進学率と就職率から見るフリーターを生む社会構造の問

進学率と就職率から見るフリーターを
生む社会構造の問題点について
発表者
37041029 中田 憲裕
37040758 炭山 元希
動機
香川県にある小豆島では、高校を卒業した者は、
四年制大学、短期大学、専門学校、など他県に進
学することが当たり前のようなことであった。実際、
小豆島高校では140名の卒業者の内、就職したの
はわずか3名であり、137名が進学の道を選んだ。

一方神戸の学校では、進学することは当たり前
ではなく、就職や進学などいろいろな道に進むとい
うことが逆に当たり前である。このような違いはなぜ
起こるのかと言う疑問が生まれ調べてみようと思う
ようになった。

仮説

就職できる企業が少ない地域では進学率は
高くなる。また、それらの地域の県民所得等
が低ければ、進学も就職もするのが難しいと
考えられるので、フリーターになる人が多いと
考えられる。
2.目的

都道府県別の進学率と就職率を調査し、そ
れを取り囲む社会構造を示すデータを集める。
そこから進学率と就職率と社会構造との関係
性を見出し、フリーターを生む要因は何かを
分析する。
3.方法
①都道府県の就職に関する経済基盤、人口・
世帯、産業など。進学に関する教育文化、家
計・住環境のデータを収集する。
②①のデータから進学、就職率の社会構造と
の関連性を分析する。
③進学と就職に関係する社会構造を考察して
明らかにする。
④フリーターを生む社会構造の実証をする。
4.研究途中報告
進学率に関しての
データ
県名
北海道
青 森
岩 手
宮 城
秋 田
山 形
福 島
茨 城
栃 木
群 馬
埼 玉
千 葉
東 京
神奈川
新 潟
富 山
石 川
福 井
山 梨
長 野
岐 阜
静 岡
愛 知
三 重
滋 賀
京 都
大 阪
兵 庫
奈 良
和歌山
鳥 取
島 根
岡 山
広 島
山 口
徳 島
香 川
愛 媛
高 知
福 岡
佐 賀
長 崎
熊 本
大 分
宮崎
鹿児島
沖 縄
進学率男 進学率女 仕送り金 教育化率 県民所得 負債残高 貯蓄残高
34.5
34.3
54077
90.8 2809000
412300 10232000
30.0
33.0
97788
79.1 2498000 2869000 7701000
29.7
33.7
186450
82.4 2642000 3236000 10539000
31.2
34.3
105797
84.3 2861000 4773000 10671000
30.5
36.8
147960
77.5 2617000 3218000 9638000
33.0
37.4
102654
98.6 2708000 4002000 10721000
29.1
34.6
197336
81.4 2875000 3668000 11157000
36.4
46.0
202027
96 3139000 4179000 14497000
41.4
45.4
87795
99.1 3250000 4248000 16104000
39.2
45.3
167025
93.6 3139000 3753000 15033000
34.2
45.5
3558
107.8 3424000 6680000 13804000
35.1
45.5
59692
101.8 3369000 6720000 13155000
42.6
56.7
13565
109.6 4339000 5966000 16178000
39.0
51.6
30249
116.4 3446000 6346000 16355000
34.7
36.2
182007
95.4 3003000 3383000 12601000
47.5
51.3
216501
100.4 3119000 4890000 15468000
49.9
50.7
119184
112.5 3029000 3908000 16835000
47.5
50.3
140223
93.5 3021000 3800000 16592000
44.3
54.4
198479
99.1 2988000 2881000 12951000
36.5
48.0
248880
92.9 3067000 4463000 13794000
44.6
47.5
145575
100.1 3004000 3898000 15395000
45.0
49.8
225142
109.5 3125000 5225000 13567000
51.4
56.2
49069
99.3 3671000 5448000 15950000
44.6
50.6
140350
101.9 2944000 4609000 15478000
45.6
52.9
55074
109.3 3429000 5000000 15890000
47.4
60.6
89391
111.9 3109000 4838000 13628000
43.6
54.3
22205
102.3 3400000 5356000 14585000
49.5
60.7
76248
110.9 3148000 4911000 15188000
48.9
58.9
47608
110.3 2728000 5171000 15797000
39.7
49.5
92918
93.9 2621000 3758000 12909000
34.6
39.4
124716
85 2645000 2974000 13779000
38.1
44.9
140890
87.1 2581000 3671000 12354000
42.1
53.7
122409
99.9 2895000 3515000 14647000
49.8
54.5
171028
101.9 3096000 5510000 13528000
38.6
46.0
340643
92.5 2956000 4024000 13793000
44.2
51.1
97025
87.9 2793000 3679000 13230000
43.8
54.0
164279
94.1 2939000 3427000 15352000
44.5
52.5
94619
96.3 2552000 3474000 12728000
33.6
47.5
89036
105.5 2376000 3413000 12439000
42.3
47.0
84056
107.7 2876000 4126000 11564000
34.5
40.2
180635
84.4 2605000 3891000 11575000
35.5
40.3
66052
83.9 2474000 3100000 8799000
34.3
37.4
65251
95.6 2634000 4607000 10404000
38.8
45.3
146343
88.1 2708000 4201000 10256000
33.4
38.7
87950
82.1 2386000 3037000 8754000
32.3
43.4
118989
86.3 2339000 3422000 8448000
24.5
33.0
64134
88.5 2158000 4792000 5261000
主成分分析の結果(1)


固有値による
結果の精度
固有値
主成分No. 固有値
寄与率(%)累積(%)
1
4.13
59.05
59.05
2
1.20
17.10
76.15
3
0.74
10.53
86.67
4
0.43
6.17
92.85
5
0.26
3.68
96.52
6
0.15
2.14
98.66
7
0.09
1.34
100.00
主成分負荷量
主成分負荷量
主成分 1 主成分 2 主成分 3 主成分 4 主成分 5 主成分 6 主成分 7
進学率男
0.8405
0.3536 -0.3089
0.0434 -0.1551 -0.0414
0.2132
進学率女
0.8883
0.1954 -0.2568
0.1756 -0.1577 -0.0808 -0.2111
仕送り金
-0.2253
0.8371
0.4530
0.1867
0.0704 -0.0599 -0.0020
教育化率
0.8709 -0.1592 -0.0919
0.1638
0.4179 -0.0766
0.0200
県民所得
0.7974 -0.1242
0.3875 -0.3973 -0.0520 -0.1948 -0.0037
負債残高
0.6565 -0.4552
0.4548
0.3515 -0.1466
0.0905
0.0408
貯蓄残高
0.8727
0.2914
0.0713 -0.2372
0.0688
0.2930 -0.0383
主成分負荷量のグラフ
第1主成分
第2主成分
主成分負荷量
主成分負荷量
貯蓄残高
貯蓄残高
負債残高
負債残高
県民所得
県民所得
教育化率
教育化率
仕送り金
仕送り金
進学率女
進学率女
進学率男
進学率男
-0.4 -0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
主成分 1
-1.0
-0.5
0.0
主成分 2
0.5
1.0
主成分1×2による都道府県の位置
ポジショニングマップ
主成分 2
主成分得点
4.0
3.0
2.0
1.0
0.0
-1.0
-2.0
山 口
山 梨
香 川富 山
長 野
福 井
静 岡
茨 城
群 馬
岐 阜
石 川
広 島
岡 山
三 重
佐 賀
島 根 徳 島
新 潟
愛 媛
岩 手
福 島鳥 取
大 分
秋 田
和歌山
兵 庫
北海道
栃 木 京 都
鹿児島
奈 良
高 知
愛 知
宮崎
福 岡
滋 賀
青 森 長 崎
山 形
宮 城
大 阪
熊 本
神奈川 東 京
千 葉
沖 縄
-3.0
-4.0
-10.0
埼 玉
-5.0
0.0
5.0
主成分 1
10.0
考察1

香川県では61183の事業所がある。しかし東京都で
は771665もの事業所がある。これを比率で表すと
1:13になる。香川県と東京都の高校三年生の就職
事情は明らかに「就職口を選べるチャンス」に差が
あることがわかる。就職には、メーカー、商社、金融
など様々な業種があるが、香川県の61183事業所
からサービス業である小売、コンビニ、飲食店の数
を引くと35344事業所になり約半分の数になってし
まう。東京でもこれらの項目を引くと450038事業所
になるが比率で表すと約1:13と変わらない。同様
の業種を引いても「就職口を選べるチャンス」に差
があることは明確である。
考察2


参考文献によると、高校生の就職内定率は1990年代から現
代の間に7割から3割まで減少したとある。しかし私の高校の
就職状況からいって3割というのは信じられない数字だ。実
際には2割を切る高校も少なくないと考える。
仮に3割就職できたとして、香川県の高校三年生のうち、
就職できるのは4000人で残りの8000人もの人が進学する
かどうかを迫られることになる。しかし香川県の県民所得は
東京都と比べても百万円以上も差があり、全国的に見ても
平均的で多いとはいえない。しかも香川県から大学へ進学
するとなると四国ゆえ下宿しなければならない。県民所得か
らみて8000人もの人が大学全入時代とはいえ全員進学でき
るとは考えにくい。このような就職状況と経済状況から香川
県ではフリーターをせざるを得ない人も多いと考えられる
考察3

進学する理由として、地元に就職したいと思
える企業が少なく、就職も厳しいが少子化の
長男、長女化により地元に就職を希望する社
会問題により、進学して就職の時期を遅らせ
ることを目的としているのではないかと考えら
れる。
結論

私達が知りたかった「進学せざるを得ない社
会問題があったかどうか」であるが上記から
就職したくても都会と比べて選べるチャンス
が少なく進学して就職時期を遅らすしかない
という社会問題から、香川県の高校生、私も
含めて、進学せざるを得なかったのではない
かと考える。又、就職状況と、県民所得など
の経済状況が重なった場合フリーターが多く
生まれる可能性が高いと考えられる。
問題提起

香川県でのこの問題をどう解決していくかであるが、四国
という離島ゆえに進学の際の経済負担はほかの県よりも多
いことは事実でこれからも変わることはないが進学者もこれ
からも香川県から多く出て行くことだろう。この若者が県外へ
出て行く問題、就職難から生まれるフリーター問題を解決す
る方法は地元で就職したいと考える高校卒業者という若者
を受け入れる就職先、魅力を感じる就職先を作り出していく
ほかないと考える。第一次産業が盛んであるということはす
なわち農業、林業、漁業などが盛んであるということだが、第
一次産業も強みとしてこれからも力をいれ、香川県の発展が
不足している第二次産業、第三次産業にも力を入れること
が就職先を作る原点になると私達は考える。これはひとえに
香川県の行政と地元企業の企業努力に尽きると考える。