKYT
1R
2R
3R
4R
①
②
③
現状把握
本質追究
対策樹立
目標設定
「どんな危険が潜んでいるか?」
どのような状態(作業場)のとき
どのような行動(人)をしたので
どのような現象(災害)が起こるのか
まず、
第2Rでは、
発生する確率や、
確率は小さくても
災害が起きた場合の深刻さを
という観点で
考慮して、
また、
その中で「これが危険のポイントだ!」
特に重要と
考えられる項目(2~3項目)に
◎印を 付けます。
第1Rで
挙げた ○印を
危険要因を
2~3項目に
絞り込みます。
重要と思われる そして、
危険と危険要因に
その危険を招く
ポイントに
付けます。
アンダーラインを
引きます。
KYT(危険予知訓練)

4ラウンドKYT
1R
2R
3R
4R
①
②
③
④
現状把握
本質追究
対策樹立
目標設定
「これが危険のポイントだ!」
発生する確率が高い→ ○印
事態が深刻 → ○印
特に重要と考えられる → ◎印
危険を招くポイント → アンダーライン
重要と判断した
危険要因に対して、 という観点で 予防策を 検討します。
第3Rでは、 「あなたならどうする?」
「危険が 現実のものに ならないようにするために どうすればよいか」を考え、
具体的な 予防策を 検討します。
KYT(危険予知訓練)

4ラウンドKYT
1R
2R
3R
4R
現状把握
本質追究
対策樹立
目標設定
「あなたならどうする?」
危険が起こらないためにどうすればよいか?
第3Rで立てた 対応策のうち、 現実的で 実効性のあるもの を選び、
第4Rでは、
「○○○○ヨシ!」という
「私たちはこうする!」
スローガンを
という
設定します。
目標を 設定します。
作業における 行動規範(安全のコツ、安全目標=安全のための行動目標)として、
KYT(危険予知訓練)

4ラウンドKYT
1R
2R
3R
4R
①
②
③
現状把握
本質追究
対策樹立
目標設定
「私たちはこうする!」
現実的で実効性のあるもの
安全のコツ、安全目標
安全のための行動目標
最後に 設定した スローガンを
大きな声で 「指差呼称」します。
KYT(危険予知訓練)

4ラウンドKYT
1R
2R
3R
4R
スローガン
現状把握
本質追究
対策樹立
目標設定

指差呼称
眼
口
耳
指
確認する事をしっかり見る
大きな声でしっかりとなえる
自分の声を聞く
確認する事をしっかり指す
このようにして
「眼・口・耳・指」を 刺激し、
指差呼称の やり方は、
3
4
5 右腕を
右手を
「ヨシ!」と
伸ばし、
耳元へ
大きな声で
振り上げ
人指し指で
唱えながら、
「本当によいか?」
対象を 右手を
指差します。
振り下ろします。
自問し、 考えて 確かめます。
2
呼称項目を
「○○○○」と
大きな声で
言います。
危険な
状態が
起きないよう、
頭に
しっかりと
意識させます。
1 対象を しっかりと 見て 確認します。
5.「ヨシ!」と
3.右腕を伸ばし、
4.右手を耳元へ
2.呼称項目を言う
1.対象を見る
KYT(危険予知訓練) 唱えながら振り下ろす
指で対象を指す
振り上げる
本当に
よいか?
スローガン
○○○○
ヨシ!

指差呼称
眼
口
耳
指
確認する事をしっかり見る
大きな声でしっかりとなえる
自分の声を聞く
確認する事をしっかり指す